(500)日のサマー  | Cinemanian

(500)日のサマー 

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幸運にもスペシャル内覧試写会で『(500)日のサマー』を見ることができた、その帰り道。

新宿に向かう山手線内の窓ガラスに映る、あまりにもあさっての方向を見ている自分にハっと気づいて、あわてて現実に戻る。それでもすぐにココロココニアラズで、さっきの映画と自分のこととが、映画で流れていた音楽をバックに頭の回路をぐるぐる駆け巡る。
口はちゃんと閉じていたのかが今さらながら心配だ。

『(500)日のサマー』を見て、この映画にハートをわしづかみにされてしまったならば、多かれ少なかれ同じような症状が出るのではないのかと。
この映画が語っていることに、なんだかすご~く身に覚えがあるのだ。
それはたぶん私だけじゃなく、恋愛をしたことがあれば、老若男女古今東西関係なく。
(ひとつの恋の全行程を経験していればなおさら。)

好みの映画だとは思っていたし、気に入るんだろうなーと予想はしていたけれど、軽いショック状態になるほどとは!(しかもその症状がしばらくの間続くとは!)
まさに、


“うっとりするほど、オリジナルでロマンチック!” 
   Entertainment Weekly
"甘い興奮をかき立てながら、いかに恋に傷つき癒されるかを教えてくれる。これは魔法!”
   Rolling Stone


見終わったあとのぼんやり度を考えると、ほんとにこれは97分間の魔法だったと思う。
たまに訪れるきらきらした瞬間を、そのままスクリーンから感じられることってそうそうないけど、それがぎゅっと詰まった映画というかんじ。

映画の冒頭にもあるように、これはラブストーリーではなく、ある恋についての物語。
(だから恋という単語を連発してますが悪しからず・・・)
運命の恋を夢見る男子と、真実の愛なんて信じない女子の、500日の恋の話。

ポップなスタイルをとりながら、恋をすることについて、かなりの核心を突いてると思う。
だからフィクションの中にある真実を見つけてしまったとき(たぶん終わりごろ)、悲しいってわけじゃないんだけど、泣いてしまう。

この映画がズバ抜けて魅力的なのは、ストーリーはもちろん(「キュートな女はヘンなヤツが好きなのよ。」なんて気の利いたセリフもさらりと入ってたりする。)、主演のトム役ジョセフ・ゴードン=レヴィットがかわいい、ってことに加え、音楽!音楽が最高!!(今すぐサントラを私に!!)
その上、この映画でサマー役ズーイー・デシャネルの持ち前のチャームが大爆発していることがかなり大きな要因かと。可愛すぎる!
彼女の青い瞳はトムだけでなく、観客を完全に虜にしてしまう。
(・・・ってことを分かってた監督マーク・ウェブは偉い。)

会場でもらった資料の中に、監督のマーク・ウェブは”数々の名作ミュージック・クリップでポップセンスには折り紙付きの俊英”とあるように、映画は全編にポップな感覚に満ちている。
あのトムのダンスシーンときたら!!
ああゆうシーンで心が躍ることが、映画の醍醐味だとつくづく思う。
そうした中で、相当にリアルなもの、核心ついたものを描けている、ってゆうのがすごいところだ。
(このまえ見た『嫌われ松子の一生』でも思ったけれど、フェイクかどうかは関係なく、けっきょく何が描けてるか、ってとこが重要だ!)

この映画を見て思い出したのは、同じく大好きな映画『Little Manhattan 小さな恋の物語』。
やっぱりゲイブのモノローグは核心ついてるなーと思うのだった。


「愛は情けなくてくだらないものだしね
傷つけられたり 捨てられたり
それで何が残る?
決して忘れられない思い出だけさ」


公開は来年1月。渋谷シネクイントほかで!













★She & Himを日本へ呼ぼう!★

サマー役のズーイー・デシャネルとM・ウォードの音楽ユニット、She & Himの来日嘆願署名運動を、Dumb.Incのぴかお君がやっています!わたし自身She & Him はもちろん、ズーイー・デシャネルもM・ウォードも、「(500)日のサマー」も大好きなので(ぴかお君経由で知ることができたわけだし)、この運動はぜひとも応援したいと思っております。

She & Him を好きだなあと思う方、「(500)日のサマー」は面白そうだからたくさんの人に見てほしい(もしくは自分の住む地域にも拡大上映されてほしいわー思う方)はぜひご協力ください!

http://d.hatena.ne.jp/pikao/

    (↑上手くリンクが貼れなかったけどこちらのアドレスへとんで欲しいのです。)





She & Him-why do you let me stay here?






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