私にアリセプト？
人生には、心が凍りつくような日というのが何度かありますねぇ。
昨日はそんな日でした。
覚悟はしていましたけど。
「どうしたのー！長男君。」
「物忘れが酷くて・・・」
いやー、先生の検査内容には驚かされました。
言えませんけど。
そして噂のマルチスライスCTで撮影、結果は・・・
前頭葉の萎縮、頭頂部の強い萎縮・・・
そして、私に処方されたのは、アリセプト。
フェルガードは、１日３包。
私の自己診断では、「うつ傾向」ではないか、萎縮も多少あるのではないか
くらいは思っていました。
でも・・・
自分のCTの画像を見たとき、
なんとなく、あれ？と多少違和感がありました。
どうも直感ですが、正常ではない感じを受けました。
説明を受けて、先生の口から
「アリセプト」 「メマリー（メマンチン）」
という単語を聞いたときには、自分の耳を疑いました。
私に？ アリセプト？ メマリー？
え？ ４５歳の私にですか？ アリセプト？ ですか？
いやー、思考が停止しましたね。
家内も一緒に居ました。
そこまで酷いとは思っていませんでしたがねぇ・・・
私は自分がアリセプトを飲むことには、抵抗がありました。
そもそも薬自体を飲むことに抵抗があります。
私がアリセプトに驚いて、嫌がったので
「じゃあ、フェルガード１００Mを１日３包にしないさい。
それで様子をみましょう。」
ということで一旦は診察を終えました。
待合室で会計するのに待っていると家内が
「長男、先生がアリセプトを試したらどうかと言っているんだから
試すべきじゃないの？
それで改善するようならアルツハイマーということだというなら
一度試したら？」
ほんとこいつは、容赦が無い・・・＾＾；
でも思考能力が停止してたから
もう一度だけ先生の話を聞きたいと思って
「すいません、５分だけもう一度先生の話を聞聞きたいのですが・・・」
対応していただいて、もう一度先生のお話を聞きました。
最後に先生に質問しました。
「先生、先生がこの状態だったら、アリセプトを飲みますか？」
「私なら、飲むね。」
「そうですか・・・それではお願いします。」
「１．５ｍｇから始めてみなさい。嫌ならお守りとして持っておきなさい。」
お守り。
この一言に気が楽になった。
先生ありがとうございました。
半分になったアリセプトをみた時、
懐かしかったねぇ・・・
親父のアリセプトをカッターで半分にしてた頃が。
親父は自分がアルツハイマーだと知ったときどんな気持ちだったろうか？
と可哀想になった。
伝えたのは私だったと思う。
それも喧嘩してたときだったから・・・伝えたという感じではない。
酷いことしたよ。
親父をひっぱたいたり、罵倒してたバチがあたったんだな、きっと。
でも・・・親子でかよ・・・
なんかあんまりショックを受けると人って涙とか出ないんだな。
私の場合は、まだ軽度認知機能障害、軽度認知症（MCI）というらしいけど
高い確率でアルツハイマーに移行するらしいですね。
その後の時間と言ったら、もう表現できないね。
帰りの飛行機の時間まで、８時間くらいあって
家内とお茶を何倍飲んだだろうか・・・
飛行機への搭乗口で待っていると
大きなテレビで、「盲ろう者」の特集をしていた。
目が見えなくて、耳もかすかにしか聞こえなくて、話もできない
３歳の女の子。
それと、盲ろう者として生まれて、１９歳になった青年。
家内と二人で見ていて、
「凄いなぁ・・・・」
３歳の女の子なんか、三輪車に乗って溝に落ちて転んだりしてた。
目と耳が不自由なのに自転車に乗るというそのことにとても驚いた。
１９歳の青年だって、大学で福祉を学んで自分のような人の
役に立つ仕事をするのだという。
意思疎通は、相手の指を握って伝える特殊な手話。
搭乗時間ぎりぎりまで観ていた。
いつもなら、見過ごしたろうね。
お陰で、家に着いた頃には、気分が軽くなってた。
無くなった機能を嘆いても何もならないだでねぇ。（遠州弁覚えた）＾＾
家に帰って、今度は自分のためなので
２月の東京での河野先生の認知症セミナーを申し込もうと思ったら
もう締め切られてた・・・
なんかこっちの方がショック・・・・＾＾；
このブログ、なんだか主役が親父から私になりそうですが・・・
書けるうちはリハビリのために書くつもりです。＾＾
これからも宜しくお願いします。m(_ _ )m
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