猫木の変な挑戦『いろんな敦賀さんを書いてみよう。』
困惑混沌の朝。から派生する続きのひとつ、ちょっと志向の変わったいろんなキョーコさんなものとなっております。


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この恋は胸に秘める、それだけで地獄行き。
じゃぁ、私が今、あなたに願う傷のその対価は………どれ程の罰になるの?



困った顔をしている……否、させている。
でも………止めることなど出来なくて
私はあなたを傷付ける言葉を探すの。
朝、振り返った私の顔を見て………眉を下げて困ったって顔をした敦賀さん。
何かを言おうと口を開いては止まる。どうしようか………どうこの失態を償い、なかった事にするのか、考えてるの?
涙なんて出なかった。
『気になさらないでください。』って、そんな事を言おうとしていた私。だけど、その顔を見て………願ってしまった。
あなたを傷付けてしまいたいと、そう強く。



私の唇が毒を吐く。
「………嫌だって言いました。」
敦賀さんの綺麗な顔が辛そうに歪む。
私の薄っぺらい胸にドロリと仄暗い愉悦が溜まる。
「ごめん、でも…」
「痛かったんです。」
敦賀さんの謝罪も、弁解の言葉も遮って
「すごく痛くて……苦しかったんです。」 
毒を吐く。
目の前でしょんぼりと肩を落とすひとの顔色を探って、伺って………もっとより一層深くに




この、完璧なまでに美しいひとに
微笑みひとつで簡単に万民を虜に
私を惹きつけるひとに
傷をつけたかった。


なかなか治らないかさぶたみたいに
大事なひとの手をとって幸せになった時に
小さなかさぶたみたいな、どこか引っかかるみたいに煩わしく気になるみたいな傷をつけたいと、願ってしまった。
このまま、なんにもなかったって間違いだったって………私を消してしまわないで。
敦賀さんに、敦賀さんのなかに消えない傷を………私の欠片を残したかった。



そうやって、毒を吐いて………見つけたの。
敦賀さんの顔を酷く辛そうにさせる言葉を……
だから、私の唇はその言葉を繰り返す。
何度も何度も………



「きらいっ……敦賀さんなんて、きらい…です……きらい」



なのに………どうして?
「らぃ、だいっきらい!………なんで!なんで、そんな……嬉しそうに!」
眉を下げて困った顔なのに、堪え切れないとその形の良い唇に溢れる……嬉しそうに、敦賀さんが笑う。
詰る私の顔をそっと捕まえる大きな両手。
「ごめんね?でも、俺の事をきらいって言う度に、最上さんの顔が……涙が、その言葉をウソだって…そう言ってくれてる気がするんだ。」
ぎゅっと抱き寄せられる、広くてあたたかいあのいい香りのする胸。
やわらかに笑う敦賀さんの顔が近付く。
ボロボロとこぼれていく涙を唇が拭っていく。





「俺の自惚れじゃないと……嬉しいんだけどね?」




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このあと、「愛するひとからの『きらい』って言葉は胸を抉るって本当だね………なぐさめて?」みたいに強請るとかするんじゃないかな?
( ´艸`)


コメントにてSAILEE様よりいただきましたネタ

Sのスイッチ押されてしまったキョーコさん」

から、ぽちぽちとしてみたものの………うるうるの蓮さんにって事だったのにどうしてこーなったのやら?あんまりSくないキョコちゃんになっちゃいやした。
((((;゚Д゚)))))))


Sスイッチ蓮さんの方もって………どうしましょうにね?


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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