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 ネジアホ話にかまけて、忘れたころにぬけぬけとやって来るリクな話の続きにてござーい。

(*ΦωΦ) 

 

 

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蓮がその約束をキョーコへと強請ったのは、遡る事、蓮が専属ブランドなコレクションの仕事でパリへと行く2週間と数日前のこと。
頬を染めながら、小さく頷いて了承を示してくれたキョーコへ「……本当に、いいの?」と何度も何度も幼子のように確かめて、最終的には指切りまで強請った約束。
蓮がキョーコへと求めた、その覚悟と準備。
 
 
 
 
ただでさえ無駄にでかい身の上なのにいきなり動いたり見つめたり迫ったりして、怯えさせないように恐がられないように逃げられないように、ゆっくり少しづつ、だが、確実に。告白から1年もの間、愛しくもすばしっこし小動物に気持ちを否定されては逃げられまくるといった思い出しても泣きたくなるような辛酸を乗り越えてキョーコを手に入れたばかりの頃の蓮はそんな、まるで野生動物でも手懐けてるかのような事をぐるぐると頭に言い聞かせながら……
恋人となったキョーコとの蜜月を過ごしていた。
世間一般には燦然と輝く抱かれたい男NO.1なんて称号形無しなほどに焦れったくも、ハグや触れるだけの軽いキス、そして吐息さえ奪うほどの深いキス、そんな恋人としての触れ合いを必然の事としてキョーコと交わせるようになるまで、なんと交際より10ヶ月程にもなる。
それは、いつものように蓮の自宅でのお家デートでのこと。
「んっ……ぁ…っ……んぅ…」
ソファーに並んで座った愛しい恋人の甘い唇を貪っていた蓮。
薔薇色に染まった頬と潤んだ瞳、零れ落ちる鼻にかかったような甘い吐息混じりの声と蓮のシャツを掴むキョーコの指。
そんなキョーコの全てに煽られるみたいで、過去に枯れたゴム紐だなんて揶揄された蓮の理性がジリジリと脆くなってしまっていたらしい。気が付くと、唇を重ねたままキョーコの身体をソファーの上に押し倒し、欲望に素直な蓮の手は服を掻い潜りすべすべと手触りの良いキョーコの肌の上を撫であげていた。
ビクンと跳ねる細い身体を無情にも押さえ込むように覆いかぶさった蓮の指さきが感じた愛しい恋人の肌を包むワイヤーを含んだレースの感触。無駄に積み上げた経験値がその存在の意味と下にあるやわらかなものまでも安易に想像させてしまう。
ぷちりと、また一本蓮のゴム紐だか紙縒りな理性の紐が切れそうになったその瞬間に
「っ……やっ……ダメっ!!」
バタバタと踠き出したキョーコの手足と、上がった明らかに制止を願う声。
はっと我に返った蓮の瞳に映ったのは、涙目でまるで自分の身を守るみたいに乱れたブラウスのフロントをぎゅっと握りしめているキョーコの姿。
ぽろりと、あの蓮を惹きつけてやまない琥珀色の瞳から涙がこぼれ落ちる。
「ごめん。でも……そんなに、嫌…だった?」
蓮にとってキョーコはその存在だけで違えよもうない光でお守りで、そばで笑ってくれるだけであんなに掴んではいけないと戒めていた『幸せ』を蓮へくれる大切なひとだ。
けれど…………それだけではもう満たされない欲がある。
その服を剥いで全てを暴いて、一糸纏わぬ肌と熱を重ねて絡まるよう溺れるように睦み合って、キョーコの全部を自分のものにしてしまいたい。
そんなどろどろとした欲望を、歩く天然記念物的純情乙女に向けて押し付けようとする自分が悪いのだろうか……ずぶずぶと自己嫌悪に沈み込みそうな蓮の思考を掬い上げるみたいに
「ぁ…あの、嫌…ではなくて、ですね……でも……その、ぉ…乙女の覚悟というか?準備…みたいな?」
なんて、真っ赤な顔で少し身を引きながらもわたわたと狼狽しているキョーコ。
あぁ、そうか、そうだよね。真っさらな純真無垢なキョーコちゃんだもんね、余命宣告……は違うか、まぁ、そんな事前通知的な予告は必要か……などと納得して。
その夜は、かろうじて理性の紐を掴み直して、なんとか大人な余裕などを見せかけだけでもと、取り戻してみせた蓮。
だから、彼は強請ったのだ。キョーコから離れること6000マイルの距離へ2週間もだなんて身を裂かれるみたいな苦行へと旅立つその少し前に。
「パリから帰って来たら久しぶりのオフなんだけど……キョーコちゃんもオフだったよね?デートしない?その…………泊まりで、さ」
もちろんキョーコちゃんの嫌な事はしないって誓うから……なんて、らしくもなくしどろもどろな蓮に
「ぁ……あの、はい。…………覚悟、しておきますね?」
なんて、かわいらしくも隠すように伏せた髪から夢に見たような反応をしっかりと示す真っ赤な耳を覗かせて答えて、だけど、しっかりと蓮に約束してくれたキョーコ。
浮かれに浮かれて、お伽話のお姫さまを夢見るメルヘンチックなキョーコの趣味に合わせた天蓋付きのベッドのあるラグジュアリーな部屋の予約から大人のマナーグッズなあのゴム製品までもを、こそっと準備していた蓮。
 
 
 
あぁ……なのに、だけど……
 
 
 
  
 

いつもより少し幼く見える愛しい寝顔。
それは、蓮の腕の中にある筈だったもの。
「キョーコちゃん、起きて?ベッドで寝ないと風邪ひくよ?」
何時迄も愛するひとを床で寝かせておくなんて出来ずに、蓮はすやすやと眠るキョーコの肩へと手を伸ばす。
胸の中に消せない燻る思いを噛み殺すように隠しながら。
それでも、確かに交わしていた筈のあの約束。
 
 


 
あぁ、そうさ。今頃には、本当ならば……
 
 
 
 
 
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キョコさんGETして1年。食べちゃってない訳ないよね〜と、手出しあぐねてそう…とが両立するあたりキャラクター複雑っすなぁ、蓮くん。なんていまさらに思うのでありますよ。笑
(*ΦωΦ)



↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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