ぶるまん。~ドキリ☆秋のコスプレ大会~参加作となっております。


生徒会室にて。入学式の後で。の続き?同じ世界なお話です。
つまり、ジャージした全裸先輩のお話となっております。


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『渡り廊下の隅っこ。』



意外だったんだ。
まさかあんな風になるなんて思ってもみなかったからさ。



高校の生徒会に入ったのは、まぁ敦賀くんと社くんに誘われたからってのもあるんだけど、なによりあの2人といると目に見えて増加するのがなにより大きな要因だった。
何が?って?
そりゃ、女の子だよ♡


小さくてやわらかくてかわいくていい匂い。綺麗系からかわいい系まで女の子は大好き。
俺だってそこそこイケてるし、あの美形なふたりといると更に相乗効果で倍増うはうはで女の子に囲んでもらえるってもんよ。
更に、断トツ人気な敦賀くんが、あのその気になれば入れ食いハーレムだって出来そうな見た目でちっともがっついてないから女の子を巡って争いも起こらないときた。



そんな誰にでも壁一枚挟んだ感じの人付き合いしかしてなかった敦賀くんがさー、ある日急にぴたーって張り付くみたいしてちょっと怯えたような女の子連れて来て、生徒会に入ってもらうって言うから驚いたよ。
どんな才女の生徒会入りも断ってたのにさ。
その上、「貴島くんは極力、最上さんに触らないようにしてね。ふたりきりになるなんて以ての外だから。」なんて言ってあからさまに牽制して威嚇してくるんだもん。
挙げ句の果てには「もう貴島くんは出来るだけ見ないようにして、最上さんが減る気がする。」だなんてどんな独占欲だよ!
それなのに、そのキョーコちゃんにはやたらと遠回しに甘いこと言ってみたり小学生みたいに意地悪してみたりと、反応が見たくてつつきまわしてるんだから笑っちゃうのも仕方がなくないか?
敦賀くんがあんなからかって面白いやつだなんて知らなかったよ。




そんな敦賀くんが渡り廊下にいた。
あのだっさい臙脂色のでっかい背中は何処にいても目立つからすぐにわかった。
もうすぐ下校時間も迫る人のいない渡り廊下、L字に掛かったその角の隅っこには茶色の髪の女の子。
「……どうして?俺のこと、嫌い?」
囁くみたいな低い声と、その高校生としてはどうかと思うみたいなただ漏れの色気。
だっさいジャージ姿のくせにな!
隅っこに追い詰められたキョーコちゃんはふるふると頭を左右に振っている。
「浮気なんてしないし、大事にするよ?誓えるから……」
大きな背中を丸めるみたいにした敦賀くんが、あの上背で器用なことにキョーコちゃんの事を覗き込むみたいに見上げるようやうにしている。
気の所為かしょぼくれた犬耳と尻尾の幻覚が見えるみたいだ。
「う゛ぅ~~~、その表情、ズルいですぅ。」
なんてキョーコちゃんが真っ赤になって言ってるから、きっとダンボールに入った捨て犬みたいな顔してんだろうなぁ………あの完璧紳士スマイルの敦賀くんがねぇ。
「ねぇ、お願い……俺と付き合ってください。」
デロデロにあっまい声出しちゃってるよ。
てか、敦賀くん、接近し過ぎじゃないかな?すりつかんがばかりに見えるよ。ただでさえ君でっかい生き物なんだから、口説いてるってより怯える小動物を襲ってるって言った方が良さそうなくらいだよ!



って、言うか!
ふたりはまだ付き合ってなかったの!?



凄いなキョーコちゃん、あの敦賀くんから逃げ続けてるなんて!!
いい子だとは知ってるけど、正直どこにでもいそうな子だと思ってたけど………おもしろいかも?




俺、邪魔しに行っちゃおかなぁ~♪





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やめとけ、黒い恐い犬に噛みつかれるぞ!
貴島くん視点難しいです。(´Д` )


ある御方様のおかげでジャージした全裸先輩のビジュアルがちょっと脳に焼き付いて、なにをやらせてもあのお姿が甦って笑えてしまうのが困りものです。
おかしい………最初はェロかっこいいへん◯い(?)だったはずなのに。
((((;゚Д゚)))))))


次、キョーコちゃん視点なアレです。


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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