香川レポート③ | ノイジャーナル by NOI CORPORATION

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今週発売のSportBildでも香川の写真が大きく出ていた。

SportBildはドイツでKickerと並んで発行部数の多いサッカー専門雑誌だ。



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こちらの記事は香川の特集というよりも、ドルトムントのチームの特集だが、昔から好きなチームの一つだったし、最近すっかりドルトムントファンになりつつあるので、この記事も喜んで取り上げてみたい。

(実は長い間ずっとHSVファンだったのだが。。。)


翻訳はつまらないので、大体記事の内容を踏まえて、自分の言葉で書いてみたい。



記事は「格安でマイスターになる!」という見出しで、2002年にドルトムントが優勝した時のチームと今のチームを比較している。


2002年のドルトムントは本当に強かった。

シュテファン・ロイター、マルシオ・アモローゾ、トーマス・ロシツキ、ラース・リッケン、クリスチアン・ベルンス、イェンツ・レーマン、ヤン・コラーなど、蒼々たるメンバーがいて、チェンピオンズリーグとDFBカップで決勝までいったのだ。


95,96年のシーズンはもっと強かったが、そこまでいくと話が際限なくなってしまうので止めておこう。



しかし今のドルトムントはそれ以上かもしれないと言われている。

2002年のチームは12節を終えた時点で勝ち点が25だったが、現ドルトムントは12節終了後で勝ち点31。昨日もフライブルグに勝って勝ち点を34に伸ばした。



そして当時と今のボルシアドルトムントの明らかな違いは二つ、「若さ」と「金額」だろう。

前節(12節)ハンブルガーSV20で勝利した時のドルトムント先発メンバーの平均年齢はなんと22,5歳だった。驚くべき若さだ。

2002年時のドルトムントの平均年齢は25,5歳。


現監督のユルゲン・クロップは若手の使い方が非常に長けているのだ。



そして若い分、彼等は安い。

HSV戦、スターティングメンバーの移籍金は合計で1,325万ユーロ(日本円で約15億円)。たったの、である。

これは2002年のロシツキ1人にかかった費用より少ないのだ。

ちなみに2002年の12節のボルシアスタメンは合計で7,800ユーロだった。


今のドルトムントは若くて早くて体力があり、恐い物知らずだ。

1試合に走る選手達の合計距離は平均で120キロメートル、一対一の勝負は1試合平均243回で、どちらもブンデスリーガトップの数字だ。



ハイテンポで攻撃を仕掛け、ボールを取られることを恐れず果敢にゴールを狙うスタイルは観ていて面白いし、ドルトムントの町は今までにないほどのサッカー熱だ。

若くて安い選手たちがバイエルンやHSV、ブレーメンなどの強豪チームをばったばったと倒していく姿は痛快で、ドルトムントのみならず、ドイツ全土でこのチームの人気は上がっている。



おかげでフンメルスやシュメルツァー、グロースクロイツ、ゲッツェなどのBorrusiaDortmuntの若手選手達が次々にドイツ代表に選出されている。


ここでもし香川がドイツ人だったら、と考えてみると、キッカーでも全選手の中でシャヒンの次に評価が高い彼は、間違いなくドイツ代表に選ばれていただろう。



ユルゲン・クロップという若くて有能でチャレンジ精神旺盛な監督を迎えて、同じように若くて伸び盛りの選手たちがバッチリマッチした今のドルトムントは、魅力的なサッカーをしながら、ブンデスリーガで首位を独走している。


そして間違いなくその中核に香川真司選手がいる。

彼はいくつかのインタビューで「もっと大きなクラブで活躍したい」という発言をしている。

けれどできれば少なくともあと数年はドルトムントに残って活躍して欲しい。

ドルトムントは小さなクラブではないし、バルセロナに移籍して交代要員として使われ、結局リーグ2位で終わるより、ドルトムントで中心選手として活躍し、熱狂的なファンと気の合うチームメイト達と黄金時代を築くほうが、きっと楽しいだろうし、サッカー選手としてもやりがいがあるんじゃないかと思う。


これからも彼の活躍に期待したい。



By K.S.