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2005年01月31日

今日の愛ルケ(#90)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

蓬莱 十六

菊治の脳裏に突然、デベロッパーという言葉が浮かぶ。自分はいまだ(ひら)かれていない、未開の地であった冬香のデベロッパーかもしれない。
可能性を秘めつつ眠っていた大地に、菊治は圧倒的な愛と、度重なる口説と、好色なテクニックで努めるうちに荒野に芽が生え、蕾が開き、やがて信じられぬほどの大輪の薔薇が一気に花開いた。
その過程は、荒地を沃野に変え、近代的な都市に変貌させるデベロッパーそのものではないか。
本来女性はみな花開く可能性を秘めているのかもしれないが、熱意と愛情のある適切なデベロッパーが立ち向かっていないのかもしれない。一見有能そうな男でも、花を開かせるとは限らない。
菊治も妻には中途半端だったし、由紀には蕾さえ結ばせられなかった。しかし冬香には間違いなく、大輪の花を咲かせることに成功したようである。
愛の深さ、技巧の良し悪し、土壌、要因はいろいろあろうが相性も重要だろう。互いの肌が合ったことをたしかめて満足し、冬香に囁く。
「そろそろ寝ようか」
そっとうなずき肌を寄せてくる冬香。正月2日の夜、2人はひたと寄り添い、東京での初めての眠りにつく。



性愛デベロッパーキクジ!

未開の大地にただいま見参、とでもいうつもりなのでしょうか。
今度は菊治、冬香の躰を開発するデベロッパーだそうです。
ただ、荒地を近代都市に変えるのはたしかにデベロッパーの仕事かもしれませんが、根気よく大輪の薔薇を咲かせるのは決してデベロッパーの仕事ではありません。
しかし本人は気づかずに悦に入っているようですから、ここは言わぬが花、そっとしておいてやるのが大人というものでしょう。

それにしても、会話はしないけどいろいろ考えるやつですねえ。突然脳裏に「デベロッパー」なんて、ふつう浮かんできませんよ。
そうか、忘れてたけど菊治は作家なんですよねえ。これくらいの閃きがないと書き物はできないのかもしれませんねえ。それともこんな程度しか閃かないから落ちぶれちゃったんですかねえ。

おっと、そうこうしてるうちに何やら菊治が冬香に囁き掛けましたよ。

「そろそろ寝ようか・・・」

寝るんかい!
いっぱいいじめてやるんじゃなかったんかい!
明日の昼までの「かぎりない」時間、一睡もせずに触れ合い結ばれていたいんじゃなかったんかい!!

んもー、一発終わって満足しちゃったんですかねぇー。
たまの逢瀬、それもお泊りできる滅多にないチャンス、これでいいんですかねえ。
冬香も「もういっかい!」と大塚愛ちゃん並みにおねだりして菊治を困らせるような場面があってもいいと思うのですが、長旅の疲れでしょうか、それとも初めてのエクスタシーの疲れなんでしょうか、それとも本当は菊治のプレイはもうお腹いっぱいなのでしょうか・・・。
とにかく2人ともおとなしく寝るようです。
でも・・・裸でエアコン26度、明日はガラガラ声かもしれませんね。


さて、2人が眠っているあいだに、別の話をいたしましょう。
先日「抽送」という表現に関して、フランス書院編集部制作のフランス文化用語辞典の「『抽』の誤記」という解説を引用したところ、なんと、フランス書院文庫でも執筆なさっている現役のSM作家さんから以下のご指摘を頂きました。(#86コメント欄より抜粋)

・・・疑問に思い、いろいろ調べてみました。
・・・中国のかたに「抽送」という語を見せてみると、まあみなさん「ニヤニヤ」笑います。
・・・下世話にいえば「ずっこんばっこん」というような感じで・・・
一方「抽迭」という語を示すと、全員が首を傾げて、「こんな語は中国語にない」と断言されました。・・・


なるほど、「抽迭」という言葉を検索してもほとんど引っかかってこなかったわけです。その手の用語ということで「フランス書院の権威」に頼ったわけですが、残念ながら正しいとは言えなかったようです。

しかしです。
「なんだ、渡辺先生は正しい言葉を使っていたんじゃないか」と納得するところではありません。そもそも、記者は「先生は誤って使っている」と指摘したのではありません。
「先生はさらりとフランス書院用語(エロ小説用語)を使っている」
そのことを指摘したのです。
「抽送」は中国語として誤りではないようですが、日本語としては現在のところ、男性のピストン運動を指す表現として原則的にエロ小説の中にのみ存在する、そのことに変わりはありません。
ということで、記者の立てた3つの仮説が何ら揺らぐものでないことをあらためて確認して・・・いえ、違いましたね、確認してはいけません、ネタでしたね。

ただし、翌日(#87)の小学生の読み書き能力を引き合いに出した部分

抽送 エロ作家の大半が誤記

これについては作家のみなさんの「誤記」ではありません
訂正してお詫びさせていただきます。

あわせて、ご指摘いただいた方にお礼申し上げます。
ありがとうございました。
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2005年01月31日

資格の境界線が消える日 ―知りたいのは・・・―

テーマ:話題・コラム一般
―31日16面「スクープ」―

中高年の定年対策や女性の社会進出を背景に、根強い資格取得ブーム。似たような資格も多いが、その境界線に変化の兆しが表れた。

「詳しくは今日の朝刊で」のあの通信教育があれだけCMを打てるのは資格取得熱の表れでもあるのでしょう。そんな資格の話題です。

「診療報酬請求事務能力認定試験」「医療事務技能審査」「医療事務管理士」「医療秘書技能検定」。いずれも医療事務の資格試験の名称で、求められる技能はほぼ同じだが、財団、企業、専門学校などが試験を実施している。
何が違うのか普通の人にはわかりにくく、ある試験を実施する協会の理事も「資格の違いについて、よくたずねられる」という。求められる技能はほぼ同じだが、合格率はそれぞれで1割から9割と大きく異なる。


たしかに、何が違うか分かりません。どうなっているのでしょうか。

そもそも資格は3種類に分かれる。
国が認定する国家資格が約300、財団法人や社団法人などが与える公的資格と民間団体が任意に与える民間資格があわせて約6000以上といわれている。


規制の厳しい日本、国家資格の300は分かりますが、その他資格が6000というのは、もはや「資格のための資格」も多いのでしょう。正直、うんざりしますね。
そもそも資格ってなんでしょうか。

では、記者の住む金融業界を見てみましょう。
まずは金融商品販売の資格。
株や債券を売るには各種証券外務員の資格、生命保険を売るにはそのための各種資格が必要で、銀行・証券・保険の業態間の相互乗り入れが進む中、それぞれの金融機関の職員はあれこれ金融商品販売の資格取得に忙しいようです。
これらは資格を取らないと営業活動ができません。

一方で、資産運用の資格。
メジャーなところでFPや証券アナリスト。
これら資格は実は持っていなくても資産運用に関わる相談業務を行うことは可能で、単に一定の能力があることを証する試験を受かったことを表すものであり、名刺に刷り込むことで箔をつけるためのものといってもよいでしょう。

そうです、全然意味合いが違うのです。
前者は何かをするのに必要な真の意味での「資格」、後者はいわば「技能検定」です。
前者の「資格」は消費者や公共の安全を守るために国の関与だということがわかるでしょう。しかし後者のただの「技能検定」、これにも国家や公的機関が携わっているものも少なくありません。
個人に箔をつけるための肩書きである「技能検定」自体に箔をつけるため、公的な機関に認証してもらっているともいえるでしょう。そしてその団体には当然所管官庁からの天下り、こういう構図は容易に想像がつきますね。
おっと、思わぬ方向へ話が飛びそうですが、日経記事も違う例に移ります。

昔からある国家資格にも、境界線が意味を失いつつあるものもある。
代表は美容師と理容師だが、これは男性は髪を刈り、女性は切らずに結っていた時代の名残だ。


これは知りませんでした。
記事には表も添えられており、両者の主な違いも載っているのですが、むかし聞いた区分けとは微妙に違い、これも驚きました。
顔そりは理容師の専業ではなく一定の制限で美容師でも可能だったり、美容師は男性のカットができなかったり、理容師は女性にパーマを当てられなかったりと、実態はともかく法律ではいろいろあるようです。

そういえば無資格でやっていた「カリスマ美容師」ってのもいましたが、仕事によっちゃ「カリスマ理容師」にならなければいけなかったのですね。
あるいは10分1000円のあの床屋さん、中身は変わらなくてもスタッフの資格に応じて届出の営業を「理容店」「美容店」とコロコロ変えているそうで、理解はできますがなんだか妙な話です。

両者はいずれ統一という動きがあるが、そのような動きは美容・理容だけでない。厚生労働省が認定したキャリア開発に関する資格は12にのぼるが、統一上級資格が検討されていたり、医療事務に関してもゆくゆくは国家資格が必要ともいわれている。
資格を受ける側からすれば、統一は自然な流れだろう。


そうですね、その通りです。
国が音頭を取って統一できるものは、早く統一を打ち出して実行してもらわないと、「近々国家資格になりますから」などという通信教育のインチキ勧誘と区別がつけられません。

それにしても医療事務の資格、最初に挙げた受験希望者の疑問に答えてはいません。
「中身はほぼ同じながら合格率も全然違うというそれぞれの『資格』。結局何が違うのですか?」
記事を最後まで読んでも何が違うのかには触れられずじまいでした。しかし医療事務に限らず、どうせ統一されるなら受験希望者がもっと知りたいのはここでしょう。

「で、ぶっちゃけどれが受かりやすいのよ?」
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2005年01月30日

今日の愛ルケ(#89)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

蓬莱 十五

菊治は考える。
考えてみると、生殖とは以外に安易なものなのかもしれない。
男女が健全なら、結婚した夫婦はセックスさえしていれば子宝に恵まれる。夫婦でなくても、極端な話レイプでさえも妊娠することはありうる。子づくりに学問や技術は要らず、本能だけでできるのだ。
しかし女性がエクスタシーに達するのは違う。相手への熱い思いと、男の優しさと根気とテクニックが欠かせない。女性にもそうなることを望む無私の思いが必要だ。
要するに、生殖は本能だが、エクスタシーは文化である。
思いついた言葉が可笑しくて、一人で笑うと、
冬香が「なあに?」ときく。
改めて冬香に話しはしないが、自分が冬香を単なる生殖という世界から、エクスタシーという文化の世界に導いたことが嬉しい。
「もう、忘れない・・・」
半ば自分に、半ば冬香に訴える。冬香にはこの歓びを忘れないで欲しいし、そのために自分が努めたことも忘れない。
ともに躰に刻みこまれ、忘れようとしても忘れられるものではない。
頭より躰の記憶のほうがたしかだと、いまの菊治は信じている。



っっはぁ~~~、いやですねえ~、セックスが終わった後にウダウダウダウダ理屈を考えている男。
セックスとは・・・
子づくりとは・・・
こんなこと考えてる男、いや、男だろうが女だろうがキモイです。
しかもその考えたるや、

「生殖とは意外に安易なものなのかもしれない」
「子供を成すだけなら、男と女が性的関係を持つだけで可能」

前話で冬香は全国の子育てママ(もちろんそれでけではないでしょうが)を敵にまわしましたが、今回は菊治、全国の子宝に恵まれないカップルを敵にまわしました。
まあもっとも、これまでも菊治に味方がいたとは思えませんので、ある意味恐いもの無しの発言なのかもしれませんね。

しかし菊治というより今回はその背後で糸を引く渡辺先生です。
医学に長けた方が披露する持論と思うと、「健全でなければならないが」というエクスキューズも虚しく響きます。

新年の日経のシリーズ特集「少子に挑む」、7日付の不妊治療関連特集によると日本で不妊治療を受けている人だけでも47万人、米国で代理出産を果たしたタレントの向井亜紀さんは「不妊は珍しいものじゃない」と訴え、不妊治療の経験のある野田聖子衆院議員は「子どもは生産されるものと気楽に考えている」、と永田町に代表される不妊に冷たい日本の社会風土に憤ってらっしゃいます。

ああ、台無しです。
たしかに菊治は「永田町に代表される古い日本人男性の代表」みたいな思考をする男であり、我々にとってはむしろ問題が浮き彫りにはなりましたが、しかし菊治に肩入れして読んでいるようなオッサン方が「そうだ、菊治のいうとおりだ」などと納得されては困ります。
これでは「少子問題取材班」もたまったもんじゃありません。

さてそんな古いニッポン代表の菊治、何やらベッドで一人笑いを始めます。
どう笑ったのでしょうか。
クス?ニヤリ?ムフフ?ニャハ?
いずれにしてもキモイですね。冬香もよく逃げ出さなかったものです。それどころか甘い言葉で質問します。
「なあに?」

「生殖は本能だが、エクスタシーは文化である」

胸を張って言って欲しかったものです。
きょうの思考過程「夫とは子作りのためのセックスだけ、生殖なんて安易だ、セックスさえすれば子宝に恵まれる」「女のエクスタシーには熱い思いと男の優しさと根気とテクニックが必要」からの帰結としては、立派なものです。
途中の式に計算間違いがあったにもかかわらず答えはあっていた、そんな感じでしょうか。
なのに可笑しくて笑っちゃう菊治。
思いつきが可笑しくてベッドで笑うなら、
「愛の仕置き」「残忍な計画」「セックスはラフマニノフ」
もっとほかのところがあったでしょうに・・・。

ところで・・・、ここまで素通りしてきた途中の計算間違いの部分、やっぱり指摘したほうがよいのでしょうか・・・。

優しさ根気テクニック

菊治はこの3つを兼ね備えているそうです・・・。
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2005年01月29日

今日の愛ルケ(#88)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

蓬莱 十四

思わず、菊治はうなずく。
こんな状態になったのが初めてというなら、こんな嬉しいことはない。
菊治は少し余裕を持って、きいてみる。
「本当に、初めてなの?」

素直に「はい」と答える冬香の耳許の髪を掻きあげながら、菊治は自分もこんなによかったのは初めてだとつぶやく。これまでの誰よりもよかったという、熱い実感はある。
しかし冬香は夫とそれなりにセックスを重ねて、なぜここまで感じなかったのだろう。
「あのう・・・」
と菊治は戸惑いながら、夫とのときにはあまり感じなかったのか、ときく。
うなずく冬香。
「でも子供が3人もいるでしょう」
「それは、ただそうなっただけで・・・」
ごめんなさい、と冬香は謝るが、「ただそうなっただけ」という言葉がなにか切ない。
夫とのセックスはただ子供を生むためだったというわけか。



「本当に、初めてなの?」

「よかった?」「いった?」「()かった?」と立て続けに3度もきいてくる青い性のかたまりの高校生に対し、「こんなの初めてよ」と大人の対応をしてあげたお姉さんも、続けてこう聞かれてはさすがに、

「えっ・・・」

こんな反応をしてしまうかもしれません。
菊治はどこまで大人の機微をわきまえていないのでしょうか。
大至急石原壮一郎氏の本を読んで、「大人とは」「大人の会話とは」というものをきちんと理解していただきたいものです。

一方、夫とのセックスではあまり感じなかった、本当にこんなの初めて、という冬香。
これが嘘なら半端な「大人」ではありませんが、まあ、本当なのでしょう。彼女の夫婦生活を思うと、多少哀れでもあります。
しかし、そんな同情も一瞬でした。

「それは、ただそうなっただけで・・・」

この台詞には驚きました。
以前菊治はこう妄想していました。

「夫に求められるままに応じているうちに、いつのまにか3人も産んでしまっただけかもしれない」

なんじゃそれ、都合のいい解釈しやがって、とみな憤ったものですが、なんのこっちゃない、正解だったわけです。

子だくさんのお父さんがよく「いやー、いつのまにかできちっててさあー」などと言うのは毎晩カアチャンとがんばりすぎちゃったことへの照れ隠しだったりしますが、夫とのセックスではあまり感じなかったという冬香、「毎晩のようにしていたら3人もできちゃったんですー」なんていうノリではありません。

子供が3人いるのは、ただそうなっただけ。

これには何より子供に対する愛情が感じられません。
3人の子供を置いて不倫に出てきた冬香、夫に冷めているのは構いませんが、3人の心配をするどころかこのせりふ、非常に残念です。

しかしこれではっきりしたことが一つあります。
子供は夫の連れ子で冬香は3人も産んでいないんじゃないか、というのは考えすぎで、実の子3人の母である、ということです。
そしてその自分の生んだ子3人を放って正月早々不倫に出てきているということです。

今まで冬香に関しては、「キャラがつかめない」「菊治のどこに惚れたのか分からない」と人物像がまったく不明瞭だったため、「カマトトぶってる」「ありえない」といった以上の批判は少なかったように思うのですが、今回これで全国の子育て中のママを敵にまわしたかもしれません。


※石原壮一郎氏:おおよそ日本で「大人」を語らせたらこの人の右に出る者はいない。「大人養成講座」「大人の舌先」など著書多数。
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2005年01月28日

今日の愛ルケ(#87)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

蓬莱 十三

菊治は冬香が間違いなく昇り詰めて果てたと実感する。これまでの時も、先程の淫らな接吻のときもそれらしい手応えがあったが、今回は違う。
女の秘めた一点から全身に、熱い焔が一気に広がり、躰のすべてが真紅の塊となって燃えあがり、狂い咲く。それは「エクスタシー」とも、俗に「いく」ともいう。
冬香は女だけが感じられる歓びの頂点に達し、快楽の波に溶け込んだようだ。その歓びが深いほど余韻も長く、冬香は気息奄々とベッドに突っ伏している。
「いった?」
菊治は寄り添いきいてみるが、それは尋ねているのではなく、たしかに昇り詰めるのを実感した事実を伝え、歓びを分かちあうためである。
「すごかった・・・」
冬香は答えないが、それが悦楽の神に召された証しでもある。
「素敵だ・・・」

菊治は冬香をしかと抱き締める。エクスタシーは女性だけが得られるものだが、女性がそこまで感得してくれたことに、男も感動する。それでこそ懸命に愛した甲斐があるというものだ。
菊治の年令になると、もはや、自分だけ果てることにはさほど興味はない。それなら自慰でも躰を売る女とでも可能だ。
愛した女性とともに頂きに達したい、それが心底、愛して愛される、至上の愛というものである。
そしていま、冬香と自分はそこへ達したのだ。
()かった?」
さらにきくと、虚ろな眼差しの冬香はつぶやく。
「こんなの、初めてです」


#昨日先生の漢字あるいは言葉の使い方について言及したところ、本日の日経社会面に興味深い記事が載っておりました。

「現代っ子、この漢字が苦手」
あか十字 小6の4割誤読
電園地帯 小5の3割誤記

昔、某戦隊物の悪役に「(くろ)十字軍」というのはいましたが、「あかじゅうじ」というのは聞きませんね。日赤のPRが足りないのかもしれません。
一方の「電園地帯」、これはありですよ。今年のアキバのキャッチフレーズはこれで行けるんじゃないでしょうか。
などと言ってみたものの、子供の読み書き能力、心配ですね。
でも仕方ありませんね。なんせ、

花蕊 大作家の一部が誤読
快い 大作家の一部が誤記

言葉が生業の文学界がこうなのですから。
ええ、記者も知ってやってますので「それは誤読や誤記じゃないよ」などとご指摘いただかなくて結構です。
ただ、こちらのほうはなんともいえませんね。

抽送 エロ作家の大半が誤記

まあこれも言ってしまえば「2ちゃんねる」の「がいしゅつ」みたいなものなんでしょうか。
本文にあまり関係ありませんが、あまりにタイミングがよかったので紹介してみました。
さて・・・


エクスタシィー!

ジミー大西が降臨したのでしょうか。
とにかく今日は女性の「頂き」にこだわっています。
ご丁寧に「『エクスタシー』とも、俗に『いく』ともいう」などと解説までされていますが、そんなことはみんなわかってます。
どうせなら、

・・・それは「エクスタシー」とも、俗に「いく」ともいう。しかし英語では性的絶頂はむしろ「オーガズム」が正しく、これがドイツ語では「オルガスムス」、そして微妙に懐かしい響きの「アクメ」はフランス語である。
まさしく、冬香はいまそのアクメに・・・・

などと薀蓄を並べてくれれば30へぇくらいは挙げたんですけどね。
代わりに真面目に辞書を引きまくった記者が20へぇ頂いておきます。
いやあ、菊治がバイオリンを弾いているかたわらで、昨日から辞書を引きっぱなしの記者であります・・・。

ところで、

「よかった?」

コトが終わってこんなことを聞く男は多いのでしょうか?なかなか自信がないと、というか自信があってもあまり聞かないと思いますが、しかし男性にこう聞かれたとき、女性はどう答えるのが正解なのでしょうか。
とりあえず、与えられた選択肢はいくつか考えられます。
○うん、すっごくよかった、と即答。
○うん、チョメチョメがホニャララで・・・などと具体的に解説。
○上手ね、などと男性をほめる。
○うなずいたりして態度で示す。
○・・・無言。
あるいはこのほかの答えもいろいろあるでしょう。とはいえ、
○ううん、ぜんぜん。
もちろんこれはNGです。
しかし、

「よかった?」「いった?」「快かった?」

3回もたてつづけに聞かれると、選択肢はグッと狭まります。
さあ、冬香はどんな選択肢を選んだでしょうか・・・。

「こんなの初めて・・・」

!!!

やりました!
冬香さん、またやってくれちゃいました。
見事にお約束のセリフです。
これは答えとして大正解でしょう。

いや、しかし、「お約束」とはいったものの、実生活、というか実際の性生活においてこの「こんなの初めて」などという古典的な言葉はまだ使われているのでしょうか?
いやあ、こんなベタなことを言う女性はもはや少ないのではないでしょうか。
それとも記者が今まで女性に言わせることができなかっただけでしょうか?
後者だとすると記者は菊治以下、いや菊治未満ということになりますが・・・
それはちょっと・・・
哀しいというか・・・
恥ずかしいというか・・・
情けないというか・・・















誰か「鉄のフォルゴレ」でも歌って記者を復活させてください・・・。


※がいしゅつ:ネット掲示板「2ちゃんねる」で「既出」を「がいしゅつ」と読み間違えていた人が無理矢理「がいしゅつだったら・・・」と書きこんだことで2ちゃんねる内で大流行となり、いつしか「既出=がいしゅつ」と定着したもの。
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2005年01月28日

スク・エニに「ドラクエ」効果 -どこまで織り込んだ?-

テーマ:企業・財務・投資
今期経常益を上方修正 -17面-

スクウェア・エニックスは27日、2005年3月期の連結経常利益が前期比45%増の265億円になる見通しだと、従来予想250億円から上方修正を発表しました。ソフト、オンラインゲーム等ほぼ全部門が好調で、昨年11月発売の「ドラゴンクエスト」シリーズ最新作も12月末までに約359万本を売り上げるなど、順調に販売本数を伸ばしています。
売上高の予想は従来どおりで据え置きましたが、利益率の高い「ドラクエ」効果で、利益が押し上げられる見通しです。


日本が世界に誇れる産業であり文化でもある「ゲーム」。
「ドラゴンクエスト」シリーズはその頂点に君臨するといってもいいでしょう。たかだか1ヶ月で350万本以上売り上げるとは驚きです。
ドラクエのエニックスと、もう一方の雄「ファイナルファンタジー(FF)」シリーズのスクウェアが2年前に合併して誕生した会社のがスクウェア・エニックスですが、ビッグタイトルの発売時期に株価が左右された両社、ラインナップが一つにまとまり業績のぶれが小さくなったのはポジティブなことでした。

ところで記者が初めて挑んだロール・プレイング・ゲーム(RPG)は「ファイナルファンタジー8(FF8)」。4年前のことです。話によるとFFシリーズの中ではキワモノらしいのですが、なんせこれが記者の初体験、GFとジャンクションしてなんちゃらかんちゃら・・・というのが普通のRPGだと思い込んでしまいました。おかげで次に挑んだFF9、始めて2年半たった今でも終わってません。攻略本もなく、あちこちの攻略サイトを見てもFF8が思考の基準になっているので分からないことだらけです。
disc3まで行ったのに召喚獣が使えんとです、などとヒロシに詠まれそうな状態で放置となっております。

そんな記者、ゲーム業界の株を買う際には当然詳しい方の話を聞くことになります。アナリストに聞くより生の意見ということで、いつもある証券会社勤務(アナリストではない)のゲーマーさん(女性)に話を聞いていました。
FFやドラクエが発売の度に連休を取るというツワモノ、実はこの方が記者にアニメの道を説いた師匠でもあります。幸い記者は「こっち側」に踏みとどまっておりますが、彼女はきっちり働いて貯めたお金にモノをいわせて、ヤフオクでセーラームーンのフィギュア各種に10万円までの入札を連発するという、「こっち寄りにいるあっち側の人」でした。

しかし蛇の道は蛇、ゲームの道はゲーマー。
彼女は発売予定ソフトのラインナップを見ると、売上本数が読むことができたのです。それも企業側が予定する販売本数よりも正確に。
「それはせいぜい10万本」「これは50万超えますね」
あるいは、
「そのソフトは11月発売予定ってなってるけど、どう考えても無理です、今期中に発売できると本気で思ってる人なんていません」
そう、普通の証券アナリストにはできない分析ができたのです。

そしてある日、予想通りあるソフトの発売延期が発表になり、その会社の株価は急落しました。しかし彼女の反応は・・・
「なんで株価が下がるのよ!」
え?そりゃ発売延期だから・・・
「そんなの当たり前じゃないの。みんな分かってると思ってたのに」
た、たしかにその筋の方はみんな分かっているのでしょうが・・・。

株価は「みんなが知っている情報を反映する」ものですが、いくら他人より情報に詳しくても「みんな」の範囲を見誤ってしまうと判断を誤る、基本的なことですが、貴重な経験をした記者でありました。
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2005年01月27日

今日の愛ルケ(#86)

テーマ:連載小説
菊治、今度はバイオリン奏者に!
画 小松久子


この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

蓬莱 十二

ここからが、菊治が願っていた、本当の意味での姫始めである。今夜は落ち着いて求められる。
欲しいと正直に訴えて横向きになると上体から腰を近づけ密着させる。思わぬ接吻攻撃で一度落城し愛しい液で溢れる冬香の秘所。菊治のものを近づけると、冬香は自ら腰を浮かせて受け入れる。
「あっ・・・」
思わず声を漏らす菊治。そこは熱く、すべての襞が波立つように追ってくる。
何といういい女なのか。
顔やスタイルなどの見せかけではなく、花蕊(かしん)の味合いの深さほど、男を魅了するものはない。そして冬香のそれは愛を重ねるごとにそれは深まる。
素敵だよとつぶやきながら、菊治は抽送(ちゅうそう)をくり返す。それももっとも鋭敏な上面をなぞるように、やや下から上へ、そして上から下へ
襞に当れば「だめっ」、引けば「いやっ」と冬香は甘い溜息を漏らす。
まさにいま、冬香はストラディヴァリと変らぬバイオリンの名器で、菊治はそれを愛情込めて弾く奏者。両者は寄り添い共鳴しながら頂点に向かって昇り詰めていく。
自ら躰をせりあげて宙に突き出た冬香の秘所はさながら逸楽の神に捧げる生け贄。下からうかがう淫らな剱が花蕊のもっとも鋭敏なところを貫いた瞬間、冬香の全身が激しく震えだす。
「ああっ・・・」

叫びながら雲の上から奈落の底へと堕ちていく天女に誘われたように、男も一気に頂きから地の底へ果てていく。


「あっ・・・」

と、菊治は思わず声を漏らしたが・・・

お前かよ!!

冬香萌えの諸氏は通勤電車の中で勇み足を踏んでしまった自らの股間を静めるのに慌てて経済面に目を移したかもしれません。
ご愁傷さまです。
しかし、目を移した経済2面の福島瑞穂議員の顔写真にさらに反応してしまった方にかける言葉があるのかどうか、記者には分かりません。

よって申し訳ありませんがそのような方はひとまず放置して、まずこいつを片づけましょう。

「ストラディヴァリとその奏者」

前回はラフマニノフ・フィニッシュ、今回はストラディヴァリ・ピストンですか。なんだかギャラクティカ・マグナムとブーメラン・スクエアーのようですね。
って記者が勝手に命名しているだけなんですがね。

まあ、冬香が名器かどうかは知る由もありません。
しかし菊治のほうはみなさん納得いかないでしょう。
でもまあいいじゃないですか。どこにも「名奏者」なんて書いてませんから。ただ「愛情込めて弾く奏者」です。
「しかし菊治程度の技量ではストラディヴァリのポテンシャルが・・・」などという展開は、記者はこの際控えておきましょう。無理にここを攻めると渡辺先生以上にぼろを出しそうです。
音楽に詳しい方、遠慮なく言ってやってください。

それにしても今日は手間がかかりました。
何がって、先生の使われる漢字です。ていうか当て字です。
読むだけだと意外に気が付かないのですが、書き起こしてみると分かります。先生、当て字だらけなんです。
このシリーズを書き始めて最初に苦労したのが「際きあう」。
コンテキストから「つきあう」だと記者は信じているのですが、変換辞書はもちろん、国語辞典にもありません。いちいち変換するのには骨が折れました。
あと、当て字ではないのだけど、違和感があったのが「逢う」。
男女が「逢う」のは分かるのだけど、冬香は祥子に「お逢いする」、だけど菊治は中瀬に「会う」、冬香も口実に東京の友達に「会いに行く」。線引きが難しいです。

で、今回苦労したのが「花蕊」。
ご丁寧にルビまでふっていただいたのですが、変換できません。たしかに「かしん」と読めそうですが、辞書を開けばその読みはなく、どうやら「かずい」が正解。意味は「おしべとめしべの総称」ですが、それで「かしん」なら「花心」のようです。まあ、お気持ちは分かるのですが・・・。
直後、「味合い」これも「あじわい」でしょうか。それとも「味の具合」という意味での造語(?)「あじあい」なのでしょうか。悩ましいところです。

連載がここまできて、何故記者がいまさらそんなことを取り上げ出したのでしょうか。
それはこの作品を理解するひとつの重要な鍵を、先生の漢字使いから見つけたのです。

「 抽 送 」

この言葉でピンと来た方、自慢とは言えません。
たしかにあの局面であれば見てなんとなく意味が分かる絶妙な言葉なのですが、しかしこんな日本語はふだん目にすることはありません。
困ったことに辞書を開いても載ってません。記者、気になってネットで検索しました。
ありました。とんでもないところで解説されていました。
それはある用語辞典サイトの1項目として載っていたのです。

【抽送】(チュウソウ) 一見、国語辞書に載っていそうで、実際にはない。しかし官能小説では必修の単語がこれ。性交時、入れたり出したり、押し込んだり引いたりする、ピストン運動のことである。辞書に載っていないのは、「抽迭」(ちゅうてつ)が正しいのに、誰かが間違って使いはじめたため。それがいつの間にか官能小説では一般化してしまったのだ。「抽」は「抜く」、「迭」は「するりと入れ替わる」の意味。ちなみにフランス書院編集部は全員、ワープロやパソコンに抽送を単語登録している
(出典:フランス文化用語辞典、制作:フランス書院文庫編集部)

ぅおーーーーいっ!!!!

先生、いくらなんでもそりゃヤバイよ。
やっちまったじゃすまねぇよ、こりゃ。
いままでコメント欄で、ただのエロ小説とかフランス書院文庫と比べてどうだとか散々言われてきたけど、なんのこっちゃない、

まんまフランス書院文庫じゃないですか!!

先生はこの単語を辞書登録してたんでしょうか。
それとも原稿用紙に手書きで書かれたんでしょうか。
いずれにしても先生がこの単語を使ったということは、次の可能性が考えられます。

・長編小説は読まれないと噂の先生、でもフランス書院文庫はご愛読。

うーむ、そこで「抽送」という言葉が身に付いてしまったのでしょうか。

・いやいや、実は先生は別名でフランス書院文庫で執筆している。

はー、なるほど。先生なら趣味がてらバイトがてら、エロに特化した作品を書いちゃったりされていても驚きません。それならこの単語を使うのもワープロを叩いてこの変換がなされるのも当然です。

・ノンノン、その逆、

「愛ルケ」は実は渡辺淳一の名で
別の無名の官能小説家が執筆している。

むかし先生が書かれた素晴らしい作品に夢中になったという方にとっては、この説がもっとも信憑性があったりするかもしれません。

うーむ、しかしここまで言ってしまって本紙はだいじょうぶでしょうか。
まずいですね、根拠なき誹謗中傷と訴えられてはたまりません。

先生、あくまでもネタです、ネタですから!


※ギャラクティカ・マグナム、ブーメラン・スクエア:いずれもマンガ「リングにかけろ!(車田正美)」の必殺技
※フランス書院文庫:いわゆる官能小説の代名詞。たぶん業界最大手の出版社。
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2005年01月27日

暴力団関与の組織摘発 -最新オレオレ詐欺情報!-

テーマ:社会
振り込め詐欺 総額200億円 -1面他-



振り込め詐欺などを組織的に繰り返していたとして、警視庁と大分、山口両県警の合同捜査本部は26日、詐欺などの疑いで、少年4人を含む14人を逮捕、暴力団事務所や関係先など十数カ所を家宅捜索しました。

犯行には数百人が関与、被害額はこれまでに200億円に上ると見られます。

なお、警察庁発表の昨年1年間の振り込め詐欺被害額は約250億円。




数百人で200億円。桁外れです。なんと業界シェア8割の大手も大手、「超大手」です。なんぼかコストはかかっているでしょうが、ほぼ同額が利益となっていたことでしょう。

ちなみにそうですね、メジャーな企業で百貨店「三越」の2005年2月決算の予想連結営業利益が175億円であるといえば、どれほどすごいかお分かりになるでしょうか。しかも、三越はグループ連結従業員1万人がかりでこの利益です。

会社のようになっていたというこの犯罪組織、本当に会社だったら即東証一部上場の大手企業だというわけです。

そんな組織が摘発されたうえ、対策知識も徐々に市民に浸透しているようですから、今年は一気に振り込め詐欺の被害急減となればいいですね。



しかし、一方で手口はどんどん巧妙化しているようです。われわれもとにかく騙されないよう気を付けなければなりません。

記事でも紹介したとおり、昨年記者の実家にもオレオレ詐欺未遂があったのですが、先日は記者の会社の先輩にも未遂事件がありました。

通常はある程度高齢の世帯に対し、子供や親族がトラブルに巻き込まれて急に金銭が必要になった、という話でお金を振り込ませるのが基本のこの犯罪。今回は何と、

白昼堂々勤務時間中の職場にしかもこちらが金融関係の会社と知りながら

という慌ててお金を振り込むことなどありえないこの設定に、犯人はまったく新たな手口を使って挑戦してきました。

(以下実況、先輩への取材により補完)



年明け間もない日の午前、先輩宛に名指しで電話がかかる。

先「もしもし、○△ですが」

犯「○△さんですか、こちら×川クリニックの×川と申します」

(声は落ち着いた中年男性だったとか)

先「はい、なんでしょうか」

犯「実は、奥様がさきほど下腹部の痛みを訴えて来院されましてですね・・・」

先「・・・え、はい・・・(え、まじ?どうしたんだ?)」

犯「診察しましたところ、やはり炎症を起こしておりまして・・・」

先「は、はあ・・・(だ、大丈夫なのか?)」さすがに焦る先輩。

犯「それで原因としてですね・・・」

先「ええ・・・」

犯「失礼ですが、奥様はお風呂には毎日入られてますでしょうか?」

先「え?いや、100%ではないですがほぼ毎日は・・・(ん?ていうかちょっとおかしいぞ)」微妙に怪しむ先輩。

しかし考える余裕を与えない犯人。

犯「そうですか、他に考えられるのが性交渉によるものなのですが・・・」

先「はあ。(んー、これはどうなんだ?)」

犯「失礼ですが、奥様と最近性交渉をなさったのはいつですか?」

先「・・・。(これはあやしすぎるぞ)」

さすがにこんなことは電話でいきなり答えるものではないと思った先輩。

先「すみません、折り返してよろしいでしょうか?」

犯「え、どうされましたか?」

先「いえ、あなたが本当に病院関係者かどうかわからないものですから」

犯「そうですか、こちら院内は直通は発信しかできないもので・・・」

ああ、これはうそっぱちか、と思う先輩。

先「しかし最近は詐欺とか物騒ですから、念のため・・・」

すると何と!

犯「分かりました、奥様に代わります」

先「(な、なにぃー!嫁はんおるって、ほんとに病気かぁ!)」



犯「(ガチャ、ツーツーツー)」



ぉおいっ!切るんかいっ!!

嫁はんマジで倒れたかと本気でびびったやんけ・・・。



さっそく自宅に電話する先輩、奥様の無事を確認。

記者に報告してくれる。



先「いやー、にっけいさあ、今のオレオレ詐欺だったよ。これこれこういう感じでさあ、マジ焦ったよ。なんで騙されるわけのないこんな金融関係の人間の職場にさあ・・・」



記「あの、先輩、それ・・・オレオレ詐欺じゃなくて・・・



エロエロ詐欺ですよ!



・・・今年に入って起こったおおむね実話であります。

奥さんが病院、と聞いて半信半疑ながらも驚いてしまった先輩、本当ならわざわざ夫に電話してこなくても診察の時に嫁に聞けばいいじゃねえか、という後から考えれば当たり前のこともとっさに気づかなかったそうです。馬鹿げた話にお年寄りが騙されるのも少し分かったとのことでした。



しかし犯人はどこから先輩の職場と名前を知っていたのか、個人情報漏洩って怖いなあ・・・などと昨日の記事のような話をしていたら、総務関係部署(情報管理担当)の社員が現れました。



社員「え、今の電話そんな話だったの?実はそのちょっと前にうちの関連会社社員を名乗る男から電話があってね、うちの部署の社員で妻帯者の名前とか年齢を聞かれたんだけどさ、あとで調べたらその関連会社にそんな社員いなかったのよね。怪しいと思ったのよー。」



記者&先輩「ま、まさか・・・お、教えました?」



社「ごめんねー」



お、お前かぁーーーっ!



おい、個人情報保護担当部長!

オレのPCのCD-ROMの入口じゃなくて、あいつの口にシール貼れ!!
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2005年01月26日

今日の愛ルケ(#85)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

蓬莱 十一

いままさしく、冬香の秘所は燃え上がり、焔が全身を駆け巡ったようである。
そのまま冬香は軽くうつ伏せのまま、渚に打上げられた海藻のように横たわっている。

菊治が後ろから抱き寄せようとすると、逆らうように首を振る。思いがけないことをされて怒っているのか、自分の躰の変化に驚いたのか。
「よかった?」
意地悪な質問をすると、恥ずかしがるようにさらに背を向ける。拗ねるところも愛しくて抱き寄せると、菊治のものが蠢きだす。そこは冬香の秘所へと 動いたときから高ぶっていたが、淫らな行為に、さらに逞しく、(みなぎ)りだしたようである。
「ごめん・・・」

そう言いつつも右手を冬香の股間に近づけるが逆らわない。冬香も待っているのか。入り口だけ苛められて放っておかれては中途半端だ。
そう都合よく考えて指を進めると、やはりそこは潤っている。
いよいよここからが姫始めだが、その前に、きいておきたいことがある。
「あの、このままでいいの?」
この前は結ばれてからたしかめたが、事前に知っておくにこしたことはない。幸いそのときは冬香がきっぱりと「ください」といってくれたから菊治は即座に満たされたが、耐えきれなくなってから断られるのでは辛すぎる。

大丈夫か、と再び確認すると、冬香は、はい、と答える。安全な日を計算しているのかと考えていると、大丈夫なようにしている、という。
リングとかピルのようなものを服んでいるのか。そこまで気をつかってくれる冬香に感謝しながら、菊治は待望の快楽の沼に入っていく。


#今回は少し原文引用が多いです。記者のあらすじ紹介では意味をなさない部分が多いからです。

「渚に打上げられた海藻のように横たわっている」

いやー、いい表現です。なるほど、力なく、自分の意にならぬところで脱力している、そして潮騒のような余韻を味わっている、そんな感じが伝わってきます。
浜辺で裸足でヒジキを踏んでしまうとぬるっとして非常に気持ち悪いことさえ忘れてしまいそうです。

そんな冬香に逞しく漲って蠢きだした菊治のもの、「ごめん」と謝りつつもいよいよここからが「姫始め」です。

・・・って、あのさあ、「ここから」っていうけどさあ、「姫始め」って別にその核心の行為だけでなくてさあ、一連の流れを言うんじゃないのかなあ。
そりゃあ、それがなくちゃ姫始めをしたって言えないかもしれないし、逆にそれだけちゃっちゃとすませても姫始めって言えるけどさあ、ここで今さら「いよいよここからが」ってのは違うんじゃないの?
フレンチのコースでメインが出てきて、「さあ、ここからがフランス料理だ」なんて言う奴いないよなあ。そんなんだから2万円のコースを1時間で食って出てきちゃうんだよ・・・。

まあそんな疑問はいつものことですが、ここからはいつもと違う展開です。

「このままでいいの?」

菊治、3度目にして初めて大人のエチケットを行使しました。成長したように見えます。それとも不安になったのでしょうか。
しかしこいつは大事なことを忘れてます。

「この前は・・・冬香がきっぱりと『ください』といってくれたから・・・」

それは「この前」じゃねぇっ!

それは前の前のときだよ、前回は入るなりチュウしてベッド脇で脱がせてエビにしてマジナイかけてそのままラフマニノフ・フィニッシュじゃねえかよ!いつたしかめたんだよ、事後承諾もとってねえぞ。お前のデートはセックスだけなんだからセックスのことくらい覚えとけってんだよ。

ふん、で、なんですかい?さっき風呂場に行ってたのはやっぱりなんか装着してきたって訳ですかい?そういえば今回はスリップ一丁でパンツは履いてなかったみたいだからなあ。
とすると前回前々回はどうだったんだ?都合よく安全な日だったのか?
ああ、そういえば前々回もたしか冬香は風呂場に行ったよな。なるほどその時につけてきたって訳ですかい?

ほう、するってぇと何かい?お前さんは、あの朝冬香は風呂場に行って洋服を脱いで、スリップとブラパンになって、それからパンツだけ脱いで避妊具を装着したあと、もう一度きっちりパンツを履き直してスリップの上に浴衣を着込んで腰紐を巻いて出てきて、そのくせベッドに入って浴衣から何から脱がされるのに必死の抵抗をした、ってぇ言うのかい?

おう、菊の字、いやさ淳の字!
いくらなんでもそいつぁおかしいんじゃぁねえかい?
おめえの文章が説明臭かったり辻褄が合わなかったりするのは毎度のことだが、今回のは特別だぁ。今さらとってつけたようにきいておきたいだの事前に知っておくだの大丈夫かだの。前回はさらっと流しておいて3度目に改めて何言ってやがる。
だがそれも仕方あるめえ。こいつはおめえが書いたんじゃねぇ。
書かされたんだ。

日経に書かされたんだ、そうだよなあ。

そうに違いあるめえ。
「先生、これはやっぱりまずかったですよ。社内でも問題になってます。病気はともかく、妊娠のほうの問題だけでも何とかしてください」そんな担当者が目に浮かぶわなぁ。
だから辻褄が合わねえんだよ。辛えよなあ、自分の作品にグダグダ言われて書きたくもねえ文章を挟ませられて。

それもこれもおいらたちがつけろつけろって大騒ぎした結果だとすりゃあ、悪かったかもしれねえ。だがなぁ、こいつは公共の秩序、善良な風俗のためだ、しかたねぇんだよ。21世紀の新聞小説ってのは、そういうもんだ。
それにおめえさんもわりいんだぜ、作品が全体として申し分なきゃあ、誰もそんなに目くじら立てねえってもんだ。
とはいえ、まあこうしておめえさんも書きたくもねえ文章書いて誤りを認めたんだ、おいらも性病の心配のことはもういわねえよ。菊治と冬香は立派なパートナーだ。パートナー同士がきちんと避妊してする分には、まわりがあまり騒ぎ立てるのも粋じゃねえ。野暮ってもんだ。
たとえ風呂に入ってなくてどんなにナニが臭ったとしても、それで真菌が大繁殖してたとしても、そんなことはおいらの知ったこっちゃねえ。好きにやってくれ。

だがなあ、菊の字よぅ、おめえにはこれだけは言っておきゃなきゃなるめぇ。

「そこまで気をつかってくれる冬香に感謝しながら・・・」

おめえが気ぃつかわねえからだ、てやんでぇべらぼうめぇ!
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2005年01月26日

個人情報保護 対応急ぐ -意味ねー-

テーマ:経済
銀行・生損保 4月全面施行控え -7面-

4月からの個人情報保護法の全面施行を前に銀行や生損保が対応を急いでいます。顧客情報の取扱い制限や、情報の入ったパソコンの安全性強化などが柱です。
日本生命保険などでは携行するパソコンに専用の鍵を差し込まないと中身が読み取れない仕組みを導入し、万一パソコンを盗まれても情報を不正利用できないようにしました。三井住友銀行ではフロッピーディスクなど記憶媒体の利用に責任者の許可制を導入しています。


あっちこっちで顧客情報が漏洩し、防止に向けての法律まで成立するに至り、どちらでも情報管理は厳しくなっているようであります。
個人情報は売れるものすなわち「市場価値のあるモノ」でありながら、形として存在する物ではないため盗んでもそれ自体罪に問われないというわけですから、そりゃまあ盗めるものは盗んで売れるものは売っておこうという輩がいるのも無理はありません。

しかし盗まれた個人としてはたまったものではありません。
記者のところにも、どこでどんなデータベースから調べたのか、いろんなセールスの電話がかかってきます。先日も投資マンションのセールスがあったのですが、比較的丁寧な受け答えだったのでつきあってやったのがかえっていけなかったのでしょうか、こちらが話を聞いてから丁寧に断ったところ、最後は失礼しますも何も言わずにガチャン!と切りやがりました。
こんな三流業者や、ましてや以前記事にしたような 振り込め詐欺 などの犯罪者に簡単に名簿が流れているかと思うと、本当に迷惑なものです。

さて記者は金融関係に勤務していますが、今の職場は一般の顧客データなどを入手できるような部署ではありません。
しかし、全部署すべて一律とやらで、記者のPCのフロッピードライブにも鍵付きの蓋がされてしまいました。LANにつながっていないPCとデータのやり取りをすることも多く、その度に管理者に鍵をもらいにいくのは面倒ですが、これも情報漏洩対策ということですので止むを得ないでしょう。
ただ、予算不足のため市販の安物が採用されたその蓋、先日誤って違う鍵を差し込んでいるのに気づかず引っ張ったところ、なんと本体のスロット入口ごと引っこ抜けてしまったのには驚きです。しかも急いでいたので妙だなと思いつつもそのままディスクを差し込んで作業をしたところ、きっちりデータをコピーできてしまったことにはもっと驚きです。
まあ、実際には重要な情報の存在しない我が部署、これくらいの形式主義は笑ってすませていいのかもしれません。

ところがフロッピーに蓋がされたついでに、どういうわけかCDのドライブにまでシールで封緘がされてしまいました。
ええ、もちろんROMです。
情報管理担当者に聞いたところ、「とにかく情報漏洩防止」だというのですが、記者にはさっぱり分かりません。
インターネットには制限なく接続し、昼休みや 放課後 業後にはブログの更新までしちゃっている(だから内緒だって!)このPC、なぜにCD-ROMは制限されるのでしょうか・・・。
四季報やら辞書やら何やらのROMを入れ替えるたびに管理者のところへシールを貰いにいく度に、情報保護は大事だけどこれはさすがに形式主義も度を越してないかなあ、と思う今日このごろであります。
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