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石田衣良作
『アキハバラ@DEEP』

人生相談専門サイトの管理人ユイの紹介で知り合ったちょっとした病持ちの裏アキハバラの住人たち。
彼らはベンチャー会社「アキハバラ@DEEP」を立ち上げる。
6人それぞれの能力を注ぎ込み、不眠不休で何千(何万?)時間もかけサーチエンジン「クルーク」を制作する。
6人が力をつくした「クルーク」は人気を持ち、注目を浴びた。
だが、「クルーク」は7百会社・社員9千人を保有するネットの帝王に強奪される。
「クルーク」彼らのAIを取り返すため、6人はテロをしかけ、アキハバラを揺るがす。



この話をすすめるのは、主人公たちが創りだしたAIの1人。
「クルーク」のAIたちにとってはこの話は創世記に等しいのだ。


前半は6人のキャラ紹介と「クルーク」制作の熱っぽさですすむ。
青春小説のノリです。
しかもキャラ紹介と言えど、全員がどこかに病を持ったオタクたち。
濃いビックリマーク
絶対音感を持ち光や音の周期的な点滅でフリーズする音屋ヘッドフォン、コスプレイヤー伝説の美少女で無敗のファイターメラメラなど。
こんなに濃いキャラが後4人。
他にはほとんど友人のいない6人。
彼らは熱く真っ直ぐだ。

後半は、「クルーク」の奪回パンチ!
たった6人のベンチャー企業が大企業に戦いを‥。

後半のほうが面白さが増すロケット


楽しいアップ
(*゜▽゜ノノ゛☆音譜

主人公たちが創ったAIが語り手なせいか、神がかりなのがちょっと気にかかるが読後に残る程ではない。
テロを起こす彼らは生き生きとして、楽しげだ。
そもそも「明るいテロ」が彼らのモットーだから。


石田さんの話では、やはり事件解決物が好きだと、読みながら感じた。

よい人生のため、よい読書を!