8888番目拍手を叩いてくださいましたはっしぃ様からのリクエストにお応えしてみようと………しては、みたものの?


✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄



あぁ、もう!イライラするっ!!


自分でも器用だなと思うほど顔面には『敦賀蓮』の笑顔を貼り付けたまま、視覚から入り込むその光景に湧き上がる腸が焼けるみたいなドロドロした不快感と苛々を噛み潰す。
そんな俺の目の前20メートルほど先にいるのは、愛しいしい彼女。


そう、『彼女』。
かわいくてかわいくて愛しい俺のキョーコちゃんは、俺の彼女。
告白して追いかけて押して口説いて脅して白状して追い込んで捕獲して拝み倒して、やっと手に入れた大事な大事な俺の恋人。
そんな目に入れても痛くなんてないどころか、目に入れてしまえば他の誰にも奪われないし瞼を閉じてもキョーコちゃんが見えるなんて最高じゃないか!?って、是非にも入れてしまいたいくらいな彼女。
愛しい彼女の魅力なんて俺だけが知って触れて独占出来ていればいいんだけど………悲しいかな、俺たちの生きる業界はそんな事を言ってもいられず、役に生きる彼女の稀有な才能を摘み取ってしまいたい訳でもない俺は…………大変なストレスを強いらていた。


大体、魅力的過ぎる癖にその事に欠片も自覚がなくって無防備で、その上タチの悪い事に無意識に男を煽るあの娘が悪い!!
俺がいくら口を酸っぱくしてキョーコちゃんは魅力的な女の子で、世の中には恐ろしい良くない狼がうようよしてるって言い聞かせても
『コーンったら、またそんな痘痕も靨なデロドロ溺愛な親バカみたいな事言って……そんな事思うのはコーンだけですよ?』
だなんて、危機感のなさだ!!
メイクひとつで変幻自在に化けて、役を付ければ天使みたいな純真清楚から滴るほどに妖艶な彼女が、一皮剥けばこんな無防備天然娘だなんて!世の男が放っておく訳ないじゃないか!!



最近はもう本当に、アレだ。

『京子って、本当にあのprisonerの天使とか美緒とかナツなの?全然、地味じゃん。』
『んんー、でもよ?化粧さえさせときゃ、あんだけ美人なんだぜ?』
『そうだな……大人しそうだし、俺の前ではずっと化粧してろって言っとけば、ずっとあの美人ちゃんなんだもんな?』

とか

『京子って、すげぇ脚キレイだよな?俺、狙っちゃおうかな。』
『でも、胸ないぜ?』
『いや、俺お前みたいなおっぱい星人じゃねぇもん。それにさ?あんな真面目そうで何にも知りませんって娘に教え込んで俺色に染めるって……男の浪漫じゃね?』

とか

『京子ってさぁ……しっかりしてそうで実は押しに弱そうじゃね?』
『あぁ、すんげぇ腰低いし謙虚だもんな。拝み倒して頼み込めば流されてくれそうかもな?』
『お願いっ!!先っちょだけ!!先っちょだけで、イイからっ!?ってやつ?』

とか、あげくには

『京子ちゃんのあの笑顔、ほんっとかわいいなぁ』
『おっ、リーダー!?こっち向いて笑ってくれてるで?脈ありなんちゃう?』
『え?……いや、そんな……でも、そうなかぁ?』
『ほんと、はやく告ってしまわんと誰かに取られてまうで?』
『………うん。俺っ!!』

だなんて、そんな会話があっちでこっちで至る所で!!


俺のキョーコちゃんは、お化粧してももちろんありえないくらいに綺麗だけど、すっぴんもそれ以上にかわいい!!寝起きのあのまだ眠そうな顔なんて、毎朝毎朝どうしてくれようか?って程なんだぞ?
絶対に、見せないけどな!!

すべすべで細いあの脚はもちろん、胸だって形も色も綺麗だしやわらかいし、いつまでも見てたいし触ってたいくらいだ!!
俺のキョーコちゃんが減る気がするからそんな目で見るな!!


潰してもぎ取ってやろうか?


お前…顔、覚えたからな。





そんな苛々が降り積もってうっそりと俺の中に堆積してるってのに………
前方18メートル先の君は、馬の骨な男に肩なんか抱かれて囲まれて………
本当に、もう……ね?


横には薄っすらと土気色な顔色になってしまっている社さん。
前方には怯えた小動物な気配でこっそり俺を伺っているキョーコちゃん。



俺は、そんなキョーコちゃんにだけ分かるように指を4本立ててシグナルを送る。


帰ったら……ね?




✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄


長い?大丈夫っすか?
蓮さん視点ってより久遠くん視点って感じ?


あと、もうすでにリクエストを明後日の方向に捻じ曲げまくってる気がします……。
(´Д` )


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


web拍手 by FC2