「迷うならやった方がいい」という言葉をよく聞くが、特に海外転勤に関しては、聡明な人々はそのような言葉を鵜呑みにしない方がいい。


このブログのプロフィールにも書いてあるが、4年前、会社のリストラでシンガポール勤務となった。東京で仕事を探す事がその時点では非常に難しかった訳だが、今思えば、シンガポール行きは片道切符でしかなく、数年後には路頭に迷うという現実に目を閉ざしていたのである。

ここで思いしらされたのが海外転勤とは非常に巧妙なイリュージョンということである。つまり、華々しい海外生活で得た経験は将来に役立つという誤解という事である。2-3年で各地を転々とする海外駐在員を除いて、海外派遣は実質、片道切符であることが多い。本人は数年海外で仕事をして日本に戻る算段でいても、その当人がいたポストは他の人に取られる訳だから、現実問題として、帰る所がない可能性が高い。また、日本と海外の仕事の進め方は基本的に違うので、海外で得た経験が日本で役立たない可能性がある。



日本に戻れないなら、海外で一生暮らすという決断はあるかもしれない。ただ、ここで問題となるのは老後の生活である。年金や増える医療費など、外国人への現地政府からの生活保護などの支援は期待できないため相当の覚悟がいる。相当な蓄えができる場合や現地の人と結婚する場合を除いて、私のような平凡なサラリーマンには、一生海外で暮らすという選択はリスクが高すぎる様にみえる。



じゃあ、どうすればいい?

結論から言えば、出口戦略をすぐに考えて実行するべきだ。アパートやインターネット、携帯電話の契約内容を確認してスケジュールを組む。その上で、日本に帰る事が目的なら転職サイトに登録して仕事を見つける事だ。給料のダウンや異業種への転職も視野にいれて転職活動をすべきである。海外生活の延長は問題の先送りという認識を強くもって計画の実行をすべきである。



というわけで、私も日本に戻ります。仕事の募集案件をご存知の方ご連絡ください。➡ norio-in-singapore@outlook.com.

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