下行性疼痛抑制系 | 神経内科専門医の日々のつぶやき

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ひまわり下行性疼痛抑制系ひまわり


何かほかのことに集中しているとき(スポーツの試合中など)に痛みを感じないことがあるのは、生体にさまざまな疼痛抑制系が存在するからです。
その一つに、セロトニンやノルアドレナリンを神経伝達物質とする、中脳から脊髄を抑制する下行性抑制系があります。



この下行性抑制系を利用して、抗うつ薬である三環系抗うつ薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤が疼痛コントロールに使用されることがあります。
これは、疼痛抑制系の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの濃度を高めることで、鎮痛作用をもたらすからです。