- 海を抱いたビー玉 (小学館文庫)/森沢 明夫
- ¥580
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この本と最初に出会ったのは多分3年くらい前で、凄く暖かい話だなぁと思って、手元にずっと置いてある本です。
今回、なんとなく読みたくなって久々に再読しました。
この本の一番の魅力は「実話をもとにしている」というところでしょうか。
実際に存在するバスと存在している人たちのお話です。
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人に大切にされたモノには魂が宿る・・・。
運転手の親子に大切にされたことで心をもったボンネットバスと、手にすると勇気がでる不思議なビー玉のお話。
バスとビー玉は人から人へ受け渡されていく。
心ある人やそうでない人・・・いろんな人が居る。
モノと人を巡る実話をもとにした心温まるファンタジー
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
再読して、やっぱり暖かい話だなぁと思いました。
「ものを大切にしなさい」と100回言うよりこの本を一回読んだほうが効果があると思う
印象的な言葉も凄くたくさん出てくるし、課題図書にしたらいいんじゃないかと思う、この本。
・・・・ただなぁ・・・、そうすると逆に読まないかなぁ・・・みんな。
まずね、このバスが可愛いんです、とっても健気で。
トトロに出てくるネコバスのもとになったバスらしいんですけど、本の最後に写真が載ってて、見た目もほんとに可愛い
心を持ったこのバスはなんとか運転手親子に心を伝えたいと思うんだけど、伝えることができない・・・・。
次にこのバスを綺麗に直してくれた人にも感謝を伝えたいんだけど、話せないから伝えられない・・・。
でも、バスは一つだけ、ある奇跡を起こすことができるようになったんです。
そして、この本にはいい言葉が沢山出てきます。
心を持って、その感謝を人間に伝えられないと嘆くバスに神社の楠たちが言った言葉。
キミが生きているということは、それだけですでに奇跡だろう?
ならば、これから先、キミに二つ目の奇跡が起こらないと決め付ける理由はいったいどこにあるんだい??
これって、バスに向けられた言葉だけど、まんま私達にも当てはまりますよね。
そして、
ー思う、言う、成るー
人が、何かを心で思う。そしたら思ったことを言葉にして言う。それを言い続けていればいつか現実に成ってしまう。
これもその通りだと思います。
口に十回出したら「叶う」
いい事も、悪いことも。
何より、「いいなぁ」と思うのはこの本が実際にあったお話を元にしているということ。
この話に登場する暖かい人たちは実際に居るんだなっていうところが
人間、捨てたもんじゃないな
って思います。巻末に実際のバスと本に出てくる人たちの写真も載ってます。
この本の主役はバスですが、この話は
「モノと人のかかわり方」
の一つの理想形だと思います。
この本を読んで、このバスに会いに新潟の越後湯沢駅に行ってみたいなぁと思いました。
そして、福山自動車時計博物館にも。
★★★★★
(この本、もっと評価されていい本だと思うんだけどなぁ・・・。私が書店員だったらこの本の平積みコーナーを作ります、絶対。)