METライブビューイング「エンチャッテッド・アイランド 魔法の島」ヘンデル・ヴィヴァルディ・ラモー他
HPより:
絶海の孤島。ミラノ大公に追放された魔法使いプロスペローは、娘のミランダを王子フェルディナンドと結婚させようと、手下の妖精アリエルに王子の乗った船を難破させるよう命じる。しかしアリエルは誤って、2組の恋人たちを乗せた別の船を難破させてしまう。恋人たちとミランダ、そしてプロスペローの奴隷のカリバンが、魔法にかけられて間違った相手と恋に落ち、大騒ぎに。この騒動を見かねた海神ネプチューンの秘策とは・・・。
全世界が待望するMETの新作オペラは、バロックの名曲を抜粋し編曲した「パスティーシュ」。シェイクスピアの『真夏の夜の夢』の2組の恋人たちが『テンペスト』の超自然的な島に難破する幻想的な物語を、ヘンデルやラモー、ヴィヴァルディ他の流麗なメロディが彩る。バロック・オペラに生命を吹き込むW.クリスティの指揮下に、J.ディドナート、D.ドゥ・ニース、P.ドミンゴらとびきりのスターたちが集う。
-------------------------
日本語でのあらすじ(こういうページがあるのが素晴らしい~)
http://www.metoperafamily.org/metopera/about/enchanted-island-japanese-synopsis.aspx
先週「フェアリー・テイル」展を見て、「テンペスト」や「真夏の夜の夢」の世界が恋しく?なっていたところ、今週上映のMETライブビューイングがまさにどんぴしゃりの演目!!これが芸術の神のおぼしめしでなくてなんであろう!?と勝手に興奮して見てきました。
バロック・オペラを見るのは初めてだったけど、めちゃくちゃ面白かった!今日が上映最終日でなければもう一度見たいほど。DVD発売されたら買います!!バロックの名曲を集めて、全く新しいオペラに再編成しているMETの新作だが、インタビューを見るとプロスペロー役やアリエル役の歌手陣も制作段階から参加していたそう。歌詞が英語なのもわかりやすい。ビジュアルはまさに動く絵本のようで、アリエルが魔法を使う場面のCGや踊る妖精たちのバレエシーンも素晴らしいかったが、特にすごかったというか笑えたのがドミンゴの海神ネブチューン登場シーン。玉様&海老蔵の「海神別荘」とタメを張るというかw周りの人魚たちは貝殻ビキニだし、コーラス人魚はエロティック壁画と一体化してるし(爆)
歌手陣も素晴らしい。アリエルのダニエル・ドゥ・ニース、役作りには「真夏の夜の夢」のパックやティンカーベルの要素も加えたそう。スリランカの血も入ってるそうで先日亡くなったホイットニー・ヒューストンにどことなく面影が似ている。自由の身になった最後の衣装はガリョウビンガのような金キラキンで、小さな旅行鞄を持って旅立っていくのが可愛いかった。
プロスペロー役がカウンターテナーのデイヴィッド・ダニエルズというのもバロックぽかったし(フェルナンド役もカウンターテナー)、ドミンゴの貫禄はさすがというしかない。本人は歌う場面が少なかったのが少々ご不満のようだったけどw(インタビュー談)136役目にして初のネプチューンだったのだとかww 二組の恋人たちやミランダもよかった。
魔女シコラクスは夜の女王の変化のようでもあったが、ジョイス・ディドナートの歌唱がこれまたすごい...インタビューでは現代の40-50代女性とも共通点がある女性として演じたと語っていたが、子育てをほぼ終えてもう一度自分自身の可能性に目覚めるという役柄作りは確かに現代的でもあり、予備軍としては?じーんとくるものがあった。息子キャリバンが失恋して悲嘆にくれる場面では「親は子供の苦しみをそばで見ることしかできない」と歌っていたし...そのキャリバンはデーモン閣下かキッス(バンドの)みたいだったが(笑)
ダニエル・ドウ・ニースが「バロックはオーケストラが強力でない分、歌手自身の自由度が高いのが魅力」と言っていたのに深く納得した。何より演じている歌手たちが生き生きと楽しそうだったもの!そして作品全編を貫くポジティブさというか、最後の大団円で全員が一堂に会する幕切れにも胸打たれるものがあった。やっぱりMETってすごいわ。
そして次回はいよいよ「神々の黄昏」なのだが...(ジークフリートは見逃してしまった)6時間半を耐えられるのか自分(苦笑)、エコノミー症候群にならないようにしないと...(やっぱりプラチナ席かなあ)
考案・台本:ジェレミー・サムズ
指揮:ウィリアム・クリスティー
演出:フェリム・マクダーモット
キャスト:
シコラクス:ジョイス・ディドナート(メゾソプラノ)
プロスペロー:デイヴィッド・ダニエルズ(カウンターテナー)
ネプチューン:プラシド・ドミンゴ(テノール)
アリエル:ダニエル・ドウ・ニース(ソプラノ)
キャリバン:ルカ・ピザローニ(バスバリトン)
ミランダ:リゼット・オロペーサ(ソプラノ)
フェルディナンド:アンソニー・ロス・コスタンゾ(カウンターテナー)











