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最初で最後の銀か 卓球外される可能性

2012年08月09日17時00分

提供:ゲンダイネット

<卓球>

 やはり卓球王国・中国の牙城は崩せなかった。

 7日の女子団体決勝に日本(福原愛=23、石川佳純=19、平野早矢香=27)が登場。シングルス金の李暁霞、銀の丁寧という最強選手をそろえた中国に0―3の力負け。それでも88年ソウル大会から正式種目になって以来、日本初のメダルを獲得した。

 福原が試合後、「1分1秒でも長くプレーしたいと思って戦った。全てを出し切っての銀メダルです」と喜びを語れば、卓球ニッポンの将来を担う石川も「(メダルが銀に終わり)うれしい気持ちと悔しい気持ちが半分半分。今後は技術的に中国との差を詰めていきたい。リオ五輪に向けて頑張りたい」と、4年後の「打倒中国」に意欲を燃やした。だが今後、日本が卓球で金メダルを獲得するのは無理かもしれない。というのも、中国の代表から漏れた有力選手が世界各国に散らばって国籍を取得。この先も“中国人”だらけの上位争いが続けば「国際化が不十分」として、卓球が五輪の正式種目から外される可能性が浮上しているからである。

 ある卓球関係者が言う。

「卓球は五輪だけでなく、世界大会のほとんどが『中国選手権』の様相を呈している。これを問題視するIOC(国際オリンピック委員会)が2020年大会以降から卓球を五輪種目から外すことも検討し始めたといわれる。日本の卓球レベルが中国に近づいたところで、五輪から競技がなくなればメダルは取れない」

 すでに、スウェーデンやデンマークなど欧州の卓球古豪国では“元中国人”が卓球界を席巻していることに対する「あきらめ」から、自国選手の強化に大金を費やすことをやめるなど、本腰を入れなくなりつつある。この動きも“卓球の五輪除外”の動きを加速させている。

 IOCは欧州各国の意向が強く反映される。今大会から野球とソフトボールが正式種目から外されたのも、欧州選手の活躍が期待できないと判断したからといわれている。

 卓球も同じ波にのまれるかもしれない。

▽女子団体決勝

中国 3 ― 0 日本

<単2―0 複1―0>

○李暁霞 3―1 福原愛

<11―6 9―11 11―2 11―5>

○丁寧 3―0 石川佳純

<11―4 12―10 11―4>

○郭躍 李暁霞 3―1 石川佳純 平野早矢香

<11―6 11―3 9―11 11―5>

(日刊ゲンダイ2012年8月8日掲載)