「昔、景気のよかったものは、復古を主張し、いま景気のよいものは、現状維持を主張し、まだ景気のよくないものは、革新を主張する。」

「相手が君にフェアでないのに、君が相手にフェアに振る舞う結果、自分だけがバカをみてしまって、これではフェアを望んでフェアに失敗しただけでなく、かりにアンフェアを望んだとしてもアンフェアに失敗したことになる。それゆえフェアを望むならば、まず相手をよく見て、もしフェアを受ける資格のないものであれば、思いきって遠慮せぬほうがよろしい。相手もフェアになってから、始めてフェアを問題にしても遅くはない」

魯迅評論集より

「魯思うに、希望とは、もともとあるものだともいえぬし、ないものだともいえない。それは地上の道のようなものである。もともと地上には、道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。」

魯迅『故郷』より


何時のころか?

毛沢東が激賞したからか?

中国人で魯迅を読まぬものは居ない。

そんな言葉があるし言われていた。

今はどうか?

定かではないが相当数の中国人が読んでいると思う。

その代表作「狂人日記」によれば

「中国の歴史がおぞましい「食人」に染まっていることを発見した「おれ」は、回りの人々がみな自分を食おうとしていること、血を分けた兄さえそうであることに気づき、慄然とする

彼は身近にいる兄からまずなんとか悔い改めさせようと考えるのだが、以前妹が死んだ時のことを思い出し、自分自身も妹の肉を食べたのではないか、という思いにとりつかれ。。。

「本当の人間には顔向けができないのだ」と深い罪の意識に囚われた「おれ」は、まだ人を食べたことがない子供の世代に希望をつなぎ

「子供を救え・・・・」と「日記」は終わる


人間が人間が食うと叫ぶ狂人日記を病者の妄想と読んでいた若い頃の僕がそれがまさしく中国の歴史そのものの喫人の歴史であったと後になって知り呆然とした覚えがある。

毛沢東の文革を若い頃に経験した日本に住む中国人の友人が決して当時のことを語らず。

中国を思うとき魯迅を思うようになった。


眠れる獅子中国は今では、貨保有高で世界1位米国債保有では世界2位となり、GDPは現在世界4位。

中国主導により上海協力機構(SCO)を立ち上げ

カザフスタン・キルギスタン・タジキスタン・ウズベキスタンロシアが加盟国でイランとインドが準加盟国。

アフガニスタンも加盟を申請中だがカルザイ政権がアメリカの作り上げた政権なので加盟を拒否。

ロシア・カザフスタン・イランは世界的資源大国。

石油資源が枯渇し、環境破壊は進行するこの地球で・・・・・

地下資源を巡る争奪戦や戦乱は当分続きそうだし避けられそうもなさそうなのだ。

日米同盟の強化に防衛省の昇格はどうしようもないほどに歴史的必然なのかも知れない。

戦争など望む人はいない・・・・おそらく死の商人以外は・・・・・

しかし・・・・・・・


「いかなる暗黒が思想の流れをせきとめようとも、いかなる悲惨が社会に襲いかかろうとも、いかなる罪悪が人道をけがそうとも、完全を求めてやまない人類の潜在力は、それらの障害物を踏みこえて前進せずにいない」

とその昔、魯迅は書いた。



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