乳幼児然死症候群(Ⅲ) | マーブル先生奮闘記

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マーブル先生の独り言。2024年1月1日の能登半島地震後の復興をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

乳幼児然死症候群となる危険性を減らすために

硬い布団に仰向けに寝かせる。
うつ伏せに注意のキャンペーンにより、
日本では平成7年(1995年)に579人、
平成17年(2005年)に196人に激減。

乳幼児が眠る時(寝具や帽子)

呼吸の妨げになる柔らかい寝具で
乳児を眠らせない。
オモチャと一緒に乳児を眠らせないようにする。
睡眠中は、乳児の頭が寝具や
帽子などで被われないほうがいい。

乳幼児とタバコの存在する環境

タバコの煙に曝露されることで、
乳危険性が高くなる。
妊娠中に喫煙していた母親から生まれた乳児は、
乳幼児突然死症候群の危険性が3倍。
母親は妊娠中も産後も禁煙に。
乳児の周囲を禁煙ゾーン( smoke-free zone )にするとよい。

母乳との関係

乳児をできるだけ母乳で育てる。
乳幼児突然死症候群の引き金となるような
感染症を防ぐのに、母乳による栄養が役立っている。
しかし、近年では、乳幼児突然死症候群の危険性を
減ずる母乳の影響は疑問視されており、
米国小児科医学会のSIDSの
予防のための勧告には含まれていない。

添い寝は寝付くまで

乳児と一緒のベッドに眠らない。
乳児と一緒のベッドに眠ることは、
乳幼児突然死症候群の危険性ばかりでなく
窒息死の危険性も高め、乳児と一緒のベッドに
眠った人が乳児の上に重なって乳児の窒息死を
起こす危険性がある。特に飲酒した人や睡眠薬など
意識を抑制する薬物を服用した人の場合、
そのような事故は起こりやすい。

眠る時の環境

乳児が暖まりすぎると乳幼児突然死症候群の
危険性が増加することが、特にうつ伏せ寝の
乳児の場合に明らかになっている。
乳児の体が着物や毛布などで厚く
おおわれているような場合には、
頭部、特に顔が体内の熱の逃げ出す通路になるため、
うつ伏せ寝で下向きの顔や頭が寝具でおおわれると
熱が体内にこもる。乳児に熱がこもり過ぎないように、
着物や毛布は重ねすぎを控える。
室温も暑すぎないようにする。
冬季の暖房での室温の設定は、
軽装の大人が心地良いぐらいがよい。
暖房、厚着、厚い毛布などのため冬季に
乳児の暖まりすぎが、冬季に乳幼児突然死症候群が
起こりやすい一つの原因とも考えられている。

つづく。