ぶるまん。~ドキリ☆秋のコスプレ大会~ブルマリレー参加作となっております。


そう……はじまりはいつもなう。
何故かキョーコちゃんブルマ妄想だったものが気が付けば、蓮さんもブルマだった。
そんな迷走を突っ走るやつらの勢いとノリだけで押し通る!!
そんな、ブルマリレー☆
さぁ、行ってみよー!!



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『大魔王とブルマ。』




何故なのでしょう?
現在絶賛、追い詰められてしまっています。
背後には無慈悲な硬い壁。
その壁には鍛えられた腕が手をつき、私の左右に頑強な檻を築いていて前方覆いかぶさってきそうな大きな身体が私の逃げ道を塞ぐ。
ガタガタと怯え震える私の目の前には………ありありとお怒りの色を浮かべた、大魔王様と化してしまわれた大先輩。


なんでこうなってしまったのか?



*****



ことのはじまりは『芸能界スポーツ王者決定☆大運動会!!』の衣装合わせ。
私に用意されていた衣装は………正直、とても恥ずかしくってコレを着なきゃいけないのっ!?ってものだったけど……悲しいかな、ぺーぺー新人の私が番組の用意した衣装にケチを付けるなんてそんな事出来ようもなく………
泣く泣く着替えたのよ。臙脂色のラインの入った体操着と同じく臙脂色の………ブルマに。
もうヤケだと、三つ折りソックスとスニーカーを履いて衣装さんのチェックを受けに行こうと廊下に出た、その時、ぞわりと背中を逆立つような悪い…とてもとても悪い予感が走った。
そしてその悪い予感を肯定するようにそばから、地の底を這うみたいな恐ろしく低い声が降って来た。

「……なんて格好をしてるのかな?」

ひっと、恐怖に私の喉が息を飲む。
ぎしぎしに硬直した身体で振り仰げば、そこにいらしたのは同じく衣装合わせに来ていらしたジャージ姿の敦賀さん。
が、何故かとってもお怒りのご様子で。
そして何故かその長い腕がしゅるりと私へと伸びて来たと思ったら、肩に担がれてるみたいにひょいと持ち上げられて………

「社さん、少し時間をください。」

なんて、そう言い残すとあり得ないスピードでその場から走り出してしまった。


そうやって大魔王なお方に連れさらわれてしまった先、テレビ局の人気のない道具倉庫を抜けた小さな会議室。
すとんと降ろされた私の身体。
バタンと閉まったドア。カチリと、敦賀さんが後手に鍵を掛けた音が響く。
ドアを背に立つ、その姿も恐ろしく私の脚が勝手に後ずさりをはじめる。
狭い部屋、トンッと背中に硬い壁があたる。
そんな私を見て、敦賀さんはにぃっと、 唇に歪んだ笑みを乗せて言ったの。




「最上さん、俺ね………」





ゆらりと、捕らえた獲物を弄ぶようにゆっくりと敦賀さんが私へと近づく。




とても近く、触れてしまいそうなほどに近く、私の耳に敦賀さんの低い甘い声が囁く。





「実は、ジャージ脱ぐと………凄いんだよ?」






next走者⇨隅っこ引きこもりン♪様作:『勘違い』へと続く。