筒井康隆 ロートレック荘事件です。
新潮文庫から。
- ロートレック荘事件 (新潮文庫)/新潮社
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【裏表紙から】
夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された
青年たちと美貌の娘たちが集まった。
ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが
始まったかに見えたのだが・・・。
二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。
一人また一人、美女が殺される。
邸内の人間の犯行か?
アリバイを持たぬものは?
動機は?
推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へといざなう。
前人未到のメタ・ミステリー。
【ひとこと】
大家・筒井康隆氏の正統派ミステリです。
かなり古いものです。1990年刊行とのこと。
描写や言い回しに古臭いものを感じさせますが
いろいろ想像してしまって逆に楽しいです。
人里はなれた洋風の館で起こる殺人事件。
テーマはかなり古典的なものですが、トリックや
メタ的な仕掛けも含めて、名作といわれるだけの
作品だと思います。
長編というほど長くないので、さっくり読めます。
メインじゃ叙述トリックなんでしょうけど
ラストの犯人の独白では、作者自ら解説を
加えています。
若干しらけなくもないですが、当時は斬新だったのでしょうね。
オススメ度 ☆☆☆