月極駐車場を借りているので支払いに行くと、大家のおばさんにいきなり、「健康だね、健康でしょ」と言われた。
私の「こんにちは」の挨拶に対する返答がそれだったので、「え・・」と思ったが、「はい、健康だけが取り得です」と答えた。
考えてみると、おばさんはスピリチュアルな感じで言ってきたので、「私には健康の神様が付いてんのが見えたんじゃないか?」と思い、ちょっと嬉しくなってきた。
店に戻り、「どれどれ」と、鏡で自分を見てみると、単に太って顔に張りがあるだけである事に気付いた。
そうなると、健康ではなく不健康である。
もしや遠まわしに「ダイエットしろ」と言われたのだろうか。
先日、「ル・プルコア・パ」の新年会が当店で開かれた。
私は勝手に開始時刻は6時半だと思い込んでいると、6時前に一人現れた。
「これはいかん、6時からか!」と、急ピッチで準備をしていると、目を真っ赤にして涙目になっている水戸くんが入って来た。
「何泣いてんのさ」と言うと、こんな真冬にサーフィンに行っていたという。
そういえばこの間、真冬でもサーフィンの出来るウエットスーツみたいな物が出来たと、新聞に載っていたのを思い出し、「あれか?あれ着たのか?」と聞くと、そんな最先端の物ではなく、いつもの自分のスーツでこの厳寒の北海道でサーフィンをしたというではないか。
「そんなバカいるんだ・・」と、私は仰天し、「水戸があの世に行く日もそう遠くないかも」と、一人思った。
そして案の定、厳寒の北海道でサーフィンをしたバカは、手先の感覚が麻痺しており、グラスが上手く持てなくてひっくり返して割ってしまった。
「足先の感覚も無いんですよ・・」と言うので、「知るかボケ自業自得じゃ」と、次は無い事を諭しておいた。
しかも新年会はお開きになり、皆帰路に着いたにも関わらず、何故かベロベロの水戸くんは一旦帰ったのに舞い戻って来てまた飲み始め、今度は手に持っている自分の携帯を何回も床に落とし始めた。
「ちょっとなに落としたの?」
「またかい」
「ポケットに入れなさいよ」
「帰れバカ」
と、4回目に落とした時点で私は帰れ宣言をしてやり、水戸くんは退場となった。
後日、水戸くんが舞い戻って来た挙句、携帯を何回も落として面倒くさかった事を、久保田シェフにメールをして告げ口をしてやった。
すると水戸くんはプリンを持って謝罪に来た。
ちょうどその日はチカもノリさんも居なく、一人でてんやわんやだった私は水戸くんを見た瞬間に、「ちょっと手伝って!」と、エプロンを渡し、洗い物からサービスまで隈なくやって貰った挙句、「あー助かった、じゃあ帰っていいよ」と、あっけなく帰らせた。
今度はこっちが形勢不利になってしまったので、プルコアに御礼に行かなければ。
何だか急に水戸くんが身近に感じられる今日この頃である。