続き
佳恵さん との出会いのエピソードの続きです
まず、トビラページのスタイリングを念入りにチェック。「このアクセサリー、こっちのほうがよくない?」といろいろなアクセサリーを合わせる佳恵さん(普通はアクセサリーまでチェックしない)。ようやくみんなで納得のいくトビラのCDが完成。「このコーディネート(以下、CD)はきっと(好きなCD)1位になるよ」う~ん、確かにそうかもと私も思い、こんなに丁寧にCDを作ってることに驚き、「これは朝まで帰れない」と悟る(笑)。
順調に進み、とあるCDに佳恵さんの目が光る・・・!そのCDはスタイリストさんと私がすごく気に入ったもので、某イタリアブランドのニットワンピにごつめベルトをアクセントにした、ハードでパンチの利いたおしゃれなスタイリング。
「このCD、確かにおしゃれでカッコいいけど、読者の目線じゃないよ!この大きいカットには、この秋の代表スタイルを提案しなきゃいけないんだよ。違くない?しかもニットワンピは太って見えるから、着るの難しいアイテムだよ」との指摘が。「確かに・・・」と思いながらも、まだ若かった私は批判されているような気がして、無謀にも自分の意見をとおそうとした(笑)。「でも、このCDが1番いいし、これを優(山田優ちゃん)が着たらすっごくカッコいいし、これくらいのパンチや個性があったほうがいいと思います!!」と力説。
「自信ある?」と聞かれ「(ないけど)あります!!」と意地で答えた。「なら、これでいってみよう。でも私はこれは違うと思う」佳恵さんは率直に意見を言ってくれた上で、担当者の私の意見を取り入れてくれた。でも私は正直、自分の好みで選んでいるだけだと気づいた。たまたまそのころはCanCam読者と年代も近く、好みで選んでも大きくはずれることがなかったので、読者のニーズをそんなに考えていなかった。すでに自分の意見をとおしたことを後悔・・・
巻頭の大型特集だったので、担当者がほかにもいたが、全CDを全員で意見を言いあいながら決めるとのこと。私の担当分が終わっても、帰れないことを悟る(笑)。
全部のチェックが終わったのは朝の7時ごろだったろうか?70~80体くらいのCDがあり、いくつかは組み直しになり、またその次の夜、全員でCDチェックだという 私以外は誰も驚いていない・・・!
私はその日の午後、ラクーアかさくらホテルか忘れたが、そこで仮眠&お風呂に入った(笑)。まさに働きマンの世界そして夜、怒涛のCDチェックを終えたが、あと2時間で撮影の集合時間だった。あきらめてみんな、床やいすで仮眠・・・。そのまま撮影へ・・・なんと佳恵さんは私のページがトビラだったので、撮影にも同行してくれた。もはや超人である。
結果は好きなCD1位は佳恵さんの予想したもの、そして私の推したCDはなんと・・・嫌いなCD3位をとってしまった・・・ 嫌いの理由は「モデルでないと着こなせない」「自分が着たら太って見える」・・・でした自分の仕事の姿勢を反省しました
はじめは「とんでもないチームに入ってしまった」と青くなっていましたが(笑)、本当にいい勉強をさせてもらいました
私はCanCamが大好きだったし、かわいいページを作るのが自分の仕事だと思っていました。それだけではダメで、読者が求めていることを研究し、その上でそのときの流行を取り入れ、誰もが取り入れやすいスタイリングを提案していくことが、ライターの仕事だということを佳恵さんに教わりました
昔話がすごく長くなってしまってしまい、すみません・・・
失敗だらけで大変だったけど、楽しかったな~