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オールデイズロック調の出囃子が流れ、GLIM SPANKYが登場。ボーカルの松尾レミ、ギターの亀本寛貴が定位置に着きます。レミさんはフラワープリントのヒッピー風シャツです。MCなしから一曲目は”ワイルドサイドを行け”。ポップなメロディーとストレートなビートが鳴り響きます。一曲目は間違いなくこれだと思いました(笑)。無難だけど良い掴みのスタートですね。終わるとレミさんの「こんにちは、GLIM SPANKYです」という挨拶から”褒めろよ”へ。これはカッコいい!ガレージ調の彼女達らしい楽曲で、亀本君のノイズ多めのレスポールギターがまた曲に合ってます。ハードに会場を盛り上げ、序盤から期待通りのステージングを見せてくれるGLIM SPANKY。そこから、リリースしたアルバムには収録されていない”夜空の太陽”。またタイトルがこのバンドらしいブルースナンバーで、硬軟入れ混ぜたまだデビュー2年目ながらこ慣れたライブ運びで、ヒルズアリーナをバンドの色に染め上げます。曲終わりに小さな声で「ありがとう」と残すレミさん。続いては聴いた事ある気がするんですが、曲タイトルが分かりません(汗)。亀本君のジミー・ペイジ調のトークボックスが効いていて、ギター上手いなと思いました(そう言えばT君が彼の事を「若い頃のジミー・ペイジみたい」と評してました、なるほど)。終わるとまた「ありがとう」と言ってました。そして、リハでもやっていた”NEXT ONE”。サッカーの応援歌らしいアップテンポでシンガロングなアンセム調の曲で、「挑む世界へ」というラインが印象的です。ライブも絶妙でロックな進み方で、短い時間ながらクライマックスに近付いていました。最後にはまた「ありがとう」。そしてようやくMCで、「改めましてこんにちは、GLIM SPANKYです」「オープニングからこんなに集まってくれて」と感謝の言葉を述べるレミさん。そして、ゲストの登場。「ベース亀ちゃん!」と呼ばれて当然亀田さんが。最初の亀田さんのMCを受けての亀ちゃん呼びです;^_^Aちなみにギターの亀本君も亀ちゃん呼びなのをネタにして、亀田さんが「スタジオで(レミさんが)亀本君の事を「おい、亀!」と呼ぶ度にドキッとして(笑)」との事、レミさん怖いなー( ̄◇ ̄;)その亀本君は亀田さんに振られ「亀ちゃんなんて呼べないっすよ(汗)」と業界の先輩に遠慮。何かいい雰囲気ですね(笑)。レミさんは亀田さんとの逸話を話し、「デビュー前のお客さんいない時から見ててくれて」と。一方亀田さんはレミさんの印象を「何年生まれ!?」と。確かに(苦笑)。そして、最後の曲を「大学三年の時に作った曲」と紹介し、「田舎でバンドなんて早く辞めて就職しろと言われた」とバンドマンなら誰しもあるエピソードを話し、そんな彼女を拾い上げてくれた亀田さんの事を「亀田さんは少年、15歳くらいの(笑)」と言っていました。それ位気持ちが若くないと、音楽は続けられないという内容のトークだったと思います。そんな長めのやり取りから、ベースに亀田さんを迎えラスト、”大人になったら”。勿論バンドを間違いなく代表する一曲で、ブルージーなロックながら素晴らしくエモーショナルなメロディー、アレンジ、そしてサビの「ああ、こんなロックは知らない...」からのレミさんの魂が溢れる歌詞が衝撃的な、彼女達のロックバンドとしての正しさを象徴する様なナンバー。そんな曲から産まれる切なさ、ロックに生きる事の生き辛さを誰より実感してるレミさん自身が、何の飾りもてらいも無くロックへの愛を歌ったロック賛歌、この歌はそんな気さえしました。それに、亀田さんのベースも素晴らしかったと思います。見事にライブのピークを作り出し、エンディングが終わると同時にヒルズアリーナに溢れる満場の拍手。これでGLIM SPANKYのライブは終わりました。

T君に勧められて好きになり、実際にライブを観た彼女達は、紛れもない本物のロックバンドでした。世の中に溢れる売れ線、似非ロックとは明らかに一線を画した、それでいて今の若さ故の良いバンドの良い時期にしか出せない、かけがえの無い輝きをこのステージでこのバンドは放っていたと思います。今観れて本当に良かった、そんな感謝の念さえ起きそうな最高のライブでした。その後のMCでサッシャは「和製ジャニス」と言い、亀田さんは「女リアム・ギャラガー」と評していました。素晴らしい賛辞だと思います。その後は一旦会場を離れT君と休憩。近くの前日は行かなかった池と芝生のある公園で一休みしました。

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写メには写ってませんが、周りにはスゴイ数の人が居ました。特に芝生は人だらけでしたね。先に近くに森ビルがあるという話をT君としていて、目の前にその森ビルがありました。ここでおにぎりを一つ頂き腹ごしらえ。そして少し休んでから、次の片平里菜を観にアリーナへと戻りました。ステージはまだサウンドチェックで、やはり弾き語りみたいです。彼女がブルーハーツの有名な曲のカバーをリハでやっていて、T君と二人で何て曲だっけ?と言ってました(苦笑)。後、T君が亀田さんが関係者席に居たのに気付いたのと、pollyはこの日のトリSOIL&”PIMP”SESSIONSの人が近くに居たのにも気付きました。そして、片平里菜がスタート。「元気ですか、片平里菜です」「知ってる人は一緒に歌って下さい」と一曲目の”女の子は泣かない”という曲。予想通りポップで清涼感のある曲調で、一発目のGLIM SPANKYからは対照的な流れですね。二曲目の前に「早速セッション行きますか!亀田誠治!」と亀田さんをまた呼び込みました。この日は序盤から亀田さんの出番が多いですね。「最近東京に染まってきて、悪い女になってきたと思いますが、そんな悪い女の歌を歌いたいと思います」と二曲目へ。タイトルは分かりませんが、がなり歌で周りには染まらないひねくれ女子的な歌詞を歌っていて、途中亀田さんのベースソロやジャニスの”Mercedes Benz”のフレーズを織り交ぜていて、なかなかカッコ良かったです。次は彼女のセカンドアルバムから、「亀田さんにプロデュースして貰った新曲、”結露”という曲です」とその曲へ。あんまりこれは覚えてませんが、結露と言うタイトルが印象的でした。それから、「ただいま、そんな歌を歌います」「良かったら一緒に歌ってください」と”Come Back Home”と言う曲へ。「Oh, Oh」という合唱が起こり、彼女の慣れたステージングと歌の上手さ、日本人女性として初めてエピフォンの公認アーティストに認定されたという、ギターの技術の確かさ等が印象に残ります(ちなみに僕のアコギもエピフォンです:汗)。そして、「福島から来て三年目になるんですけど...」等のMCから、「どうもありがとうございました、片平里菜でした」と感謝の挨拶をし、最後の曲へ。最後はやはりメロディーの綺麗な一番良い曲を持って来て、歌詞も素敵な内容だったと思います。これで片平さんのステージは終わりました。

全体に片平さん一人のキャラや歌の魅力で押し切った感じで、まあ弾き語り何でそれしかないんですが(苦笑)、そのボーカリストとしての力量の確かさは証明していたと思います。凄く良かった!という訳ではないんですが、予想外に場の雰囲気に馴染んだ素敵なライブでした。[続く]