監禁 『境界線』 | NEOS 

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官能・精神世界的小説 



佐原はある程度の距離を取りながら尾行をした。


美紀は電話をしながらコンビニへ向かっているようだった


店内に入っても電話を切る事は無いようだった


佐原も店に入り煙草を購入した


その間も、美紀の声は佐原の耳をついた

 


「気色悪い声でいつまでも話しているんだ・・」



美紀の持っていたカゴの中は弁当やら、お菓子やら乱雑に詰め込まれていた



佐原は先に店を出て外から中をうかがっていた


美紀はレジで金を払う際も電話を切らずに大声で話していた



「公共での迷惑と言う物も教えてやらないとダメなようだな・・・」



佐原は紗江に対する、有害的な人間と思うだけではなく



「人間として、女として価値が無い」と判断した。



その後、コンビニでの買い物と言うことは自宅へ戻るのだろうと考え先回りをした


美紀は佐原の読み通り自宅へ戻ってきた


佐原は物陰に隠れた



「えー!マジで?いつ」


「明日!絶対行く!葛巻君にも逢いたいし!」


「・・・」


美紀は電話の相手と会話をしながら部屋へ入った



「明日・・・葛巻君・・・」



佐原はニヤリと笑った



当初の予定としては2,3日のリサーチをかける予定だったが


「明日の予定の情報を入手した今、これを逃す手は無い」


そう思った。



「大幅にプランの進行が進むな・・」



その後、外で美紀の部屋の監視を続けた



午前一時を過ぎた頃、ようやく美紀の部屋の電気が消えた



「いつまでも、ダラダラ起きてやがって・・ブスがっ!」



車に乗り込んだ



「美紀・・女として最低な生き物だ・・・交友関係も腐っている、このままでは紗江も腐ってしまう・・」


「紗江、俺が腐ったクズ共から守ってあげるからね・・」



佐原はアクセルを強く踏んだ




「ブォォォォー」



佐原のアルファロメオは勢いよく都内の街を駆け抜けた




「ブルルル・・・」



佐原の携帯がバイブした



「バイブのままだったな」



見た事のない電話番号だった



『もしもし』


『遅くにごめんなさい。佐原さん、紗江です』



突然の電話に佐原の心臓は突き刺されたような衝撃が走った



『さ・・紗江ちゃん?』


『寝てました?』


『いや、起きてたよ。どうしたんだい?』


『えー・・。いつ掛けてきてもいいって言ってくれてたから掛けてみました(笑)』


『嬉しいなぁ 紗江ちゃん』


『今、もしかして仕事中ですか?』


『いや、ドライブしてたんだ』


『一人で?』


『あぁ』



佐原は紗江が自分が一人だと思っている事に嬉しく感じた



『本当ですか?』


『本当だよ、こうして車で走るのが好きなんだ』


『えーいいなぁ。今度誘ってくださいよ!』


『誘っていいのかい?』


『はぃ・・』



この時、佐原は紗江の自宅近辺で室内監視を始めていた


「はぃ・・」この時の紗江の顔はとても真っ赤になっていたのをモニター越しに見ていた



『じゃぁ 今度、都合のいい時に電話して、予定をあけるから』


『本気にしちゃいますよ!(笑)』


『あぁ、俺も本気さ』




佐原のモニターには紗江の顔がアップで映っていた


全身を見たいと思い、ピントを全身に合わせた



『紗江ちゃんはもう寝るところかい?』


『はい、明日は午前から落とせない講義があるから早寝しないと寝坊しちゃうんで(笑)』


『そっか、今日の最後に俺の声を聞いてくれてありがとう。紗江ちゃん』


『わぁ・・なんか、そう言われるととても・・大事に・・いえ・・あの・・もぅ!佐原さんがからかうから何を言ってるか分かんなくなっちゃっうじゃないですか!(笑)』


『本当に紗江ちゃんは可愛いね(笑)』


『そんな事無いですよ(笑)』


『あるよ(笑)。』


『・・・』


数秒の沈黙があった・・



『じゃあ、おやすみ』


『お休みなさい、佐原さん』


電話を切った



佐原の手に持たれたモニターには紗江がパジャマ姿で嬉しそうにしている姿が映し出されていた



「絶対に守ってあげるからね・・・紗江・・」



佐原は自宅に向かいながら考えた



「明日の講義は落とせない」


「寝坊を出来ない」


「紗江と美紀は同級生」



美紀も明日は午前中から不在になる・・・


そう確信した




「明日、プラン③~⑥まで一気に実行できるな・・・覚悟しろよ・・ブス」



佐原の制裁プランは翌日から実行されることになった






















(σ´強`。)また、焦らしちゃいました(笑)