■日本むかしばなし■ | 中村物語(AKB研究生情報ブログ)

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むかしむかし、あるところに、1人の女の子がいました。

村のみなは、くちぐちにいいました。

『なんてうつくしい子なんだ。おまえはりゅうぐう城のぶたいに立つべきだ』

りゅうぐう城でまいばんおこなわれる、うたげ。

そのぶたいに立つことは、めいよあることでした。

……………………………

ある日、女の子はりゅうぐう城へいきました。

『もしもし。わたしをぶたいに立たせてくださいませんか?』

うつくしい女の子は、きびしいしんさにごうかくし、りゅうぐう城のぶたいにたちました。

お客さまはいいました。

『とうふのような白いはだをしておる。
まるで海のむこうにいるという、はあふ、のようだ。
うつくしい…』

女の子はたちまち、にんきものになりました。

女の子はお客さまをたいせつにしました。

女の子がお客さまへあてた手紙も、ひょうばんになりました。

『なんていい子なんだ。もっとおうえんしよう』

女の子は、せかいじゅうの美少女があつまるぶたいで、いつしか1ばんにんきになりました。

……………………………

ある日のこと。

王さまのもとに、海のむこうから商人たちがやってきました。

商人たちは口をそろえて、いいました。

『王さま。あの女の子をわたしにうってくださいませんか?
あの女の子は、わたしたちのせかいで、たくさんの、まねえ、をうんでくれるでしょう』

商人たちはざいほうをつんで、王さまにおねがいしました。

『わたしにうってください』

『わたしこそ、女の子をりっぱにそだててみせます』

……………………………

しかし、女の子にはわるいくせがありました。

女の子はちいさなことで、すぐにすねてしまうのです。

女の子がすねるたびに、けらいたちはそのおせわをしなければなりません。

女の子は、けらいにぞんざいなたいどをとることもありました。

王さまのけらいたちは、そんな女の子のことがキライでした。

『王さま。あの子は、さいあく、です』

……………………………

王さまは、けらいのことばをおもいだして、商人たちにいいました。

『あの女の子はやめておきなされ。
あの子は、さいあく、じゃ』

商人たちはいいました。

『では、わたしたちはどうすれば…』

王さまはいいました。

『かわりに、このカワイイ子はどうじゃ?
この子は、おすすめ、じゃ』

……………………………

カワイイ子は、商人につれられ、どこかとおくへいってしまいました。

カワイイ子がどこでなにをしているのか、女の子はしりません。

きっと、べつのせかいで、まねえ、をうんでいるのでしょう。

女の子はいまも、りゅうぐう城のぶたいで、お客さまのかんせいをあびているそうです。

めでたしめでたし。

(おわり)


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