最近の超音波は性能がいい。
妊娠10週の超音波写真。
このころは頭から臀部までを測定する。
このころの胎児は背中を曲げない。
頭から臀部までを測定すると、
大体の週数が測定されるので、
発育の評価にしている。
CRL: crown rump length 頭臀長という。
妊娠10週の実際の写真。
場面を変えると、臍帯が観察される。
臍帯の付着部位のあたりの羊膜は
子宮の壁に付着しているのがわかる。
下のほうに光って見える羊膜は
まだ子宮の壁(脱落膜)には
付着していない。全体の羊膜が
子宮腔に付着するのは16週、つまり、
5ヶ月である。一般的には胎盤完成期、
安定期に入ったという。
臍帯と羊膜との隙間に、妊娠初期に見えた
卵黄嚢が見える。15週まで一生懸命探せば
観察することが出来る。
卵黄嚢はニワトリの卵の黄身である。
人間の卵黄嚢も胎盤形成終了の
16週ぐらいまでは存在するが、12週ぐらいまでしか、
一生懸命働いていない。
ついでに、足と手。
足は分娩までは伸展することはない。
手は曲げていることが多く、
見えているのは肩から肘まで。
超音波で注意してほしいのは、
その拡大倍率である。医療者側が適当に倍率を
変えているので注意が必要。
超音波写真には、必ず横にプロットした点がある。
この点の間隔は1センチに設定されているので、
注意深くこの間隔を見てみよう。
間隔が広いと、拡大されている。
拡大しても、1センチ。
医療従事者さんへ。
モチダの超音波だけかもしれないが、
2分割キーをコントロール・キー(Ctrl)と一緒に押すと、
横に2分割できる。横に広いものや、
双胎の描出に使えるから、覚えておくといい。
コントロール・キー(Ctrl)といろいろなものの組み合わせは
隠れコマンドで、Ctrl + Caliper で矢印だったりする。