【0】抜いてはいけない | 【超-1】講評専用ブログ ~闇夜に烏がにゃあと啼く~

【0】抜いてはいけない

如何にもなお膳立てである。
何より、何でホテルの敷地内と思われる場所にそんな木札の杭が立っているのかが不思議というか。
営業当時もそうだったのかなぁ、と。
杭や文字の書かれた板がどのくらい古いものだったかで、そういうものが窺い知れると思うのだが、そういった記述が一つもないために悪戯などの可能性が排除出来ない。
が、しかし、ガサガサと草を掻き分ける音や複数の男達の叫び声よりも、実は一番の怪異は昼間に訪れた時の杭の様子だ。
抜こうとした痕跡すら残っていなかったのなら、それは間違いなく怪異の証拠である。
故に、怪異は起きたのだろう。
だが、引き抜こうとした時の描写はしっかりと出来ているのに、肝心の杭や木の板の形状・古さなどの記述がされてないために、動物や他の者による悪戯の疑いを持たれる結果となった。
実に残念である。
ポイントとなる杭の説明がなされていれば、ラストに信憑性を持たせる事が出来たと思うのだが。


 文章  0 ネタ +1 構成 -1 恐怖  0 




超-1/2010 抜いてはいけない