ぱっぱらパラレルです。



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おとなりのクーパパとジュリママはお仕事に忙しくてあんまり家にいない。
食に関するトラウマ的な出来事から、ほっとくと何も食べなかったりしたおとなりのかわいい男の子たちは、5年ぶりに帰って来てもその食欲中枢は壊れたままで。
だから、お料理が好きな私がクーパパのために大量にストックされている食料を使い放題でおとなりのわんこたちの分も夕食まできっちり作る。
いつものひとりの夕食よりにぎやかな3人での夕食は楽しかった。


おとなりの大きなシステムキッチンで作る晩ごはん。
今日は、ふたりのリクエストでオムライス。サイドにスープとサラダ。
黄色いふわふわのたまごに赤いケチャップな私の自信作。
手伝いしてくれるふたりの手つきは怪しかったし、味付けに関しては絶対に触らせちゃいけないけど夕食作りは楽しかったのに………。



夕食を食べ終わって、取り出した手紙の束。
「久遠と蓮に渡してって頼まれたの、ラブレター。モテモテだね?」
微妙な表情のふたりに差し出した。


こ、恐い。
目の前にそびえる大きなふたりのおとなりのわんこたち。


蓮はなんだか胡散臭いみたいなやたらグサグサ刺さるキュラキュラした嘘くさい笑顔でにこやかに見下ろしてくるし、久遠はわかりやすく不貞腐れて不機嫌と不満をその顔に貼り付けてるし


なんかよくわかんないけど、恐いよぅぅ…………


「…………………」
無言で顔を横に向ける久遠。
「ごめんね、キョーコちゃん。でも、これっきりにしてもらってもいいかな?」
冷たい声で蓮が言う。
「俺、心に決めたひとがいるから。」
真剣な目で………かぁっと熱くなる頬が恥ずかしくて目を逸らすと、同じくらいに真剣な目で見つめる久遠も言ったの。
「俺も誰にも渡したくないひとがいるから………その手紙の想いには答えられない。」


なんて言っていいのかわからずにふたりに押し付けるみたいにして手紙を無理矢理に渡すと、飛び出したおとなりのおうち。

 
昨日は送ってもらったわんこたちのいない帰り道を逃げるみたいにひとり、走る。



ふたつの家の庭をつなぐ小さなゲート。
胸に抱えたこの苦しいみたいな気持ちがなんなのかよくわからないと思いながら、背中を屈めて潜り抜ける。




たどり着いた自分の部屋。
窓の外に、おとなりのおうちにともるオレンジの灯り。



「久遠も蓮も………アメリカに忘れられないひとがいるの?」
思わずこぼれたひとりごと。
あんなにかっこよくなっちゃったふたりだもん。彼女とかいたの……よね?




胸がちくちくと痛むような気がするのを気のせいにしたくて、ぎゅっと目をつむってぶんぶんと首を振った。



くらくらする視界から見える景色を消してしまいたくて窓のカーテンを閉めると、そのままずるずるとしゃがみこんだ。




誰もいない部屋を寂しいと久しぶりに思いながら。





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なんにも先を考えずに書いてるので、困ってます。
壁|д')


さて、どしようかしら?






↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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