- クリスチャン・ツィメルマンのリサイタルに行ってきました。前回の来日で、その音色に衝撃を受けて何年たちましたか、また聴けて嬉しかったです。
僕の興味はやたらと移ろいやすく、クラシックにしてもあるとき急に好きになり、CDを買い漁っては聴きまくり、録画したものを観まくり、コンサート会場にも月2くらいのペースで通い・・・まあずいぶんハマったわけですが、これまたあるとき急に興味がなくなってしまっている自分に気付いて愕然とした、という経緯をたどったわけです。段々とまた聴くようになってはきましたが、当時の狂ったような熱はやはりありません。 - ツィメルマンを前回聴いた頃の僕はそんなクラシックどハマりな時期にありました。
そんな僕がなぜ今またツィメルマンのリサイタルに行ったのかと言えば、前回の印象が本当に強烈なものだったからとしか言えません。ラヴェルの「優雅で感傷的なワルツ」みたいに、それがきっかけで「普通の曲」から「もの凄く好きな曲」に格上げされた曲もありました。
正直言って当時と今ではこっちの耳が変わりすぎてるしどうかなあ、という不安もあったのですがそれは杞憂でした。綺麗だし澄んでるし凛としてるし、繊細であるべきところはホント繊細に、力強くあるべきところは力強く。そりゃもういい音色でした。それでいてミスタッチらしいミスタッチが全然ない。嫌な感じのしない格調高さとでも言えばいいのでしょうか。うーんうまく表現できないな。
まあ、とにかくとっても素晴らしいリサイタルだったわけです。何というか少しそう思えた自分にほっとしました。特別なものが特別でなくなるのは結構虚しいもんですしね・・
前回みたいにBS放送やってくれないかな。いや、やってくれないと困る。