未知なる心へ

統一教会入信から脱会までの日々と、脱会後の魂の彷徨。

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もちろん、僕が入教を拒否した理由は、それだけではない。

 
何よりも、プライバシーが失われるということに、激しい抵抗を感じていた。
 
僕は幼い頃から、寂しがりやのくせに、孤独を好む傾向があった。友達とワイワイやるのも嫌いではなかったが、部屋で一人で本を読んだり、空想に耽ったりすることが好きだった。
 
原研の寮には、当然、個室などない。24時間365日、兄弟達と相部屋で過ごすことになる。プライベートな空間など望めないことは想像できたが、それは僕にとって、かなり恐ろしいことだった。
 
もちろん、AV(アダルトビデオ)が見れなくなるであろうことも、僕をためらわせた大きな原因の一つである。
 
でも、この頃になると、もう、この道を離れる勇気もなかった。「原理は真理かもしれない」 と、思い始めていたのである。
 
原理は学びたい、でも、入教はしたくない。僕はこの狭間で葛藤しながら、40トレという名目でホーム(学舎)に通い、原理講義を受けることになった。
 
僕がTお姉さんと出会ったのは、この頃だった。それまでは、別の方が僕のケアを担当していたのだが、Tお姉さんが、僕のケアに入ることになったのである。
 
僕の態度が頑なだったので、このままではラチが明かないと思ったのだろう。Tお姉さんは、僕を入教させるための最終兵器として、差し向けられた刺客だった。
 
Tお姉さんの風貌を一言で表現すると。「肝っ玉母ちゃん」。決してキレイとか、可愛いというタイプではない。
 
背が低くて胴体は図太く、全体的に丸みを帯びていた。髪形は聖子ちゃんカットに失敗したようなもじゃもじゃ頭で、縁の大きい眼鏡の奥に、一重の瞳がクリクリと輝いていた。いつも笑顔を絶やさない、元気な人という印象だった。
 
僕は、初めての面談の時から、Tお姉さんに好感をもった。何よりも、彼女は自信に満ち溢れていたのだ。
 
統一原理に絶対的な自信を持っていて、「この世の中のどんな問題でも、すべて原理的に説明できる」 と、豪語していた。
 
だから、僕の様々な不安や疑問に対しても、迷わずスパスパと即答した。それが正しかったかどうかはさておき、その揺るがない、堂々とした姿勢そのものが、原理が真理であることを裏付けているように思えたのである。
 
そのうちに僕は、Tお姉さんに対して、女性としての魅力も感じるようになった。そのことは、僕にとっては驚くべきことだった。
 
それまで僕には、僕なりの女性に対する基準があって・・・つまり、顔の好みということだが・・・それ以外の女性には、ほとんど魅力を感じなかった。
 
だから、Tお姉さんは、僕に 「外見以外の女性の魅力」 を感じさせてくれた、最初の女性だったのである。
 
ここに、原研に入教する直前まで書いていた日記があるので、それを原文のまま掲載したいと思う。
 
 
 
 
1990年11月1日(木)
 
今日、40トレの開講式があった。とはいっても、おれ一人だけだった。
 
行く前までは、あまりやる気がなくて、「めんどくせぇ、途中でやめたるか」 なんて思ってたが、Nさん(副学舎長)の話を聞いてから、考えが変わった。期間を設定することに意味があるんだ。
 
あと、目的だ。やっぱり 「神を実感したい」 ってことだろうな。
 
おれって、知ったかぶりしてたけど、本当はまだ何も分かってなかったんだろうな。Tさん(Tお姉さんのこと)と話してても、つくづく思ったよ。
 
それにしても、Tさんって本当にいい人だな。あんなに性格がいい人なんて、そういないよ。ほんと、好きになったよ。女性は絶対に顔じゃないね。つくづくそう思った。またひとつ利口になったな。

 

 

(つづく)

 
 
 
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