前の記事からの続きになります。


最悪だ、ケンコーコム。。。


‥‥の、つづきでございますv(^-^)v





「ヨヤクスリ」「ケンコーコム」で検索して辿り着いた、


複数の薬剤師さんのブログで知ったのですが‥‥


正直、シャレにならない話だった。。。。。


この事実を知ったとき、あまりのひどさに


しばらく吐き気が止まらなくなりましたもんo(_ _*)o






ケンコーコムSGをご存知でしょうか。


ケンコーコムの支店という扱いになっています。


ケンコーコムのサイト内に、「支店のご案内」とのカテゴリーがありまして、


そこからケンコーコムSGのサイトへ行くことが出来ます。






ケンコーコムSGのTOPページを見ると、


「貿易国シンガポールから、健康づくりに役立つ商品の「国境を越えたお取り寄せ」をお手伝いします。」


との案内文が。


この案内文だと分かりにくいですけれど、このサイトで商品を購入すると


それは「個人輸入」の扱いとなります。


個人輸入は自己責任になるので


はっきりTOPページに“個人輸入のサイト”であることを明記した方が


親切なんですけれどねーー( ̄_ ̄ i)






このサイト、現在は医薬品の取り扱いはありませんが、


過去に海外の医薬品も商品として扱っていましたし、


海外の医薬品の購入についての注意が掲載されているところを見ると、


今後も取り扱う予定はあるようです。


海外医薬品の個人輸入‥‥‥危険だわ。。。。


何が危険って、


個人輸入で購入した医薬品で健康被害が起こった場合は、


国の救済制度の対象にならなないのです。


詳細については、次のページをご参照ください。


厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」






今年に入り、


第一類に分類される市販薬もネットで販売できるようになりました。


(第2類もだけど、販売方法が大きく異なるのでここでは取り上げません)


それまでの数年は、第一類の市販薬はネット販売を禁止されていたのです。


第一類の市販薬には、健康被害の可能性が低くはないなど、


使用に際して注意の必要な医薬品が分類されています。


ケンコーコムが国内で第一類医薬品をネット販売できない期間、


これらの医薬品をケンコーコムSGで取り扱っていたのです


第一類の医薬品を、個人輸入させるというワケですね。


この辺りは、Yahoo!の知恵袋で「第一類 ケンコーコム」で検索すると


当時の状況が分かると思います。






第一類の医薬品は、健康被害の可能性が決して低くはない薬です。


ケンコーコムSGで購入した第一類の医薬品は、個人輸入のため


健康被害が起きた場合でも、国の補償制度は適用されません。


普通の薬局で買った場合には、きちんと補償されるのに、ですよ?


そんな危険性をはらんでいる薬を、販売しているなんて‥‥








海外医薬品を個人輸入させる業者がいて問題になっているのは知っていたけど、


医薬品業界とは無縁の、ワケの分んない人たちがやっているのだろうと、


そう思っていた。


医薬品業界に携わる人間は、薬の副作用や健康被害の実態を知っているからこそ、


海外医薬品の個人輸入の危険性は承知していると思っていた。






この事実を知ったとき、


ケンコーコムの倫理観のなさに、しばらく吐き気が止まらなかった


というワケです。







さて、ケンコーコムも海外医薬品の個人輸入の危険性については


十分承知しているようです。


その上で、次のように記載しています。


以下ケンコーコムSGのサイトからコピペした内容


「ケンコーコムSG で購入された医薬品によって副作用が発生した場合であっても、


その医薬品が承認された国の副作用被害の救済制度


(日本の場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構による医薬品副作用被害救済制度)


による救済を受けることができない場合もあります。」


へっ????、


「救済を受けることができない“場合もあります”」‥‥じゃないのでは?


上にあげた厚生労働省のページには、


「個人輸入された医薬品による健康被害については救済対象となりません」


と明言されてますけど??


よその国ではどうだかは知らないけど、


日本語をつかってる大多数の日本人が住んでいる日本では


厚労省の記載がすべてですけど??


厚労省の文言としてそのまま「救済を受けることができません」と正確に書くべきやん。


なんでこういう曖昧な表現をするんだろう??


ケンコーコムSGの表現だと、救済を受けられないのは一部の例外のみで


個人輸入の医薬品でもほとんどは救済を受けられる、という解釈も成り立つ。


てか、そういう解釈に誘導して、購入の敷居を低くしたかったとしか考えられない。


つまり、ケンコーコムにとっては


企業の利潤 >> 購入者の安全


と、こういう価値観の上で、事業展開しているということになる。


え?これって一種の詐欺じゃなくね??






別に利潤追求が悪いと言っているワケじゃない。


医薬品を販売するうえでは、安全性の確保が第一。


その上で利潤追求やってくれと言いたい。


ケンコーコムSGのやり方は、


利潤先行で安全性はどこへやら‥‥なんだよね‥‥orz





さて、第一類医薬品(と第2類医薬品)のネット販売解禁されたことについての


ケンコーコム後藤社長の挨拶文 が掲載されていました。


この中に、次のような一文があります。


「この判決を聞いて、我々は医薬品を安全・安心に皆さまにお届けするということの重要さをいっそう噛みしめております。」


“安全・安心”を謳っておりますが、


これは後藤社長が市場拡大のために取っているポーズに過ぎないんだろうな


後藤社長のブログの中でも、医薬品のネット販売の安全性を主張してるけど


その論旨には、えええ~~??と首をかしげたくなることが多い(^^ゞ







そんな企業体質のケンコーコムが


ネットによる処方せん調剤を始めようとしている。


あの人たちにはサービスの発想はあっても“ケア”の発想がない、


と最初に書いた。


しかし実際は、


患者さんの健康は後回しにしても良いと考える儲け主義の企業が、


調剤という医療行為を浸食しようとしている、


と言った方が、現実に近いんじゃなかろうか、と思っている。






‥‥とまぁ、盛大にケンコーコムをディスったけど


ネット調剤自体を全否定しているわけではなかったりする。


近いか遠いか分からないけど、将来的には


そういう形もありかもなーー、ぐらいには思っている。


だけど現状では、時期尚早が過ぎるんだよな(>_<)


ひとつはインフラ整備。


そしてひとつは国民の未成熟な医療リテラシー。






ついでのついでに言っとくと、


これだけディスったケンコーコムだけど、


その取り組みの中には、今のところごくわずかだけど、評価できるものもある。


第1類医薬品の売り方は、全然なってないけどね^^


やっぱり後藤社長はしゃべり過ぎだと思うわ。


それで辻褄あわなくて信頼を落とすパターンだね。








ひとつ前の記事で書いた、ケンコーコム近藤社長の言葉。


「処方箋薬は市場規模が一般用医薬品の10倍以上なのですよ。


これがネット販売を認められないとは、ひどすぎると思いませんか」

その後、近藤社長の発言をいろいろ読んで


医療業界のしくみへの誤解や無知っぷりを知り、


この人、絶対データの読み間違いをしてるな、と確信した。


で、10倍以上という根拠となる統計データを探し当てたけど


読み通り、というかそれ以上の読み間違いをしていた模様。


あぁ、これね。これを見て飛びついたのね、と( ´艸`)


で、正しい解釈をするためのデータも見つけて、


解釈も何通りかやってみたけど、ほらぁやっぱり!!


市場規模10倍以上なんて過大評価が過ぎるよ、という結論に至る、と。


せっかく調べたんだし、余力があれば


詳細をここに書いてみようかな、と思いますo(^-^)o