狩猟民族の布団 | こざる生活 ~パリでも溺愛日記~

狩猟民族の布団

民俗学者でも何でも無い私の勝手な場当たり的な解釈なんだけど、フランスやフランス人と日本との違いを「これが狩猟民族てやつなんかなー」と思うことがある。
こないだの、フランスの果物がいけてない話でも、「フランスの人にとっては、果物なんてのは猪を追って山に分け入った所で発見してついでで食うものであって、酸味渋味のワイルドな加減も込み込みなんかもなー」みたいなことを、適当に思い至ってたりするわけです。全くもって、農業大国フランス様に向かって失礼な解釈なんだけども。でも、仮にもっと甘くてジューシーで渋みの無い奴があっても消費者側がそんなもん別に不要って思ってたら、生産技術のベクトルはそっちの方向になかなか向かないじゃん。
ちなみにどうでもいいけど、ドクターXに出てくる風呂敷包みの高級メロンの意味は説明しないとジャンさんには分からなかったわ。

何の話がしたかったかっていうと我が家の寝具の話なんですけどね。
ジャンさん基本的に物持ち良くて、汚ったないオタマ磨いて使わされたり(←根に持ってる)尻の辺りが丸く擦り切れて割目透けてるパンツ履いてたり(←写真撮ったけど自重)してて、捨てようって相談すると渋られるからあんまり言わないか、勝手にこっそり捨てるんだけど。
そんな中でも、布団のクオリティが酷い。むかーし昔、何十年も前にあったようなウールのクッソ重たい毛布を大事にしてる。あれが肌に当たるとチクチクするし、布団の上に掛けたら重たくて寝苦しいのよ。
そんで、掛け布団も酷い。化繊のふとんをカバー掛けずにそんな毛布と一緒に重ねて使ってるせいで、毛玉鈴生りでゴロンゴロンしてて。何が凄いって、フランス人割と裸で寝る。パンイチとかで寝る。その毛玉ゴロンとチクチクの寝具で。
幸い、私はこの部屋に備え付けの夏掛け布団があって、まあそれもIKEAで500円くらいの雰囲気のやつなんだけども。カバー買うまでの数日イライラしてしょうがなかったけどそれが一番マシで。羽毛のをギャラリーラファイエットに見に行ったら何万円もしてて、今はそういうの求めてへん!と思って帰ってきてからずっと毎日そのIKEAらしきやつで寝てる。
ジャンさんの祖先が鹿を追って分け入った森の中で日が暮れてきたから適当な木陰とかで野営してて、その頃私の祖先が藁とか干草で快適かつ防虫性に優れた健康寝具を工夫して寝てたかもなとか、そんなことを想像しながら眠りにつくわけです。
実家に、夏掛け羽毛布団をヨーカドーで仕入れてもらってあるので、それを圧縮してスーツケースに詰めてくるのが今から楽しみですわ。なおジャンさんの分も欲しいか聞いたけど今のがお気に入りだそうなので、シングルサイズな。 

件の毛布にジャンさんのクタクタパジャマ短パンを添えて。ここまで使い込むと、もうこれと同じ風合いの物は手に入らないからなおのこと捨てたくなくなる悪循環だと思う。そのうち、私が雑に洗濯機に放り込んでるうちに破れるんじゃないかな。
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ジャンさんはこの現象(加齢臭反応)に対して、のだめが千秋先輩のシャツ嗅いで寝てる的な萌えを覚えてるっぽい。猫のことは何でも幸せに解釈した者勝ちですわ。