第一回口頭弁論---その8---確認 | 【続】ネコ裁判  「隣のネコも訴えられました。」

第一回口頭弁論---その8---確認

2006-05-07 14:34:22


裁判官     「えっと……被告から提出されているのは……答弁書だけですね?」


書記官席を覗き込みながら裁判官が尋ねる。


書記官     「ええ……そのようです。」


その返事を確認すると……細川さんの答弁書を黙読している様子……。

読み終えると……


裁判官     「被告の主張はこの答弁書の通りでよろしいですね?」

細川ヨシヒロ 「ええ……。」

裁判官     「ふむ……。」


モミアゲを掻いていたボールペンのキャップを外し……

今度はそのキャップでモミアゲをカキカキしながら……


裁判官     「まぁ……被告……。」


と切り出した。


裁判官     「要するに被告の家のネコがですね……原告の車に乗っていた事実は認めるが……

          傷を付けたかどうかわからない……請求金額も適正なのかわからない……

          という事でよろしいですね。」


一拍考えて細川さん……


細川ヨシヒロ 「はい……。」

裁判官     「ふむ……。」


そう言うと、脇の司法委員のおじさんと少し小声で話をする裁判官。

マイクを少し外すようなポーズを取っている様子から、オフレコなのだろう。


裁判官     「書記官……ちょっと……。」


手招きではない……人差し指を上下するジェスチャーを示しながら書記官に指示する。

そのジェスチャーを受けて書記官は意図を理解した模様。


カチン……。


裁判中記録の為に回しているテープを止めた。


それを確認すると……


裁判官     「えーっとですね……原告・被告……。」

川畑      「……………。」

細川ヨシヒロ 「……………。」

裁判官     「裁判ってのはですね……問題が起きた時に争う場でもあるんですが……

          和解の為の妥協点を探す場でもあるんですよ……。」


おぉっ!!


確かに和解(示談)のお話は、ワタシの時にもあったけど……

それは全ての人払いをした上で、ワタシ(被告)・裁判官・司法委員・書記官でしたはずだ。


それが今回の裁判官はオールキャストで示談?

しかも傍聴者までいるではないか?


この辺りの進行手順って……裁判官の裁量とかやり方なの?




以下次号……「第一回口頭弁論---その9---交渉」