神おこし | ありきたりのPeaceをうたえ

神おこし

2月20日

山口県熊毛郡上関町田ノ浦の浜にて

小春日和に広がる青い空青い海

上関原発建設予定地であるここ田ノ浦の浜の真正面、3、5Km先には500人ほどが暮らす祝島の集落が見える

そして今日みたいに晴れた日には遠くに大分県の国東半島が見える

浜の後ろの長島の山から浜へおりてくる小鳥達や、上空を舞うとんびやミサゴ達にはどんな景色に見えるのだろう

ここ田ノ浦を埋め立て原発を建設する計画が28年前に持ちこまれ、そして対岸に暮らす祝島の人達は培ってきた生活を守るため28年間ずっと原発建設反対の運動を続けている

毎日この素晴らしい景色を眺めることが出来るのは祝島の人達や建設に反対してきた人達のおかげである

とある日の夕暮れ、島の50代後半になるいつも陽気なおじさんがこの景色を眺めながらポツリと独り言を呟いた

「俺が死ぬまでは絶対ここに原発は建てさせん」

このおじさんは酔っ払うといつも口癖のように「わしらはええんじゃが子供達や孫達にこの景色を残してやりたい」と語る

この人のお父さんも反対の意志を胸に死んでいった

僕はおじさんの後ろで静かに夕日を眺めながら、おじさんの背中を眺めていた

ジーンとした

毎日やって来る警備員のおじさんにはどんな景色に見えるのだろう

作業員の人達にはどんな景色に見えるのだろう

そして中電の人達にはどんな景色に見えるのだろう

そしてすっかり僕は毎日違う表情を見せてくれるこの景色の虜になっている

現場の動きもなく穏やかな一日で祝島のおばさん達と一緒にお昼ごはんを食べながらバンクーバーオリンピックのカーリング女子、日本vsイギリスの試合を見ていた

地味な競技ではあるのだが一投一投に集中力を高め互いにナイスショットを繰り出していく緊迫した試合展開に目線は釘付け、すっかり虜になってしまった

日本の目黒さんの劇的なショットで幕を閉じたときには両チームの素晴らしいプレイに、そしてフェアな姿勢に感動して少し涙が出た

島のおばさん達に見られると恥ずかしいのでしばらく後ろを向けなかった

それにしてもイギリスのミュアヘッドちゃん可愛いかったな

2月21日

祝島にて

暖かい日差しに包まれた午前中T君と一緒に島中を練り歩き掲示板に明日のライブのチラシを張っていく

ちなみにチラシはT君の妹さんが作ってくれた、ありがとうございます

22年2月22日

神おこしライブ in 祝島

大村和生さんのオープニングアクトとして数曲歌わせてもらいます

そしてお世話になっている祝島の人達に日頃の感謝を込めて

昼頃、地震があった

このあたり山口県東部は震度4

虹の家もグラグラと揺れた

神がおきたのかも…

さてそろそろ練習しよ得意げ
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