猫木の変な挑戦『いろんな敦賀さんを書いてみよう。』
困惑混沌の朝。から派生する続きひとつの、番外編的なやつ。


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顔が崩れるのが解ってはいるけど、どうやったって緩むんだ。しょうがないだろ?長年片想いを続けた愛しい彼女……やっと腕に抱く事の出来たそのぬくもり。
アルコールの勢いだっていうのはちょっとかっこ悪いけど……この勢いのまま一気に彼女の恋人の座を手に入れてゆくゆくは彼女の一生を絡め取ってやる!


腕に乗った彼女の頭が寝返りをうつ。
恐る恐るといったその表情……多少、強引だったけど彼女が本気で嫌がるところを無体にしたりはしてなかったと思うんだけどな………


「おはよう、キョーコちゃん」
本当はキョーコって呼びたいけどそれは、彼女から了承を得てからにしたくて……でも、もう他人行儀に最上さんとも呼びたくなくってそう呼んでみる。
見る間に真っ赤に染まった君がほにゃりと笑って………
本当に、このかわいい生き物は!!どうしてくれよう?
なんて、考えていたら君の顔が急に青くなってぶるぶると震えながら言った。


「も、申し訳ございません!!昨日の事は何卒、無かったことにして下さい!お忘れ下さい!!」


ビシリッとこめかみが音を立てた気がした。
にっこりと笑ってみせる。
目の前の君がますます震えを大きくしている。怯える君もかわいいと思ってしまう。
けど………彼女の言葉にグツグツと胃の腑が焼けるのを感じる。
「忘れる?なんで?………あんなにかわいかった昨日のキョーコちゃんを?」
そう言いながら、横たわる彼女に覆い被さるようにして彼女の顔の横に手をつき、ベッドと俺の間に囲い込む。
さらりと柔らかな髪を弄び間から見える耳朶をくすぐる。
「それとも………キョーコちゃんは忘れたいの?昨日の俺とのことを……」
はくはくと口を開け閉めするだけで、何も答えてくれない君。なかった事になんてさせてあげる気なんてないよ?


口角があがる。歪んだ……獣じみた笑いをしているんだろうなと、他人事のように思いながら言う。



「そんなこと………許せないな。忘れようなんて思えないくらい刻み付けておこうか?この身体に………」



青ざめた君が夜の帝王とかなんとか言ってたけど、するっと無視して目の前の美味しそうな子兎を貪るべくその唇にくちづけた。





優しくする余裕なんてないかもしれないけど、キョーコちゃんのせいだよ?なんて、都合の良いことを考えながら、深く。







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最近、キョコちゃん視点ばっかだったから書きたくなった蓮さん視点。話を考えてたら何故かこれに。
何故だ?(´Д` )
身体で語る系な蓮さん。


勢いだけだから続かないと思われます。たぶん。




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