おはようございます、
日本健康医療専門学校鍼灸学科 なびぞうです(`・ω・´)ゞ。
なびぞうが鍼灸の免許を取った学校は
とってもレトロな学校でした。
治療道具の鍼は
『武士の刀のように大切にしなさい。』なんていわれていました。
で、鍼を研いだり磨いたりしたものです。
砥石と鹿革は常に鍼道具と共にありました。
もちろん1本の鍼を何度も使いまわします。
鍼の材質は銀。
1本50円~250円くらい。時には金の鍼も使います。
でね、鍼の打ち方も
『即刺即抜』というやり方が主流でした。
これは、1本の鍼を患者さんに打つでしょ。
そしたらその鍼をしばらく両手で持って、
気が満ちたら鍼を抜いて次のツボに鍼を打ちます。
なびぞうが入社したスポーツトレーナーの会社では、
ステンレス製のディスポーザブル鍼が主流でした。
これ、ほんとにびっくりした。
銀の鍼とぜんぜん違います。
一言で言うと、
『ぜんぜん鍼がおしゃべりしてくれない。』です。
え?銀の鍼っておしゃべりするの?と思った方もいると思います。
はい。銀の鍼は『しゃべります。』
ためしにですね、治療で銀鍼を使っている鍼灸師が知り合いにいたら
是非聞いてみてください。
銀の鍼はしゃべるのです。
おおっと。今日の本題はこれじゃない。
ステンのディスポ鍼に慣れるのにはずいぶん時間がかかりました。
だいたい12年。
そもそもさ、
『武士の刀』が使い捨てっていうのに慣れません(^_^;)。
でも、
ここ最近、やっとディスポ鍼の使い方に慣れてきました。
うん、これはこれで便利です。
即刺即抜で効かせるのは難しいけど、
ちょっと多めに打って置鍼しておくとけっこう良いかんじ。
道具はね、それぞれに合った使い方があるのですね。
銀鍼には銀鍼に向いた使い方、
ディスポにはディスポに向いた使い方。
どちらが道具としてより優れているのかというのは
ありません。
それぞれ長所、短所があります。
道具が変われば治し方も当然変わります。
鍼灸治療はその時代時代でけっこう変化があるものです。