野球を見るとRPGを思い出す | burabura

野球を見るとRPGを思い出す

毎年この時期になるとプロ野球の日本シリーズが盛り上がりますね。僕はあまり野球に興味がないのですが、テレビを点けると否が応でも目に飛び込んできます。僕が野球を見て常々思うのが「なんか状況がRPGに似てるな~」ということなんですね。

僕はゲーム売り場に行ったときに必ず確認することがあります。どのゲーム機のソフトが店頭で目立つ場所を陣取っているか、逆にどのゲーム機が奥へ追いやられているか、また、同じハードでもどのジャンルのソフトが扱いが良いのか、です。ユーザーが実際に商品を選ぶ場ですから、売り場を設計する側も売上に合わせて必死に最適化を行います。これを調べると、それぞれのハードやジャンルがどれだけユーザーに遊ばれているかパッと分かります。

そのようにして、ここ数年ゲーム売り場を見てきて思ったのは、RPGの棚が一番目立つところから徐々に降りてきたことなんですね。もちろん、このような回りくどい説明をしなくても実際RPGの売上は下がってきてます。株式会社RPGといった感もあるスクウェアエニックスのコンシューマー部門を見れば一目瞭然ですね。FF、DQならばお祭騒ぎでみんな買ってくれる。でも、それ以外が売れない。現在、スクエニはFF、DQ以外のRPGが思ったように売れなかったのを受け、FFとDQの関連タイトルに開発資産を集中させています。大きなブランドを抱えるスクエニだからこそ、こういった施策ができるものの、ごく普通のRPGを抱える他のメーカーはもっと困っているでしょうね。RPGは一時はゲームという娯楽の王でした。しかし、今はその座から降りている。DSの普及がRPGとは全く無縁のところで進んでいったのが象徴的です。

しかし、RPGに取って代わるようなゲームの王は現れているんでしょうか?現れてるとは思えません。売れ線ソフトには必ず模倣ソフトが出るゲーム業界ですが、はっきり言ってそんなに売れないですよね。ジャンルが人気というよりかは人気タイトルがジャンルの中で唯一気を吐いてるといった感じに。圧倒的首位に立つジャンルがいない空位時代だと思います。(ちなみに悪いとは思ってません。)この状況が僕は「野球と似てるな~」と思うんですね。

野球
少し前まではスポーツという娯楽の中で圧倒的な人気を博していた。しかし、巨人戦の視聴率に見て取れるように今では多くのスポーツの中の一つとなりつつある。
RPG
少し前まではゲームという娯楽の中で圧倒的な人気を博していた。今では多くのゲームの中の一つとなりつつある。

野球
WBCや甲子園、日本シリーズにはお祭として多くの軽いファンを動員できる。
RPG
DQやFFにはお祭として多くのライトユーザーを動員できる。

野球
世代間の対立が激しい。王、長島を知る世代とそれ以降のずれ。若い世代のファンの獲得は失敗。
RPG
世代間の対立が激しい。堀井、坂口を知る世代とそれ以降のずれ。若い世代のファンの獲得は失敗。

野球
起源であるはずの米ベースボールとは異なる。
RPG
起源であるはずの米RPGとは異なる。

野球
高騰する選手達の年俸と視聴率の低下により収益のバランスが取れなくなってきている。
RPG
高騰するゲームの開発費と売上の低下により収益のバランスが取れなくなってきている。

僕自身はRPGをあまり遊びません。野球と同じように。だからタイトルも「思い出す」なんですね。
今日は睡魔から適当にまとめた与太エントリでした。