ただの勢いのお遊びでやんす。
本編?とは、全くの別物とお考えください。

あ、パラパラパラレルなんだろうよ。



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「キョーコちゃんは、久遠と俺のどっちを選ぶの?」
「キョーコちゃんは、蓮と俺のどっちを選ぶの?」



おとなりのわんこな男の子たちが聞いてくる。
じりじりと、追い詰めるように迫りながら。


2対の黒と緑の美しいその目が、その目が………怖いよぅ。


いじいじと後方へと逃げ道を探す私の足を嘲笑うみたいに左右から伸ばされる長くしなやかな腕が、私の腰を捕らえる。
そのまま、グイグイとふたりの方へと引き寄せられていくのに、無駄とわかりつつにじにじと抵抗なんて試みてみる。
にっこりと、微笑むその顔はかわいらしさく、引っ越す前の子犬時代を彷彿とさせるものなのに………その手が………強く引き寄せる手の指が、腰骨の上を服の上からとはいえ思わせぶりに妖しくなぞる。
その指に、背中にぞわぞわとした毛の逆立つような感じが走る。


「誰にも渡す気なんて、ちっともこれっぽっちもさらさらないからね?」
「そう、今更………逃す気もないよ?だから、キョーコちゃんが選んで?」
そんな事を言われても答えることなど出来もしない。
「………ひぃぃぅ。」
と、空気を吸い込んだ喉が変な声を零す。
そんな私を見つめて、ゆっくりと息を吐いたふたりは私の腰から腕を離して………





ちゃかちゃかと踊った。


「「そう………選んでくれないなら、しかたがないね。こうするしか、ないよね?フュージ◯ン!!」」



(なんで、ここでドラ◯ンボール!?)と言う私の心の叫びを無視して、カッと眩い光がふたりをつつむ。
眩しくて思わずにぎゅっと目を瞑った。




「キョーコちゃん?」
するっと頬を撫でる指と甘い低音。
ぱちぱちと目を開けるとそこにいたのは………黒髪に緑の瞳の美しい、大人の男だった。
おとなりの年下のわんこな男の子たちではない、そのひとは、それでもどこまでもあのふたりの気配がして、なのに、成熟した大人の色気と余裕を持っていた。
「キョーコちゃん、かわいい。」
と、とろけるチーズみたいにとろとろで蜂蜜みたいに甘い甘い声が近づく。
大きなその手が伸ばされて、私の髪を頬を、唇をなぞるように撫でていく。その指の動きにぞくぞくと肌が震える。
「年上のキョーコちゃんもいいけど、年下のキョーコもいいね……………なんだか、悪戯したくなるね。」
にやりと大人の……でも、何処か獣じみた笑みを浮かべたそのひとが言った。 
そして、その手が指が………唇が、舌がはっきりと不埒に動きはじめる。




「え?…あっ、やん!………だめっ、そんなとこ触っちゃ………!!だめぇぇーー!」
と、そんな悲鳴をあげて………目が覚めた。
びくびくと見渡せば、そこはいつもの私の部屋。



なんだ、よかった………夢か。
と、胸をなで降ろしていると、ベッドの傍らから声がした。



「「………キョーコちゃん?ずいぶん、色っぽくうなされてたけど、どんな夢見てたの?」」


ベッドの横に並んでぺそりと座り込んだ、ふたりのわんこたちの笑顔。
そのこめかみに浮かぶピキピキとした青筋を見て………





説明など、できる訳などない私はひとり冷や汗をかいていた。





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夕方にあげた「おとなりわんこ。じゅう」のタイトルを「おとなりわんこ。獣」(獣と書いてじゅうと読む)にしたら良かったなとか考えてたら、浮かんだくだらない妄想です。


なんか、ひらがなで書いたらかわいいじゃないかってだけでひらがなで数字書いてますが、こんなに長く続く予定じゃなかったんですよ。(´Д` )




↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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