2014年7月頃に日本で公開される予定のアメリカ盤ゴジラの予告編をyoutubeで見た。予告編で登場したゴジラは、日本のオリジナルに近いゴジラであった。

たしか90年代後半に、ローランド・エメリッヒ監督のゴジラが公開されたが、あれはゴジラというよりイグアナに近く、いつもマグロを食べているような感じであった。

2014年は、ゴジラ誕生からちょうど60年になる。公開が楽しみになってきた。

今日はゴジラ映画の中から、20世紀最大の対決といっても過言ではない、キングコング対ゴジラを紹介したいと思う。

公開されたのは1962年8月11日。東宝創立30周年記念映画の第1弾である。1933年に登場したキングコングは、特技監督の円谷英二に大きな衝撃を与えた。だからキングコング対ゴジラは願ってもない作品だったに違いない。

創立30周年記念作品として、キャスティングも豊かだ。極楽コンビと呼ばれていた高島忠夫と藤木悠に、喜劇役者である有島一郎。007シリーズにも出演した浜美枝や若林映子など強者ぞろいだ。

観客動員数は、未曾有の1255万人という大ヒットであった。後に何度も再上映されており、あのガリレオシリーズの作者・東野圭吾先生が劇場で初めて見た映画がこの作品だったらしい。

東宝はキングコングを起用するために、当時映画が2本出来るくらいのお金をアメリカの制作会社に支払ったという。キングコングが女性を握り締める場面以外は全て日本のオリジナルである。

このキングコングの動きに違和感を感じた人は、1967年に公開されたキングコングの逆襲を見ることをおすすめする。こちらのキングコングは本家に近い動きをしているため、娯楽映画としても面白い作品である。