僕にとってギルバート・オサリバンの「Alone Again」はとても大切な曲です。
この曲を知ったのがいつだったかは思い出せません。
この曲が発表されたのは1971年なので僕が5歳の時。
当然覚えているわけもなく、後に聞いたのだと思います。
僕は大学を卒業して最初に某家電メーカー系のソフトウェアの企業にSEとして就職しました。
とにかく実家を出たかったのと、大学で何も自慢できるような成績を残せなかった僕は普通に営業職とかになるのが嫌で決めた就職先でした。
当時、僕が音楽の道に進むことに反対していて肺がんで余命数か月と宣告された父を納得させるためでもありました。
埼玉の実家から横浜の寮へ引っ越しました。
寮は二人部屋でした。
その時に相部屋になったT君とは今でも友達です。
学生時代のアルバイト先の方たちに頂いた就職祝いは目覚まし時計でした。
音楽をやっていた僕のために、ただ単にベルが鳴るのではなく、音楽が鳴る時計でした。
曲は5曲くらい選べた記憶がありますが、その中の1曲が「Alone again」でした。
他の曲は覚えていません。
でもなんで「Alone again」だったのでしょう?
すごく悲しい歌詞なのに。。
朝に聞くような歌詞の内容ではないんですよね、この曲。
でも、あれから30年以上たった今でも、この曲を聞くと人生初の寮生活、新社会人の研修期間を思い出します。
高校が男子クラスで大学は男ばっかりのサークルに入っていた僕にとっては、とても楽しい3か月間でした。
今思うとたったの3か月とはおもえないくらい。。
とにかく相部屋のT君とは共通の趣味もあり、とても仲良くなってゴールデンウイークも実家に帰らずに二人で遊んでいた記憶があります。
先日ある生徒さんが耳コピをはじめてみましたとおっしゃいました。
その曲が「Alone again」。
僕は好きな曲だったのにも関わらず今まできちんとコードを採ったことがありませんでした。
でも難しい進行だという認識はあったので生徒さんにもその旨お伝えしましたが、この際きちんとコピーしようと思い採譜しました。
難解ですねー(笑)。
とても美しい和音進行で不自然さはないのですが、いざ採譜してみると「なんでそこへ行く?」みたいな箇所がたくさんあります。
ネットを検索しても、この曲のコード進行を開設してるコンテンツがたくさんあります。
それだけ難解で、でも美しい曲なんですね。
あらためて歌詞の意味を噛みしめつつ聞くとグッときます。
良い曲だ。