パキスタン 民族衣装~男性の場合
パキスタンは、パンジャーブ(P)、パシュトゥーン(アフガーン人=A)、カシミール(K)、シンド(S)、バローチスターン(TAN)の5大地域で構成されており、それぞれの地域にそれぞれの文化が存在します。その民族衣装には様々なものがありますが、1947年の独立以前までひとつの国であったインドの民族衣装と共通してるものもあります。
国民的衣装
男性用衣装 女性用衣装
パキスタンの国民的衣装は「サルワール・カミーズ 」です。男女ともに着用し、男性の場合はシャツの「カミーズ」と、ズボンの「サルワール」の2点セット、女性の場合はさらにストールの「ドゥパッター」を組み合わせ3点セットで着用します。日本では「パンジャビ・ドレス」や「パンジャビ・スーツ」とも呼ばれています。
「サルワール・カミーズ」はゆったりとしたパジャマのような形をしています。「カミーズ」の両サイドは、ウエストから裾にかけて切込みがあり開いています。「サルワール」はウエストに紐やゴムを通し絞れるようになっています。
シンプルな「カミーズ」は、直線に平らに切断された布ですが、最近のおしゃれなものは、ノースリーブ、半袖、長袖など色々なデザインがあり、首周りや袖に装飾や刺繍がしてあります。
男性の民族衣装
「サルワール・カミーズ」にベスト(チョッキ?)を組み合わせたり、「アチュカン」や「シェルワーニ」というロングコートを着たり、「ジンナー・ハット」や「カラクル」という円錐形の帽子を被ったりします。この帽子の形は、ハーミド・カルザイ・アフガニスタン大統領が被っているものです。
また、「ルミー・トーピー」や「タキヤー」という平らで丸い帽子を被ったり、「クッサー」という平らな革靴を履いたりします。北部の寒い地域では、パシュミナ製のショールを羽織ります。
地方独特の衣装
バローチ地方の人々は、スライマン山脈やカラン砂漠からの熱風から身を守るため、厚い布でできたゆったりした「サルワール」を着用し、長い布で巻かれた「バロチー・ターバン」で頭を覆います。
シンド地方の人々は、「シンディー・キャップ」という帽子と、「アジュラック」という独特のデザインでできたものを着用します。
パンジャーブ地方の人々は、シンプルな「サルワール・カミーズ」、ゆったりとした「クルタ・サルワール」、巻きズボンのような「ドーティ・クルタ」を着用します。田舎のほうでは、「パグリ」という薄い布でできたターバンを着用します。「ドーティ・クルタ」には平らな革靴「クッサー」を合わせます。
パシュトゥーン地方の人々は、つま先が開いたサンダル「ペシャワーリ・チャッパル」と、ウール製の丸い帽子を合わせます。
カシミール地方の人々は、寒い気候から身を守るため、「フェラン」、「シャミナ」、「シャトゥーシ」、「ジャマヴァル」というパシュミナ製のショールを羽織ります。
Wikipedia Pakistani clothing より抜粋