今日は次男の高校卒業式だった。だが、朝から悪天候。
県内の県立高校は一斉に卒業式だから、道路が混むのは分かり切っていた。だから、早めに家を出たのに、思いっきり渋滞にはまり、途中から高速道路に乗ってギリギリで間に合わせた。
息子の高校は僕の母校でもある。だが、僕は卒業式には参列せず、妻と息子を下ろして、近場の公園へと向かった。
雨が降っている間は、車の中で缶コーヒーを飲みながら物思いにふけった。
やがて雨がやみ日が差してきた。気温はぐんぐん上がる。僕は車を降りて、誰もいない公園内を歩いた。
公園は広く、遊歩道が整備されている。「歩く瞑想」をしながら、のんびりと歩いた。
高校の三年間なんて、あっという間。というか、自分が卒業した時のことさえ、つい最近のように感じる。
自分がもうすぐ48歳になるなんて、なんだか信じられない思いだ。
おい、もう三十年も経つのかよ!
それだけの時を刻んで、自分が得たものは何か。
そこそこ幸せな家庭。収入は多くはないが、借金もなく、家族の関係は良好。
仕事もまあ、いまは落ち着いている。
しかし、自分の中の多くのものが錆びついて、ガタピシ音を立てているような気がする。
もっともっと、自分のすべてを使い切れ! と、心のどこかが叫んでいる。
息子の進学先はまだ未定。しかし、息子はこれから未来に向かって無数の選択肢があり、いくらでも自分で自分の人生をデザインしていける。
でも、それは僕だって同じだ。人生はいつだって、どこからだってリスタートできる。その気さえあれば。