いつも飴なぅなんかで遊んでいただいております、お素敵サイト『たまこのラクガキ、カキカキ。』たまこ様のところより
強奪した和テイストの妖麗イラスト♡

 
そちらに、うかうかとぽちっとスイッチを押されてしまった猫木が書いては、頼んでないのに届く迷惑メールの如く送りつけてろして捧げているお話
の続きなものにてございます。

 
なんだかどんどん蓮さんがへん◯いくさくなってまいりましたー。←


お、お許しくださいますか?
((((;゚Д゚)))))))




↓↓↓




『箱庭に咲く華。弐』

 


蓮がキョーコとはじめて出逢ったのは数えで十になる歳、両親に連れられて暫く滞在した老舗の旅籠屋でのことであった。
冒険心に溢れた年頃の蓮が旅籠の中をうろちょろと探索して暇を明かしていた時のこと、忙しなく働く旅籠の女中たちなどから外れてひとりひっそりと目立たずに佇んでいた少女がキョーコだった。
幼少より神童などと褒めそやされていた聡明な蓮はそんな様子をなんとなく観察し………やがて、彼女が誰にもその存在を見えていないように、居ない者としてそこにいることを不思議に思った。
何故か無性に気になってしまった蓮。やがてキョーコを捜してまわるようになり、そして気付く。
キョーコの居るところの近く、必ずその旅籠の跡取りである若ぼんがいる事に。
派手な顔立ちに薄らと横柄な態度が透けて見えるその男、松太郎は苛々と苛立ち時には物に当たり散らしながら誰かを何かを捜しているような様子に。
それを少し離れたところからただ見ているキョーコ。

「あのひとが捜してるのは…君?」

思わずキョーコの隣までにじり寄ってそう尋ねた蓮。見上げたキョーコは心底驚いたような表情を見せていた。

「私が……見えるの?」

こくりと頷く蓮。さらりとキョーコの手が蓮の黒髪を撫でる。 

「あのひとには見えてないの?」

「………そうよ、松ちゃんは私なんかいらないって…いなくなってしまえって……願ったの。だから、私が見えなくなったの……」

キョーコが浮かべるどこか寂しそうな薄い柔らかい笑みに、何故か蓮の胸が小さく痛んだ。
衝動的にキョーコの手を掴んだ蓮。
そのまま蓮の両親がなにもない場所を捕まえ続ける蓮を訝しもうとも、キョーコが困惑しようとも頑として離さず……とうとう蓮の自宅までキョーコを連れ帰ってしまったのだった。
蓮以外の誰の目にも映らぬひとならざるキョーコ。
そのまま八年、キョーコは蓮の家に移り住み、まるで姉のように時に妹や友のように蓮のそばにあった。



そしてある冬の夜、瑞々しい青年へと成長しキョーコを見下ろすほどの背丈にまでなった蓮は唐突にキョーコに飢えた獣の顔を見せ、その夜からキョーコの住処は蓮により密かに作り上げられていたこの土蔵の部屋へと変えられた。





暗く火の気さえなく冷え込む筈の蔵の中、それでもキョーコのそばは暖かく居心地が良い。


おずおずと、だけどどこまでも従順に差し出された細い両の手首が組紐で一纏めに結わえられ小さく白い指が震えている。
椿で飾った柔らかな栗色の髪、そこに指を通し隠れていた小さな耳朶を指先で弄ぶ。
恍惚の瞳を隠しふるふると震える睫毛に縁取られた目じりが艶やかな朱色に彩られていく。
そんなキョーコを片腕で抱き寄せ満足気に見下ろし、すぅっと目を眇めた蓮はキョーコの耳へとどろりと滴る蜜のように甘く囁く。


「キョーコは本当、どうしようもないね……繋がれて、縛られるのが……そんな悦いの?」



チャラリとキョーコを繋ぎとめる首枷から伸びた鎖が、蓮の手の中で密やかに鳴っていた。





゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆

 

な……なんか、ごめんなさい。
大丈夫なのかな、これ?
(´Д` )




↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


web拍手 by FC2