黒瀧君が突っ込みタイプならば…

 その反対の典型的なボケタイプは小野君である。


 先日、私のアポの前日確認を

 中村が商談に出るためできないと生意気にも言ってきたので、

 一番ヒマな小野君に頼むことにした。


 小野君は相変わらずの軽いノリで

 「イイっすよ~やります!」

 と、快く引き受けてくれた。


 ところが…

 確認が済んだアポ用紙がファックスで送られてきたのを見て

 私は唖然とした…


 以下、小野君のコメントをそのまま書こう。


” 何を聞いても、え~え~え~と答える母。きっとキレイな人♡”


(なんだこれは…!? 小野君は出会い系サイトにでも行っていたのか…?)


 これでは確認が通ったのか飛んだのかすらも解らない…


 小野君はまだまだ自分が中堅管理職であることの認識が足りないようだ。


 今後はもっと社内の人材育成に力を注いでいきたいと思う。


 突然ではあるが…


 人は大きく分けて、ボケと突っ込みの二通りのタイプに分けられる。


 そのうちの典型的な突っ込みタイプが黒瀧君だ。


 つい先日も、愛車のベンツで首都高を走行中、

 前方のパトロールカーに見事な突っ込みを見せてくれた。


私「大変な事故だったね、怪我は大丈夫かね?」


黒「はい。もうすっかり抜糸もしたので大丈夫です!

  ベンツだったから助かったと思います!」


 これは私の個人的な見解だが、

 単にベンツは、駐車スペースも取り、

 長距離を走るには燃費の悪い橋本君のように無駄な車だと思っていたが、

 今回の事故に限ってはその考えを撤回しよう。


 常日頃、顧客のクレーム対応や橋本君の理不尽な要望にも

 シャープな突っ込みで 切り抜けている黒瀧君ではあるが、

 今一度車間距離については改めて確認させて行きたいと思う。

山田は至って逞しく頼りがいがある。


先日も山田の61歳の足では、とうてい無理だろうと思う地域のアポが入った。


(静岡では田舎の最終バスは夕方の早い時間で後がないのだ。)


山田 「大丈夫!いざとなったら、帰れないときは野宿するからさ~


    そこら辺の神社や駅でも休めるよぉ~!!」


と、平気な顔で言い、井出や森田を感動させる。


井出 「あ‘‘~山田さん、もしバスとか来ない時間だったら


    僕、行きますよ。テントと毛布を車に積んで。」


山田 「おー!!ワリぃなぁ~!…って言うか、


     お前来てくれるんなら俺乗せて帰ればいいんじゃないの??」


井出 「あ‘‘~そういう手がありましたねぇ!」


 山田はこうして体を張って後輩達に、営業とは」こういうものだ!!という姿勢を見せてくれる。


ただこの梅雨時、同じ体を張っても消費期限切れの食べ物だけは


「まだ食えるぞ!!」と口にするのはやめてほしい。


くれぐれも山田の健康を祈る私であった。