▲レビュー不動産No59:袋地(路地状敷地)の価値~住宅地~ | 士業御用達の不動産コンサルタントの「レビュー不動産」

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 建物密集が密集している住宅地域では入り口の細い通路部分の奥の広くなった部分(有効宅地部分)上の奥に建物が建てられているケース(土地の形状はL字型が多い)はよく見かける風景と思います。

 袋地とは敷地内の路地状敷地部分によってのみ道路(建築基準法上の道路)に接する土地をいい、「路地状敷地」、または「旗竿状敷地」とも呼ばれています。

 同じ地域内の整形(正方形や長方形等)な土地価格に比較して安くなることが多く(減価がある)くなっています。

 何故安くなるのか?その減価の元になる要因を考えてみます。

(1)袋池の減価の考え方(住宅地域前提)
 ① 袋地の減価要因
 住宅地域内の袋地の代表的な減価要因は次の通りとされています。

 A.路地状部分の有効利用度が劣ること。
 B.有効宅地分が直接的に道路に通じないために利便性、快適性、安全性が劣ること。
 C.路地状敷地部分の幅員や長さによっては建築・増改築ができな い場合がある(東京都の場合には下図の規定を満たすと一般住宅の場合、階数3まで可能。共同住宅の場合はこの他にも制限があるので注意が必要で専門家への相談をオススメします。)。

②袋地の減価把握に当たっての留意点
 上述の減価要因に基づき評価にあたっては減価を考慮するが、次の点に留意しなければならない。

A人気住宅地域等の供給に対して需要が旺盛な場合に立地やブランドの選択条件の優先順位が袋池や不整形であることのマイナス要因より高い場合においては減価が小さくなり、極端な場合、整形な土地と価格水準が変わらず減価がないケースも存在する。
B別方向で他の建築基準法上の道路に接道している場合(袋地上の不整形地)
 袋地状の形状をしているが、不整形以外の袋地の減価要因を受けないそもそも袋池当たらない土地
 形状による土地利用制約が小さく減価が小さい。例外的に無いケースもある
C建物設計上の工夫(路地状部分を建築物への出入りのアプローチや駐車場等とする等)により減価を抑えることができる。
D表の道路から建物が隠れるためプライバシーの観点から返って好む需要者にとっては減価は大きくならない。

 このように地域性及び市場性、個別の土地の個性により減価の大きさが変わることが通常です。戸建住宅地の場合は▲10~15%程度の減額となるケースが実務上多かったですが、一概には言えず十分な分析が必要で専門家に相談することもオススメします。




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