原子力はとても安くで発電出来ると言う人達がいます。 賛否両論有りますが、一度施設を作ってしまえば、必要なのは体積的に少さく値段的にも手頃なウランだけなので、原子炉を長く使えば使うだけ電気代を安くできるのは事実です。

でも、他の発電方法と比べて、どれくらい安いんでしょう?
オーストラリアの物理学者さん達カルフォルニアの原発について書かれていた話ではこうです。
「アメリカの新型原発は推進派の予測では、 一時間1000W(1KWですね)を発電するのに$0.035 USですむと言うが、実際には各種設備の更新が必要なので、$3500 per KW は掛かるというものもいる。そうであれば、現在の為替相場で一時間に1000Wを0.023 から 0.040 USドルで発電できているオーストラリアの石炭発電よりかなり高い値段になる。」
http://nuclearinfo.net/Nuclearpower/WebHomeComparisonOfEnergySources

正確な数字は賛否両論あって建ててみないと解らなそうです。
でも大体:
一時間あたり1kwの発電に、0.035以下から0.04USドル以上と考えているようですね。
一番高い想定で、オーストラリアの石炭を使った発電と同じぐらいお金がかかるようです。

次に日本エネルギー経済研究所の資料を読んでみました。
The Economics of nuclear Energy april 3, 2009, Kazutomo Irie
http://eneken.ieej.or.jp/data/2570.pdf
As for LNG thermal power, the subcommittee referred to the previous calculation in 1999 which showed that LNG thermal power was cheaper than nuclear power at any discount rates when the period of operation is the statutory useful life, capacity factor is 80%. Then the subcommittee added that, though the calculation this time shows the same results, the difference in cost between LNG thermal power and nuclear power is narrowed.
The subcommittee concluded that there is no need to change the previous evaluation that nuclear power is by no means inferior to other methods of power generation according the the analysis and evaluation results of the profitability of nuclear power generation as whole.

はっきりLNG thermal power(天然ガス)が一番安いって断言してます。 
でも結論は ”分析の結果、他の利点とthe profitability(唯一の有益性を)を鑑みるに原子力は他の発電方法に全体として劣っていない。”

正確には解らない(原発を何年稼動させるかや、その他の要因が有るから)。
でも、燃料供給の安定性や原発の技術を売れること、二酸化炭素を排出しないことを考えれば、原発の方が良いというのが判断のようですね。 
因みに風力発電は、上記の文章では原発の比較の対象になっていません。
メタンハイドレートの採掘も、考慮はされていないようです。

ところで原発を廃した場合の東京の電気代ですが、現在の発電コストの全てが火力発電所の為のものであるという非現実的な想定をしても、原発を廃して発生する電気代の上昇は46.992%に留まるんじゃないかと思います。
計算:
原子力発電の割合: 17308000kw/62663000kw=27.620%, 5SF
火力発電の割合:58.776%, 5SF
27.620/58.776=0.4699196951136518
(地熱3,500kW、風力500kW、原子力1,730.8万kW、火力3,683.1万kW、水力852万。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%9B%BB%E5%8A%9B

最後に個人的な意見です。
原子力は最も安い発電方法になるポテンシャルを持っているけど、現在原子炉の量産体制は整っておらず、必ずしも最も安くないみたいです。 
ただ、情報の蓄積がなく、過去の前提が覆る可能性が高いときに、数字を判断の材料にするのはコイントスと変わりありませんから、解らないというのが一番正直な答えだと思います。

それから、いつか必ず原発事故が起きると分かっていたのに、そのコストを想定しようともしていなかったのは怠慢の一言です。
現在悪意を持ってイソジンを飲むように勧めているように思われる方が多数います。注意してください。

一方、茨城県薬剤師会の薬事情報:
http://www.geocities.co.jp/wallstreet/1795/datugenpatu/991226yousozai.html
ウィキ:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E6%96%B9%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%BB%E3%83%AA%E3%83%B3
ルゴール液はヨウ化カリウムを含んでいるので、有効なようです。

しかしイソジンについては:
色々調べてみたのですが、イソジンに含まれるのはPovidon iodineと呼ばれるもので、吸収効率があまり良くなく、毒性も少しあります。

ポビドンヨードに触れている記事は私が見た限り、以下の一件だけでした:
”Disaster medicine By David E. Hogan, Jonathan L. Burstein”
305ページにWHOが1999に発行したiodine prophylaxis guidlinesの中で皮膚に塗布した場合に必要な量の確定の必要性について述べていたとのことです(皮膚への塗布は有効であるとも述べられています)。
Google Books:
http://books.google.com/books?id=hgLccSb8DIUC&pg=PA305&lpg=PA305&dq...

他の多くの記事では、ポイドンヨードを多量に飲んだりしないようにとのことです(水質改善剤としても使用されるので、3~5滴ほどなら飲んでも問題ないと思いますので、飲んでおられてもご安心ください。):
http://www.portland-or.com/survive/index.html

Elemental (free) iodine is poisonous, except in the very small amounts in water disinfected with iodine tablets or a few drops of tincture of iodine.

ですから、よほど状況が悪くないない限り口径摂取ではなく、肌からの摂取に限ったほうが良いでしょう。

P.S
通常放射性ヨウ素の体内への侵入対策に使われるのはヨウ化カリウムです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%82%A6%E5%8C%96%E3%82%AB%E...
わかめを食べたり、昆布だしのスープでもヨウ素は多少摂取できます。

P.P.S
以下どうしてもイソジンが飲みたい、あるいは被爆の可能性が高い人へ。
=================
まず誤解されていそうなので、説明させていただきますが、イソジンが全く有効でないと言っているわけではありません。

ただ口径摂取で必要とされる量は恐らく数滴ではなく(よく聞くのは大人で三滴から12ml程度ですが、どっから出てきた数字やら・・・)、それだけの量を 取り続けるとなると、ある程度の量の放射性物質に曝される可能性がなければ割が合わないと言っているのです(アナフラキーショック等が起きないとも限りま せん)。

原発の半径100キロ以内に在住で且つメルトダウンが起き、ヨウ化カリウムの入手が困難なときはイソジンを飲み、体に塗り、薄めたイソジンで嗽をすることは十分妥当な行動かもしれません。

ただいくら探してもポビドンヨードの口径摂取についてのコメントは毒だから飲むなという1979に発行された以下の本に書かれたものしか見つからないのです:
"Nuclear War Survival Skills, Original Edition by Oak Ridge National Laboratory, a Facility of the U.S. Department of Energy"

一方でマテリアルデータシート:
http://www.docstoc.com/docs/39310063/Material-Safety-Data-Sheet
によると、ポビドンヨードのネズミでの致死量は8g/KG、75mgから750mgの12週間連続投与で可逆的甲状腺組織の変化と体液中タンパク質と結合したヨウ素の増加が見られたとだけありました(脳への影響は不明です)。

ポビドンヨードを腸内の殺菌用に使用するなどの記事もあるにはありましたから、飲んでもなかなか死にはしないんだろうなぁとは思います。

しかし、国内の医療機関のソースでもイソジンを放射性ヨウ素対策に取ることはすべきでないとしか書かれていません。
緊急被ばく医療研修のホームページでも同様です:
http://www.remnet.jp/kakudai/11/kichou.html

以上の情報で私が言えるのは、「飲んでも多分死なないと思うけど、放射性ヨウ素対策に良いと書かれているのはどれも皮膚からの吸収に限ってなので、少量飲んで効果があるとは限らないし、安全性も保証されていませんよ」と言ったところです。

実際私もどうせ水に入ればKIもPovidone Iodineも電離するから、同じだと思っていましたし、なぜPovidone IodineがKIの代用品として推奨されていないのかは私には解りません。(ただ、KIが金属のカリウムとヨウ素の化合物であるの対して Povidone Iodineはヨウ素と非金属分子の化合物なので、電離する比率や電離のしかたが違うのかもしれませんね。塩素も一度イオン化してしまって水に溶けたとき は少量であれば無害ですが、塩素ガスなどは毒です。あとはヨウ素イオンの状態によって吸収効率が変わるのかもしれません)。

イソジンを飲み過ぎれば当然具合が悪くなりますし、アレルギーを持っていらっしゃる方は死にます。長期的に取り続ければ胃腸内の菌が殺菌されてしまい、後々イーストなどの健康被害をもたらす菌の繁殖を許すことに繋がるかもしれません。

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