筒井康隆 ロートレック荘事件です。

新潮文庫から。



ロートレック荘事件 (新潮文庫)/新潮社
¥515
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【裏表紙から】



夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された


青年たちと美貌の娘たちが集まった。


ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが


始まったかに見えたのだが・・・。


二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。


一人また一人、美女が殺される。


邸内の人間の犯行か?


アリバイを持たぬものは?


動機は?


推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へといざなう。


前人未到のメタ・ミステリー。



【ひとこと】


大家・筒井康隆氏の正統派ミステリです。

かなり古いものです。1990年刊行とのこと。

描写や言い回しに古臭いものを感じさせますが

いろいろ想像してしまって逆に楽しいです。


人里はなれた洋風の館で起こる殺人事件。

テーマはかなり古典的なものですが、トリックや

メタ的な仕掛けも含めて、名作といわれるだけの

作品だと思います。


長編というほど長くないので、さっくり読めます。

メインじゃ叙述トリックなんでしょうけど

ラストの犯人の独白では、作者自ら解説を

加えています。

若干しらけなくもないですが、当時は斬新だったのでしょうね。


オススメ度 ☆☆☆