彼と彼のささやかな無意識・14 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想書庫です


苦手な方はお気を付けください





















「ふぅ~」

「いいお湯だ~」



一緒にお風呂に入るのは久し振りだ


早く帰ってきた理由、ここで話してもらえるのかな?



あ、ルーティーンどうしよう

大野さんに大変な事が起こっている可能性があるんだから、余計な手間は省きたい



『…ごめん、ごめんね、ニノ』



中折れした夜のことが頭を過る

肌を重ねることで少しでも癒せるなら、意識が途切れる瞬間まで全力でがんばるけど

今はそれを求められているのか分からない



「えー、なに言ってんのー、もう飽きたー、バカじゃーん、ちょーし乗んなよー」



こんな言葉、使われたことないし、聞いたこともないのに

自分の想像が妙に生々しくて、鳥肌が立つ



今はいつもと違う様子の大野さんが第一優先だ


ちゃんと分かってる

それなのに

もう二度と大野さんに触れてもらえなくなったらどうしよう?

自分勝手な不安を消すことが出来ない




タイミングが計られているのか、俺が探っているのか

二人で他愛ないことを話していると



「準備をさ、してくれてたよね」

「準備?夕飯ですか?」



唐突に、本題へ入ったことを知る



「家の事もそうだけど、夜の準備も」



ゆっくりと置かれた言葉に、身体がビクリと震える



そうか…

そうだったのか…



中折れした理由

漂っていた不安の理由

今やっと、それらを理解した



よくなかったんだ

初めて挑戦したあの夏から今までずっと

あの夜は特に、そして、決定的に



「ごめんね、ニノ」

「いいえ、謝るのは俺です」



効率を最優先にして、準備をルーティーンにした

いつの間にか当たり前になって、無意識になっていた

だから手を抜いた、ということは断じてない

だけど結果的に、大野さんは俺の中で折れてしまった

よくないから、興味が失せてしまったんだ



「大野さん、ごめんなさい」



もし自分で準備をせずに大野さんに委ねていたら、いつも通りに全てを任せていたら

こんなことにはならなかったんだろうか

そうすれば今夜も、こんな俺でも大野さんを少しでも癒すことが出来たのだろうか



…あぁ、だからか


おやすみのキスも、なくなっていたもんね



眠りに落ちる間際の優しいキス


好きだったのになぁ



もう一緒に眠ることも叶わないんだろうな



ベッド…

珍しく反対されたけど、持ち込んでおいてよかった



でも不安だな

大野さんに抱き締めてもらって眠ることに慣れてしまった今、一人で眠ることが出来るのかな



あー…


今日から一人なのかぁ…



それは、怖い、なぁ…
















つづく