インド六派哲学1 | 釈迦牟尼スーパースター ~仏教のつれづれ~

インド六派哲学1


印度六派哲学ー1
      
        木村泰賢著作集2-1


ウパニシャッド(BC8~BC6ぐらい?)で
哲学的考察の時代に入ったインド。
その後、200~300年のあいだ、諸派の哲学的潮流が興る(学派時代)。
必ずしも自然発生的でなく、組織者がいる。


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1 (前)ミーマンサー派           組織者ジェイミニ
2  後ミーマンサー派(またはヴェーダンタ派)組織者バーダラーヤナ
3  サーンクヤ派(または数論=すろん=派) 開祖 カピラ
4  ヨーガ派                開祖パタンジャリ
5  ヴェイシェーシカ派(または勝論=かつろん=派) 開祖カナーダ
6  ニヤーヤ派(または正理=しょうり=派) 開祖ゴータマ

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BC4,5CからAC4,5Cまでかかって体系化されたものもある。

仏教の資料の中に散在するが、組織だって6派が論じられてはいない。
14Cごろに、6派を一群として捉える文献が出てくる。


その理論系統をざっくり言うと3つに分かれる


1 (前)ミーマンサー派 =梵書にもとづいて祭式を神学的に研究(哲学ではない)
2  後ミーマンサー派(ヴェーダンタ派)=奥義書に基づいて梵教を組織立てようとする


3  サーンクヤ派(数論派)=形而上的原理の理論
4  ヨーガ派       =その実践法


5  ヴェイシェーシカ派(勝論派)=自然に関する理論的研究
6  ニヤーヤ派(正理派)=論理的方法論


有情観・・・有情(人間などの生命)の本性は常住不変の霊体だが、
      迷によって変化流転の分裂体となった、この分裂の当体を脱して、
      自主独立の霊的境地を開拓しよう、という根底は6派とも同じ。
      いずれも厭世的、肉体を精神の牢獄と見る傾向。


本体観、宇宙観など、各派に共通や相違がある。