東芝の不正会計は規模がどんどん大きくなっているようで、今日付の日経新聞によれば、1500億円も不正会計されていた可能性がある。

会計情報を元に意思判断をする投資家への背信。株式投資で最も重要な指標の一つに、EPSとPERがある。EPS=10円の会社があり、業界平均のPER=17倍である時、株価は170円と評価されることが多く、実際の株価がそれ以下ならば「割安株」と判断される。仮に不正の誤りによりEPS=8出会った場合、株価は136円(=8x17)となり、株主の資産価値は大きく毀損する可能性がある。そういった会計の間違いが起こらないようにチェックするのを仕事をしているのが会計士の仕事の一つである。

新日本有限責任監査法人、東芝を担当していた監査法人だが、彼らは能力があるのだろうか?1500億円という巨額の不正を見抜けなかったのはどういう事情によるのか?東芝は「第三者委員会を立ち上げてちょうさする」と言っているが、第三者であるはずの新日本有限責任監査法人は何をしていたのか、という情報は余り公表されていない。

株主の利益を守る責務の一部を担う形で発展して来た会計士という職業。どうやら今回の東芝の件では、「会計士が信頼するに足る能力を持っていない事」を証明する可能性が出てきた。