心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。




イベルメクチン(ivermectin)に関するご質問にパレオ協会のQ&Aにも回答しましたが、ハイドロキシクロロキン(HCQ)と同じく、陰謀説が流布しています。。。。

 

 




これにもそろそろ明確な回答をしなければなりません。

 

 




イベルメクチンは当初は抗ウイルス効果の高いグリシンと同じメカニズムで作用すると考えられていました(Ivermectin, an unconventional agonist of the glycine receptor chloride channel.J Biol Chem. 2001 Apr 20;276(16):12556-64.)(Molecular determinants of ivermectin sensitivity at the glycine receptor chloride channel.J Biol Chem. 2011 Dec 23;286(51):43913-43924.)。




このイベルメクチンの作用は、寄生虫感染(ワンちゃんの抗フィラリア剤として使用)には有効かもしれませんが、ウイルスに対してはさらに別の重要な作用があることが報告されています。

 

 




その作用とは、私たちの細胞の遺伝子が格納されている核内にタンパク質を運ぶ機能をストップさせることです。

 

 




ウイルス感染なる病態の場合は、ウイルス(実際は存在しないので、遺伝子の破片とお考え下さい(^_−)−☆)を遺伝子に組み込んだり、ウイルスタンパク質を発現させたりする酵素などのタンパク質の核内への運搬をブロックすることで、抗ウイルス作用を発揮します(Antivirals that target the host IMPα/β1-virus interface. Biochem Soc Trans. 2021 Feb 26; 49(1): 281–295)。


 さて、イベルメクチンのように、核内にタンパク質を輸送するシステム(importin (IMP) α/β)をブロックしてしまうと、どうなるでしょうか?

 

 



遺伝子操作してこの輸送システムをなくしたマウスでは、メスでは卵巣や子宮が発達せず、プロゲステロン(新型コロナ感染に最も有効なホルモン)産生量が著明に低下しました(
Targeted disruption of one of the importin α family members leads to female functional incompetence in delivery. FEBS J. 2011 May; 278(9):1561-72)。その結果、不妊および受精したとしても死産します(Novel importin-alpha family member Kpna7 is required for normal fertility and fecundity in the mouse. J Biol Chem. 2010 Oct 22; 285(43):33113-33122)(Importin α7 is essential for zygotic genome activation and early mouse development. PLoS One. 2011 Mar 29; 6(3):e18310)。

 

 




卵子だけでなく、精子へも悪影響を与えます(Effects of Ivermectin therapy on the sperm functions of Nigerian onchocerciasis patients.  Arch. Appl. Sci. Res., 2011, 3 (3):533-543)。

 




さらに筋肉などの組織も萎縮したようです(Karyopherin Alpha 1 Regulates Satellite Cell Proliferation and Survival by Modulating Nuclear Import. Stem Cells. 2016 Nov; 34(11):2784-2797)。

 

 




また脳神経系の異常、奇形も発生します(Autosomal recessive mutations in nuclear transport factor KPNA7 are associated with infantile spasms and cerebellar malformation. Eur J Hum Genet. 2014 May; 22(5):587-93)。


これは当然の結果です。




環境の変化に応じて、核内にタンパク質を輸送することで細胞の分化、分裂などの司令を出すのですから、それをブロックされると生命の危機に陥ります。

 




現在イベルメクチンブームで、新型コロナウイルス感染に対する小規模な臨床試験(ある程度の有効性が報告されているが、これも数字のマジック)からコントロール群を置いたランダム化臨床試験が行われています(The broad spectrum host-directed agent ivermectin as an antiviral for SARS-CoV-2 ? Biochem Biophys Res Commun 2021 Jan 29;538:163-172)。




イベルメクチンは予防投与という形で慢性摂取すれば、短期間では明らかにならない様々な問題も必ず中長期ではあらゆる慢性病となって表出してきます。

 




遺伝子の破片あるいはエクソソームの感染にすぎない新型コロナフェイクパンデミックに、なぜ医薬品(旧時代の遺物。ウイルスも医薬品も両方出どころは同じ(^_−)−☆)を使用しようとするのか理解不可能です。

 




医薬品はサプリメントと同じく、品質や大量の添加物という問題を内包しています。

 

 

 




特にイベルメクチンのような錠剤では、過去記事でも詳述したように、90%以上は毒性のある添加物の塊になっています。

 




そもそもある一つの経路や作用をブロックするという医薬品のアプローチそのものが、生命現象というものを理解していない誤ったアプローチであることをこの機会にじっくりと考えて頂きたいと思います。

 

 




イベルメクチンの発見もあのロスチャイルドのノーベル賞に輝いたものです。これが何を意味するか(現実社会は権力者の4Dチェス)も合わせて俯瞰して頂ければ幸いです(^_−)−☆。




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