sao様からのリクエストにお答えしてみようとがんばってみたいと思います。


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「やぁ、最上さん、久しぶりだね。」

そう声をかけた。その瞬間に、その背中がビクゥッ!と大きく、それはそれはもう大げさなほど大業に大きく震えた。
あぁ、本当に君は俺のこんな感情には敏感なんだね?


確かに、今、俺はイラついてる………君に会えたって喜びでちょとは持ち直してはいるけど。
ぎゅーぎゅーのぎちぎちでみちみちに詰まったスケジュール。
この狭い島国を北に南にロケに出る撮影期間も重なりに重なり。
有能なマネージャーが顔色も悪く針を通すみたいに無理くりに作った時間で、君のために用意された部屋を訪ねても、ちょこまかとハツカネズミみたいに働きまわるかわいい君はちっともそこにいずに………
すれ違いにすれ違いまくったそのせいで、ここ2ヶ月と26日と約18時間ほども君に、全くこれっぽっちも会えていなかったのだ。
そのおかげで、俺の中の最上キョーコゲージはガリガリと削れてもうほんの僅か微かに残りが点滅しているほどになってしまって、社さんや社長なんて俺の気持ちを知る人だけでなく、知る術もないような撮影スタッフなんかにも心配されるほどに、もうひととして生物としてどうかと思うほど切羽詰まった感じに最上キョーコ不足なのだった。


今から明後日の朝までの久しぶりのオフ。
この恐ろしいまでの君不足を解消すべくラブミー部への依頼という形を取り確保したはずの君の時間と身体………
それを、手に入れるべく向かった君がいるはずの部室はもぬけの殻で、逃してなるものかと探しに探した君はこんなロビーの端なんかで、ちょっと頼まれたからと床掃除なんてしていたんだ。
モップを持ち、ちょこちょこと床を磨く君もがりがりと頭から食べてしまいたいほどにかわいいけど!
君なんて、俺のそばにだけいてくれればいいのに!!床なんてそんな必死な顔で見てないで、そのちょっと困ったみたいな微妙に絶妙にかわいらしい笑顔で俺を見上げていてくれればそれだけでいいはずなのに!!
と、やっと君を見つけたそこで、俺の中の最上キョーコゲージはすっかすかの空っぽになってしまったのか、もう、何かが擦り切れてしまったように君以外どうでも良くなってしまった。



びしりっと固まったラブミーツナギの君を、それ幸いとひょいとその手の中のモップごと腰から縦に抱き上げる。

「うん。俺のかわいい最上さん?俺にそのかわいい顔をよく見せて?」

なんて言ってみながらそのやわらかな頬にちゅっとキスを落す。
君の顔色がみるみるいろとりどりにくるくると変わるのを眺めながら、周りの驚愕の声やら悲鳴やらを聞き流す。

「つ、つつつ敦賀さんっ!?なっなっなななにをっ!!」

そんな事言う君の声がかわいいと思うけど、不満でねだった。

「蓮だよ?………蓮ってよんで?」

「!?敦賀さんっ、何があったんですかぁ!?正気に戻ってくださぁぁーーい!お願いしますぅぅ!」

ぶわっと涙が溜まる目元にもキスを。

「蓮だってば。………もう、いいや、それは後で。とりあえずうちに帰ろうか?………大丈夫、君が許してくれるまでキスしかしないから。だから、今夜は一緒に俺のベッドで寝ようね?」

にっこりと笑って言ってのける。

「ひぃっ!ちっとも大丈夫じゃなぃぃぃ」

と、びちびちと腕の中でかわいい君がもがく。



それを抱き上げたそのままに、まるでそれだけが拠り所で縋りつけるものだとでも言わんがばかりに、その手にモップをぎゅぅぅぅと握りしめたままの君を愛車に詰め込むべく、地下の駐車場へと歩きだした。


にんやりと微笑みに顔が崩れてる気がするけど、この腕の中の女の子がいれば、それだけでもうそれ以外はどうでもいいのだった。





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700番目の拍手を叩いてくださいましたsao様よりのリクエスト
『猫木の蓮さんが欲望に忠実でニヨニヨしておりますので、突っ走る蓮さんを楽しませて下さい。』
でした。


猫木のとこの欲望に忠実な蓮が突っ走る………限定行きじゃね?(´Д` )
って、思いましたが、そうだ!暴走してもらおう!と、ぽちぽちしたら変なひとさらいの話しとなりました。まぁ、しょせん猫木の大喜利的なやつですから、あしからず。

お、お楽しみいただけましたでしょうか?
| 壁 |д・)

大丈夫だろうか?なんか思いっきりリクエストを読み違えた気が致します。
た、楽しいか?これ。




↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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