なごやんのBCL史(59)アフリカを包む永遠の愛 | (新)なごやん

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名古屋からJリーグ アルビレックス新潟に熱い思いを送ります。旺盛な好奇心そのままに、アルビネタに留まらず、鉄道、芸術、SWL(短波・海外放送受信)、昆虫、等々、思いつくまま書いていきます。
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 アフリカ諸国のヨーロッパ列強からの独立は20世紀中盤以降に活発になりますが、それ以前から独立していた国もあります。リベリアもそのひとつで、今回はリベリアの放送です。

 

【背景】

 19世紀の初めから米国には奴隷解放の動きがみられ、1810年から20年に米国の奴隷を(米国で解放するのではなく)元々のアフリカへ帰すようになりました。そのひとつが西アフリカ、大西洋に面したメスラド岬付近で、この場所を当時のモンロー米国大統領にちなみ「モンロビア」と名付けました。

 その周辺の地域は米国の植民地となり、名前をリベリア(Liberia)としました。リベリアは自由(Liberty)から取ったものであることは想像に難くありません。

 

 リベリアが独立したのは1847年のことで、アフリカ大陸(島嶼も含む)ではエチオピアに次いで2番目に古い独立国です。

リベリアの位置

 

 リベリアは米国の影響を強く受け、第二次世界大戦時には連合国側に着いて日・独・伊の枢軸国に対し、宣戦布告を行いました。

 

 大戦終了後は、1970年代まで独裁的ではあるものの、国内は比較低安定していました。

 

【ELWA】

 そんな時代に私が聴いていたのがモンロビア郊外にある宗教局です。

 

 この放送局はSudan Interior Mission*SIM;現 Serving in Mission)によって運営され、1954年に中波で開局しました。翌年には短波が加わりりました。

*Sudan Interior Mission:19世紀末にアフリカ、特に西アフリカに宗派を超えてキリスト教を広める目的で設立された機構。本部は米国。現在はServing In Missionという名になり、単にSIMと呼ばれることが多い。

 

 インターバルシグナルはビブラフォンで奏でられる「Give the winds a mighty voice」という曲で、讃美歌312番の「いつくしみふかき(♪ いつくしみふかき ともなるイェスは ・・・)」が続くこともありました。

 

 この放送局にはコールサインELWA(ELはリベリアのコールサイン)が振り当てられましたが、それを「Eternal Love Winning Africa」と読み替え、そのまま放送局名として使っていました。

 

 私が聴いていた頃、大体いつも比較的良好に受信できました。ただし、私は宗教には関心が薄いというか無いので、熱心に聴いたわけではありません。受信報告もふと思い出して送るだけでした。

 ログを振り返ると結構讃美歌が多かったようです。(ミススペリング:× secred→sacred)

 宗教に興味のない私も讃美歌は好きです。

ELWAログより

 

 上のログにある英語放送のレポート(こちらからは航空便で送付)の返事は1か月以上経った9月30日に船便で出され、私の手に渡ったのは12月19日です。当時、緊急性のない事務的な手紙は往々にして船便で出されました。

受信証の入った封筒

 

 受信証はシンプルで、なかなか気のきいたものでした。

ELWAの受信証

 

 リクエストに応じて放送スケジュール表を送ってくれました。

スケジュール

 

  他の宗教局同様、布教のためのリーフレットも同封されていることが多かったのですが、私にはあまり役立ちませんでした。

布教リーフレット

 

【そしてその後】

 この局は20世紀終盤、内戦の影響を受け2度にわたって壊滅状態になりましたが、最近また復活しているようです。ホームページも持っています。

 

 次は・・・どこにしましょうか。

 

BCL史のインデックスはこちらにありますので是非ご覧ください。

 

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